絵でわかる「モンテ・クリスト伯」原作小説あらすじ・結末のネタバレあり

4月19日木曜日の22時からフジテレビ系で放送されることになった今作。

主演は今も人気が衰えないディーン・フジオカ様。ドラマは小説を原案とした全く新しい物語だと思いますが、1人の男が自分を陥れた人間たちを復讐していくというストーリーは同じです。

今回は、世界的にも名作と言われる長編小説を読んでみましたので、分かりやすく挿し絵付きでご紹介。

ドラマを見ながら名作も楽しんでいただければと思います♪

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小説「モンテ・クリスト伯」のあらすじ(ネタバレあります)

長編小説なので全てご紹介すると膨大な量になってしまうので、出来る限り噛み砕いて、分かりやすい内容でお届けします。

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時は19世紀。フランスを舞台とした物語で、ナポレオンが活躍していた時代です。無実の罪で投獄され、14年後に脱獄。そして自分を陥れた人たちに次々と復讐を果たしていくのです。彼は様々な人物に変装し、時には銀行員、時には司祭、そしてまたある時は、船乗りシンドバットと言う名で、人々の前に姿を現す。そして華やかな社交界にデビューした彼は「モンテ・クリスト伯爵」と名乗り、時間とお金を惜しみなく使いながら復讐を果たしていくのです。

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主な登場人物

 

エドモン・ダンテス
この物語の主人公。ファラオン号の優秀な船員で船長亡き後、次期船長が約束されていた。メルセデスとの婚約披露宴で逮捕される。投獄した人間たちに復讐することを誓い、そして実行していく。

ファリア司祭
エドモンの隣に幽閉されていた人物。博識で語学も堪能。その知識を全てエドモンに教える。昔、仕えていた貴族の末裔が残したとされる財宝をエドモンとともに探す予定だったが、重い病にかかり病死。

 

メルセデス
エドモンの恋人で婚約者。エドモンの帰りを待っていたが、後にフェルナンと結婚。一人息子のアルベールをもうける。

 

フェルナン(モルセール伯爵)
元漁師。徴兵でスペイン遠征に参加。大佐まで上り詰め退役後は伯爵として貴族院議員として活躍。軍人時代に人に言えない過去がある。

アルベール
イタリア旅行中にモンテ・クリストと出会い、親交を深める。もちろん偶然の出会いではなく、エドモンが父親のフェルナンに会うための布石だったのです。

 

ダングラール
エドモンと同じファラオン号の船員。若くして船長になったエドモンを妬んでいた。後に銀行業を営み成功。男爵として活躍。とにかくお金に貪欲。

ダングラール夫人
ヴィルフォールと不倫の末、ベネデッドを出産。しかし彼女はベネデッドは死んだと思っていた。現在は若い大臣秘書官と不倫中。

 

 

ヴィルフォール
検事代理。エドモンの訊問を担当。今の夫人と結婚する前にダングラール夫人と不倫していた。

エロイーズ夫人
ヴィランチーヌの継母。ヴィルフォールとの間には息子のエドワールがいる。ヴィランチーヌの母方の両親の遺産をも狙っている。

 

ヴィランチーヌ
両親はフランツとの結婚を進めているが、本人はモレルの息子マクシミリヤンと愛し合っている。

ノワルチエ
ヴィルフォールの父親。今は体が不自由で話すことも出来ない。ヴィランチーヌは積極的に祖父の世話をしており、祖父とは意思疎通が出来る。昔はナポレオン支持者で、ナポレオンからの書簡の宛先はまさにノワルチエだった。皇帝復活に奔走した彼は仲間に入ることを拒んだデピネー将軍(フランツの父親)を暗殺。その事実を知るのは本人とヴィルフォールのみ。

 

 

モレル
エドモンの船主でファラオン号のオーナー。エドモンが投獄されてから、釈放のために奔走してくれた。

マクシミリヤン
モレルの息子。大尉として活躍。ヴィランチーヌの恋人。

 

カドルス
エドモンの隣人。エドモン投獄に関わっていませんが、後に凶悪な犯罪を犯す。

 

