犯人はどいつだ!?映画「怒り」原作の感想ネタバレあり

誰の「怒り」?感想※ネタバレあり

さて、房総半島編の結末を先に書いてしまうと面白くなかったので
ここで書きますが、田代の本名は柳本康平で慎愛子の元へ戻ってくるような終わり方をしています。

警察に通報した時から激しく泣いていた愛子は二度と戻ってこないと思っていたでしょうから
3つの物語の中で唯一ハッピーエンドで終わったと言えます。

殺人犯へ、通報してしまった自分へ、そして父へ、愛子の様々な激しい感情がクローズアップされた章でした。

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そして東京編では愛子とは対照的な優馬の静かな感情が印象的。
直人を疑ってしまった自分への怒り。面と向かって謝ることさえも出来ない彼は立ち直ることが出来るのか・・・。かなり辛い結末です。

そしてラストの沖縄編では、言うまでもなく辰哉の爆発してしまった感情でしょう。
やさしい言葉を掛けてくれた田中は実は僕達を嘲笑っていた。
自分が笑われるのはいい、裏切られたことはショックだけど、
一番辰哉を怒らせた要因は、あの泉の事件を笑っていた事でしょう。

上下巻というボリュームの中で、殺人事件はきっかけに過ぎず、
登場人物の感情をクローズアップした今作。

ラストで小説のタイトルに相応しい感情が犯人ではなく別の人間から感じ取れたのは
ちょっと意外な展開でした。
前述したように犯人の逃亡生活を中心に物語が進むと思っていましたから・・。

映画がどうなるのかわかりません・・・が、公式サイトは見られましたか?(笑)
1人だけニヤついている人が居ますので、犯人が誰かわかっちゃいますね・・・。

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それと今更ですが、この物語はリンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件の犯人と共通する部分が多くあることで話題になっていますが
沖縄の離島が出てきた段階で、犯人はこの人じゃないの??
と、何となく察してしまう部分もあるわけで、色々とネタバレ要素はありますが
十分楽しめる内容だと思います。