2015ドラマ「恋愛時代」原作を読んでみたら面白かった。主人公二人を好きになる人々の切なさにモヤモヤ

ドラマ化される、小説『恋愛時代』を読んでみました。

相手の家族や仕事、プライドや染みついた生き方など、大人の恋は簡単に運びませんね。

かつては夫婦だった衛藤はる(26歳)と早勢理一郎(34歳)の
モヤモヤ切ないラブストーリーです。

確かに本人たちも色々と苦悩するけど、
私としては「主人公二人を好きになる人々」の方がモヤモヤ切ない気がします。

この周囲の人々の切なさが、この話を面白くしているんだと思うんです。

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※はるの名前はひらがなですが、
区切りが分かり難いので以降はハルで表記します。

「恋愛時代」原作あらすじ

それぞれに夫離れ・妻離れが出来ていない「別れたのに好きな人」。

すれ違いや思い違いに加えて、
タイミングの悪さとしては相性が最悪とも言えそうな元夫婦が主人公です。

出会いは一目惚れ、運命的に始まった二人だったけど、
一年三カ月の短い間に恋愛・結婚・妊娠・死産・離婚の道を辿ることに。

そして物語が始まるのは、離婚の二年後。

離婚時は冷めていたのだろうけど、
二年後の彼らは男女の関係が無いだけの仲良しカップルに見えます。

周囲で見守る家族や親友が、幾度となくモトサヤを勧めるぐらい仲良し。

二人で冗談を言い合いながら食べるランチや友人との飲み会など、それなりに濃い付き合い。
しかも恋人でもないのに、お互いの事が気になってしょうがない関係。

幸せになって欲しい…

離婚後の程良い距離感が居心地良いのか、
結婚していた頃よりもお互いを思いやる様子が描かれます。

しかし、タイミングの悪さが致命的で素直じゃない二人は意地を張り合い続けて、
どんどんズレて切ない展開に。

成り行きで見合い相手を紹介したり、邪魔したり、見えないところで応援したり。
矛盾だらけの二人。

しかも、二人とも変にモテるから、ややこやしくなっていくばかり。
積極的に恋する人々が賑やかに&切なく、主人公二人の臆病な心を揺らします。

流れに乗ろうとする理一郎と、変われないハル。
二人は、どんな未来を迎えるのか?

関連ページ:
ドラマ恋愛時代の原作小説、各章のタイトルで察し?展開とラスト

後半は、あれこれ感想を書いています!

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見どころは

見どころは、女同士の対決。
なぜか!女性達から離婚届け&結婚届けを託されるハルに
(ノ∀`)アチャー

それから、理一郎の人が良い(流されやすい!?)ところも、見どころかな。
ジーンとするところ。

さぞかし、○○なラストに向かって、毎回モヤモヤするドラマになるでしょうね。

恋の犠牲者が続出!?

コントロールしているつもりでも、上手くいきそうで上手くいかない恋や結婚生活。
なかなか人生は思う通りに運びません。

交わす言葉が少な過ぎたのか、臆病すぎたのか。
理一郎とハルの恋愛結婚は未成熟のまま終了したようです。

恋愛をキチンと出来ていなかった元夫婦の二人が周りに刺激され、助けられながら、
不足していたパズルのピースを見付けていくイメージですね。

その過程で、恋の犠牲者が続出!

そんな展開をモヤモヤしながら、楽しみました。
(現実に巻きこまれたら嫌な展開ですが、汗)

主人公二人を中心に読むと、次々と脇役達を迷惑な恋模様に巻き込んでいる感じです。
でも、脇役それぞれの視点から見れば長い人生のワンポイントなんですよね。

この脇役を主役にしてみたら、主人公以上に我儘な物語が出来るかもしれません。

そう思うのは、脇役達がとても魅力的だからだと思います。
それぞれの人生を生きて、思い悩む様子が何気なく描かれ読み取れました。

脇役を主人公にした、ドラマチックなスピンオフ物語が作れますよ、何本か。

個人的に特に好きな脇役は、主人公ハルの妹・しず夏と女子プロレスラーの小百合です。
物語が進むにつれ、二人の情と懐の深さにジーンと心温まります。

関連ページ:
恋愛時代のロケ地情報はこちら

幅広い年齢層が楽しめそうな小説

読みながら、イメージが似てて思い出したのは昨年ドラマ化された『同窓生』。
1990年頃のトレンディードラマを彷彿とさせる原作&ドラマでした。

この物語の舞台が、1990年代だからかもしれません。

主人公である夫婦は、26歳女性と34歳男性。
恋愛と結婚(離婚)に悩む年代が共感出来る物語です。

しかし、原作での時代背景は1990年代なので、
90年代に大人だった世代(現在アラフィフぐらい?)や
その頃の記憶のあるアラフォーを含めて、幅広い年齢層が楽しめる小説だと思います。

しかも、七つある各章に付けられたミニタイトルはどれも
1970~80年代当時にヒットした曲のタイトルと同じって所が懐かしさを増強♪

「この90年代要素を残したドラマになると面白いな」と、思いながら
ドラマの番組サイトを見てみると、原作設定を発見。

離婚した主人公たちがネタでデュエットする曲が『別れても好きな人』なんです。

『別れても好きな人』がヒットしてた雰囲気を知る私には、懐かしいドラマになりそうです。
でも、今の26歳女性が1980年代にヒットした『別れても好きな人』が分かるのかな?

こちらが各章のタイトル

  • 第一章『別れても好きな人』
  • 第二章『もしかしてPART2』
  • 第三章『そっとおやすみ』
  • 第四章『また逢う日まで』
  • 第五章『わたし祈ってます』
  • 第六章『終着駅』
  • 第七章『娘よ』

タイトルだけがストーリーと合っているのかもしれませんが、
分かる世代は歌詞を思い出して意味を探るのも楽しいかも。

↓そのほかの春ドラマ、原作まとめ

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