~ココからストーリー紹介~

主人公が婚約披露宴で逮捕され投獄される

エドモン・ダンテスはメルセデスという美しい女性との婚約披露宴で逮捕され、監獄島に投獄されてしまう。船乗りのエドモンは若くして船長に大抜擢され、まさに人生の幸福を噛み締めていた矢先の出来事でした。

彼が逮捕された理由は政府反逆罪。皇帝ナポレオン復活を手助けした罪ということですが、もちろん冤罪です。彼を陥れたのは船乗り仲間のダンクラール、そして恋敵のフェルナン、彼を裁いた検事のヴィルフォールでしたが、まだ投獄されて司祭に会うまでは彼らを疑うような事はしなかったのです。

補足(忙し方は読み飛ばしても構いません)
エドモンが投獄された詳しい理由。エドモンの船長はナポレオン皇帝支持者です。いわゆる政府に逆らうものであり、見つかれば逮捕されます。船長はナポレオンから書簡をもらい、ヴィルフォールの父親ノワルチエに渡す予定でしたが、航海中に病死。生前、書簡をエドモンに託したわけですが、船長の命令は船乗りにとって絶対です。その事を知った船員のダングラールが密告書を作成し、フェルナンが政府に密告したということです。そして訊問したヴィルフォールは父親宛ての手紙だと知り、これは放っておくと自分の保身に関わると判断しエドモンを投獄したのです。

 

司祭から財宝の在り処を教わり脱獄する

土牢という陽の光さえ届かない暗く湿った牢屋の生活は想像を絶するものでした。彼は自殺を考えましたが、隣の牢屋に居たファリア司祭と話すことで、思いとどまったのです。

ファリア司祭がエドモンが逮捕された状況を冷静に分析。エドモンが逮捕されたことで利する人間は誰なのか?人を疑わない優しい青年だったエドモンですが、フェルナン、ダングラール、ヴィルフォールの3人が自分を陥れた人間だと知り、復讐を誓うのでした。

ファリア司祭と脱獄を計画していましたが、司祭は病気で亡くなってしまう。生前、自分が仕えていた貴族の先祖が隠したとされる財宝の在り処をエドモンに教え、エドモンは脱獄後に財宝を見つけ出すことに成功し、復讐のための準備を時間を掛けてじっくりと行ったのです。

 

船主で恩人のモレルを助ける

エドモンのオーナー、モレルの会社は経営が悪化していました。ファラオン号が戻らなければ返済できなくなり、倒産してしまう。しかし、無情にも船は嵐で沈没し、モレルは自殺という形で責任を取ろうと決意しました。そんな危機的状況の中、1人の男が現れモレルを救ったのです。

エドモンはモレルの借金を肩代りし、沈没したファラオン号を復活させた。モレル一家が感動した事は言うまでもなく、一体誰が私達を救ったのか?それだけが疑問だったのです。

エドモンが投獄されている間、モレルは無実の罪を訴え続け、エドモンの父親の面倒を見ていてくれたのです。なのでモレル亡き後はモレルの息子・マクシミリヤンを父親のように可愛がったエドモン。

 

隣人だったカドルスにダイヤを渡す

エドモンの隣人だったカドルスは、今は細々と宿屋を経営。エドモン逮捕に直接関わらなかったとは言え、止められなかったので後悔しているというカドルス。司祭の格好をしたエドモンは彼に大粒のダイヤをプレゼントしますが、これが思わぬ不幸を招くのです。

カドルスは早速、宝石商を自宅に招いてダイヤを売ったのですが、その夜、嵐で帰れなかった宝石商を殺し、更に自分の妻をも殺して逃走してしまったのです。その時、宿屋に偶然居合わせたベルツッチオ(今は伯爵の執事)が誤って逮捕されてしまった。

しかし、カドルスは逃亡先で逮捕されたのです。

 

伯爵がベルツッチオを雇った理由

ベルツッチオは兄を殺した犯人を捕まえてほしいとヴィルフォールに依頼したけど、門前払いをされたので憤慨。ヴィルフォールに対して復讐を誓った彼は、襲うチャンスを虎視眈々と狙っていたのです。

ある晩、ヴィルフォールが庭に箱を埋めていた所、絶好のチャンスと思ったベルツッチオは彼を刃物で刺してヴィルフォールは倒れてしまった。(ベルツッチオはヴィルフォールは死んだと思っていますが、もちろん生きています。)

