ドラマ「重版出来!」原作漫画の感想・ネタバレ・これぞ仕事マンガの王道

すっかり人が変わってしまった安井さん、過去に何があったの?

ドラマでは安田顕さんが演じることになった安井さん、
利益重視の考え方なので会社にとっては良いかもしれませんが
冷めた態度で新人をコマのように使い捨てる問題ありの人。
だから主人公の黒沢も「嫌な人」と思ってるかもしれません。

ですが、この人、前からこんな非道な人だったわけじゃないんです。
担当していた雑誌「FLOW」が廃刊になって変わってしまったようです。

仕事優先で家庭をかえりみず、夫婦は離婚危機に。
作家さんと信頼関係も築き上げたところに上層部の一方的な取り決めで廃刊になり作家さん激怒。

自分も知らせれていなかったから作家さんに連絡することも出来ず
何もかも上に奪われてしまったようなものです。

そんな出来事を聞いてしまうと同情の余地はありますが
死んだような目つきで社内をうろつく先輩とはあまり関わり合いたくないなぁ・・^^;
彼は以前の自分に戻ること無く、冷酷な安井で居続けるのでしょうか

Sponsored Link

デビューできずに夢を諦めた人は何人いるのだろうか

最初のほうでご紹介したベテランの漫画家・三蔵山の
アシスタントを長年務めてきた沼田さん。

ドラマでは個性派俳優のムロツヨシさんが演じることになりましたね。
沼田さんももちろんデビューしたいと考えていますが
なかなかアイデアも浮かばず、なんとなくアシスタントをしていますが
大型新人の登場に焦りと嫉妬、様々な感情が一気に爆発して
あろうことか新人君が描いたネームをインクで汚してしまう。

それを知った三蔵山は彼をかばってくれましたが
アシスタントを辞めて実家の酒屋を継ぐという沼田さん。

・プロになることが怖かった
・アシスタントでも食べていける
・努力を怠ってしまった

後悔の気持ちもあるけど、
ちゃんと自分自身と向き合っていなかったと反省して
実家へ帰っていった彼ですが、
出版界では彼のように夢半ばで挫折した人は数えきれない位いるんでしょうね。

あえて裏方で頑張る人もいるかもしれませんが
初めは目を輝かせながら先生と呼ばれる日を夢見ていたと思います。
私たちが知っている漫画家は全体のほんの一握りなのでしょうね。

Sponsored Link

WEBコミックの罠

今、漫画界では印刷物だけでなくネット上でもWEBコミックとして
ひとつのメディアが確立されています。

コストが掛からず漫画家としてのデビューのハードルが低い
ことからネットでデビューされた方も多いと思いますが
思わぬ落とし穴もあるようです。

大手出版社が運営するメディアサイトなら安心してもよいですが
契約する際に著作権の譲渡などしっかりと確認しないと
後々トラブルのもとになってしまいます。

今作でも三蔵山の下でアシスタントとして働いていた人が
軽い気持ちでWEBコミックと契約したのはいいけど
サイトが閉鎖されて著作権も取られたという顛末を迎えています。

とりあえずは三蔵山のアシスタントに戻ることが出来ましたが
良い経験になったことでしょう。
彼もデビューできず焦っていたかもしれませんが、
長年お世話になった先生の忠告を少しでも聞いていれば・・・
というところです。

三蔵山先生、やさしいなぁ・・。
ドラマでは小日向文世さんでしたね。
こうして原作漫画ではちょくちょく登場する大物漫画家。
ドラマでもキーキャラクターになりそうですね。

さて、
その他6巻では地方の小さな個人書店にスポットを当てたり
黒沢心が校閲の人と一緒に仕事をする機会があったりと
編集内部のお仕事だけじゃなく、それに関わるすべての人のお仕事を
垣間見れる、そして人情味あふれる青春物語も入ったりと
ちょっとホッコリさせてくれる作品です。

ロケ地情報もまとめてみました!詳しくはこちら