埋めた箱の中身はきっと財宝だろうと思ったベルツッチオは掘り起こすと、箱の中身はなんと赤ちゃんが入っていたのです。息をしていなかったので、ベルツッチオは蘇生をして、家に連れ帰りました。名前をベネデッドと命名。

赤ちゃんはヴィルフォールとダンクラール夫人の不倫によって生まれた子供です。後にアンドレア・カヴァルカンチと名乗って社交界デビュー。覚えていてくださいね、ヴィルフォールとダンクラール夫人の息子ですよ。

しかしベネデッドを育ててみると、かなりの不良息子でベルツッチオも頭を抱えていました。ベルツッチオは姉と暮らしていましたが、ある日、ベネデッドが不良仲間とともに姉を縛り、金を巻き上げようとした時、暖炉の火が姉の服に燃え移り、姉は焼死。

ベネデッドは逃走しましたが、その後捕まったということです。ちなみにベネデッドとカドルスは刑務所で知り会うことになるのです。

 

ダングラールを騙すために登場させたニセ男爵親子

イタリアの名門貴族カヴァルカンチ親子を社交界にデビューさせたエドモン。もちろん偽者なんですが、ダングラールを欺くための最初の1手。金に物を言わせて男爵親子になりきってもらったのです。

ちなみに男爵の息子として登場したのが、あの不良息子だったベネデッド。ヴィルフォールとダンクラール夫人が不倫して出来た息子ですね。本人はまだ自分の本当の両親をしりません。

銀行業を営むほど成功したダンクラールは、お金に対してかなり貪欲です。莫大な資産があると言われるカヴァルカンチの息子・アンドレアのことが気になるのは当然ですよね。

フェルナン(モンセール伯爵)の息子アルベールと、ダンクラールの娘を結婚させるつもりだったけど、アンドレアが登場したことで、ダンクラールは娘の結婚相手をアンドレアに決めようとしていました。もちろん金のためです。

ニセ男爵の息子、化けの皮が剥がれる

ベネデッドとカドルスは囚人仲間とお伝えしましたね。

カドルスは脱獄してベネデッドに近づき、「金をよこさないと、本当のことを言うぞ」と脅したのです。ニセ男爵がバレたら収入が無くなってしまうので仕方なくカドルスに小銭を渡していましたが、存在が邪魔になったのか、ベネデッドはカドルスを殺してしまったのです。

ベネデッドは伯爵邸が留守の日を教えて、空き巣に入れるチャンスとそそのかし、カドルスは忍び込みましたが、予めベネデッドは匿名で伯爵に密告していたのでカドルスはあっけなく捕らえられてしまう。

伯爵はダンクラール宛に一筆、カドルスに書かせました。

「アンドレアは私と一緒に脱獄した徒刑囚で、名前はベネデッド。本人は両親を知らないので、本名を知りません。」と。

書かせた後、カドルスを逃しましたが外で待ち構えていたベネデッドに刺され瀕死の重傷を負い、騒動に気付いた伯爵はカドルスを部屋に入れて、処置を施そうとしたが間に合わず。しかし、カドルスの死の直前、伯爵は自分がエドモン・ダンテスであることを教えたのです。カドルスは驚き、眼の前の現実を受け入れる間もなく亡くなったのです。

 

男爵の息子としてダングラール嬢と親交を深めていたベネデッド。ダングラールも娘と結婚させたいと躍起になっていましたが、審判の時は刻一刻と近づいていました。

ダングラール嬢とアンドレアの婚約披露が行われた日、伯爵は空き巣に入られ、門前で殺人事件が起きた出来事を話しました。この時、顔色が変わったのは言うまでもなくアンドレア扮するベネデッドです。

伯爵はカドルスが着ていた服に一枚の手紙が入っていたことを皆に告げた。あたかも偶然手紙を見つけた言い方をしましたが、これは先ほど、伯爵がカドルスに書かせた手紙のことです。

アンドレアがベネデッドという徒刑囚であることが世間に明るみになったのです。そして当の本人は、雰囲気を察して、現場から姿を消しましたが、後に逮捕されるのです。ベネデッドが逮捕されるのはこれで2度目ですね。

 

モルセール伯爵(フェルナン)の過去が暴かれる

フェルナンは軍人だったころ、領主を裏切り、城を敵に明け渡し、領主の妻と娘を売り渡した極悪人。それで多額の金を受け取ったのです。

その過去の出来事が新聞に載ったことで世間に知られることに。貴族院議員であるフェルナンは議題に上がった過去の出来事は事実無根だと主張しましたが、領主の娘エデが証言したことで、事実として証明されたのです。

地位も名誉も1日で全て失ってしまったフェルナン。その後、エドモンは自分がエドモン・ダンテスだと打ち明け、カドルスと同様、フェルナンも驚愕する。彼は生きる希望を失いその後、自殺したのでした。

 

逃亡したダングラールの末路

ダングラールは返済を逃れるために妻を残して逃亡。しかし、逃亡先で伯爵に捕まり、どれくらいの期間監禁されていたかわかりませんが、やせ細り、髪は真っ白になっていました。伯爵はダングラールが「後悔している」と言ったので、彼を開放。

ダングラールは大金を持っていましたが、騙し取られた人に返し、少量の金を彼に持たせて帰らせたのです。その後、彼がどこで生活しているのか、生きているのかはわかりません。

 

ヴィルフォール家で続く不審死

ヴィルフォールはルネという女性と結婚しましたが、病気で他界。ルネとの間に出来た娘がヴィランチーヌです。その後、現在の夫人エロイーズと結婚し、息子のエドワールが誕生しました。

ヴィランチーヌはモレルの息子・マクシミリヤンと愛し合っていましたが、両親はデピネー将軍の息子フランツと結婚させたがっていました。

しかしヴィルフォールの父親・ノワルチエは政治的な理由でデピネー将軍と決闘になり、将軍を殺してしまった過去があります。これはヴィルフォールとノワルチエしか知りませんでしたが、フランツと結婚したくない孫娘ヴィランチーヌを想い、ノワルチエはフランツに打ち明けたのです。

結婚相手の祖父に父親が殺されたことを知ったフランツは婚約を解消。ヴィランチーヌはマクシミリヤンと一緒になれる可能性が出てきたのです。

しかしヴィルフォール家では次々と謎の死が相次ぎ、結婚どころの話ではありません。実は後妻のエロイーズが財産を独り占めするため次々と家族を毒殺したのですが、ヴィランチーヌもまたターゲットにされてしまったのです。

ヴィランチーヌまでも毒を盛って殺したエロイーズでしたが、やはり犯行がバレて、その後は息子エドワールと心中してしまいました。流石に幼いエドワールの死は予想外だったので復讐を誓ったエドモンは自分の行いに疑問と後悔の念が押し寄せたのです。

そしてヴィランチーヌを愛していたマクシミリヤンは失意の底に沈んでしまった。マクシミリヤンは恩人モレルの息子です。さあ、伯爵!あなたはどうするのですか?

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ヴィルフォールの墜落

モンテ・クリスト伯爵邸前でカドルスが殺された、いわゆる「ベネデッド事件」は世間でも関心の的でした。

検事のヴィルフォールはベネデッドの裁判の検事として登場し、彼を裁こうとしたのですが、ベネデッドは名前を聞かれた時に

「私は自分の名前を知りません。しかし父親の名前は知っています。検事をしているヴィルフォールです。」と法廷でハッキリと話したのです。

ベネデッドは養父であるベルツッチオに出生の秘密を教えてもらったのです。顔面蒼白のヴィルフォールはジタバタせずに観念したのか、「事実です」といい、法廷を後にしました。ちなみに傍聴席で泣き崩れている一人の女性がいましたが、これは不倫相手でベネデッドの母親のダングラール夫人だったということです。

ヴィルフォール家を訪れた伯爵は自分がエドモン・ダンテスであると告白すると、彼もまた驚きを隠せなかったが、自分の妻とともに幼き息子も犠牲になったと訴えた。エドモンは自責の念にかられながらヴィルフォール家を後にしたのです。

さて、自殺まで考えるようになってしまったモレルの息子マクシミリヤン。そして復讐を終えた伯爵はその後、どうするのか?

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