映画「ピースオブケイク」原作の感想ネタバレあり・徹底紹介!意味は「簡単なこと」

9月5日に公開となる映画「ピースオブケイク」。
マンガは全5巻で2003年~2008年まで「FEEL YOUNG」で連載していたもの。

正統派のラブストーリーとはかけ離れた
三角関係・二股・略奪愛などリアルな描写が際立つ斬新な作品。

初めて心の底から好きになった男性が現れたらどうしますか・・・
そしてその人に彼女がいたらどうしますか?
アナタは諦めますか?
つきまといますか?(笑)

この物語はそんなお話です。

女性向け雑誌に連載していたので、支持層はもちろん女性なのですが
意外と現実的な内容だからこそ支持率があるのか、
この本の魅力などもお伝えながらご紹介していきたいと思います。
男性目線で・・(笑)

関連:「天空の蜂」の原作感想はこちら

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あらすじ

主人公は25歳の梅宮志乃。
バイト先で知り合った男性・正樹に言い寄られ仕方なく交際を始めるが
これまた同じバイト先の別のチャラい男とも関係を持ち、泥沼化。

二人の男を器用にもてあそぶ度量もなく、
正樹からは別れを告げられ、
チャラい男がいるバイト先にいつまでも居たら頭がおかしくなると仕事もやめて自暴自棄に。

だからこれまでの生活を変えたい!
心機一転やり直したい!

そんな気持ちでたまたま親戚のおじさんが経営するアパートの一室を借りることが出来て
バイト先も決まり新たなスタートを切った志乃。

そこで偶然出会ったのが菅原京志郎、30才
アパートの隣の住人で、なんとバイト先の店長。
彼と初めて顔を合わせた時、彼女の中で

風が吹いた

らしい・・。
25歳にして初めて「運命」を感じた瞬間。
しかし!彼には同棲している彼女がいる。

志乃の思いに気づき、
同棲してる彼女と志乃の間で揺れ動く京志郎は・・。

と言った感じです。
正直純愛ではないので賛否両論あると思いますが
冒頭から二股をする主人公に果たして共感できるのか・・

 

「ピースオブケイク」の意味

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「piece of cake」
グーグルの翻訳では「朝飯前」と出ますね。
いちごのショートケーキをペロリと食べるくらい簡単なことという意味です。

本作では、
お互いに本当に好きで付き合っていても、
ちょっとした行動で信用を失ったり、疑心暗鬼になるけれど
そういうこと全て受け入れて、面倒臭いことも全部二人で乗り越えることは出来ないのか?

ということを問いかけています。志乃と私達読者にね。
主人公の志乃はこれまで複数の男性と付き合ってきましたが
ステキな恋愛と言えるものはなく、常に相手に合わせ流されて生きてきた感じ。
それが私の恋愛スタイル・・・と思いながらも
そんな自分に嫌気が差して、

今度こそ真剣な恋愛がしたい!
自分を変えたい!

と思った矢先に現れた運命の彼。
「風が吹いた」という直感を信じて、
少々荒っぽくストーカーまがいなこともしたけど、二人は結ばれた。

だけど、イマイチ信用出来ない彼と一緒にいることがとても苦しく
いっその事、別れたほうが楽なんじゃないの?と思ってしまう。
こんなの乗り越えるなんて絶対無理・・・、
まして笑って過ごすなんて出来るわけない・・・。

そんな複雑な心情の志乃に対して問いかけている言葉なんです。
ちょっと長くなってしまいましたが・・・(笑)

元々、彼女がいた男性を好きになってしまったという横恋慕。
同棲していた彼女がフラリと何処かへ行ってしまったから交際に至ったわけですが、
彼女がまたいつ戻ってくるかわからないという不安から始まり、
その不安は的中して、更に戻ってきた彼女とコッソリ会っていた彼。

初めから結構複雑で不安材料は一杯なんです・・。

 

感想

う~ん・・・、
この主人公の女性に読者は共感してるのだろうか。

二股をしていた時に、
「二人の男はどうせ本気じゃないんだから私もモテ期を楽しんじゃえ」
と自分の悪行を正当化したり、

彼女さんがいる男性をしつこく、しかもストーカーのような行為をして
男性をほのめかす。これもまた自分本位な行動。

個人的には完全にアウトな人なので共感できない・・・です^^;

しかしありきたりな純愛ラブストーリーに飽き飽きしてる方なら
楽しめる作品だと思います。

この作品は心の葛藤を上手く表現してる

志乃が交際していた元カレ・正樹は実は本気で志乃のことを愛していて
二股発覚後にようやくそのことに気づく。

償う意味でも彼と一緒になろうと思ってた時に
突然正樹から別れを告げられ振られることに。

しかしこの正樹という男は、ちょっと面倒なタイプの男で

「オレは真剣なんだから、お前もそれに答えてくれよ!」

という常に全力で、時には束縛するような志乃にとって扱いづらいタイプの男性でした。
けれど私のことを好きでいてくれるなら・・・、
そんな気持ちでズルズルと交際してきた二人ですが
結局、志乃は正樹の気持ちを受け止めるだけの器は無く、
それを察知した彼の方から別れを告げた、という感じです。

で、このクダリが結構大事なんです。
これまでず~~~~っと流されて生きてきた志乃が
ようやく「はっ!ヤベェ!」と思えるほどの男性と巡り合い
真剣に向き合いたいと感じたんです。

そして目出度く交際に発展したんだけど、
あれ?おかしいぞ?彼が私を受け止めきってないぞ、
どういうことだ???

ここで志乃の心の中に正樹が登場!

「あれ?志乃、お前オレと同じじゃねーか?」

面倒な女になってねーか?いいのか?
こんな感じで心の葛藤が描写されていますが、
今まで味わったことのない「好き」という感情を上手くコントロール出来ないのは
行動を見れば明らかですが、まさか元カレのような感情を抱いてしまうとは。

ただ、彼女は京志郎を束縛したいからメンドーな女になってるのではなく
単純に自分に自信がないので彼から安心出来る何かがほしいだけ。

京志郎と同棲していた彼女はスタイルが良くてカワイイ女性。
到底太刀打ち出来ないし、よりを戻してしまうかもしれいないという不安が
常に志乃を締め付けている。

そんな不安な気持ちをそっと京志郎に取り除いて欲しいだけ
本当にそれだけなんです。

だから何か彼に不安材料があった時は発狂しちゃうし
元々、同棲していた彼女と正式に別れたわけじゃないという状態がもどかしい。

折角手に入れたこの幸せな状態がいつまで続くかわからない
という複雑な志乃の心境が上手く表現されているのがこの作品なのでしょう。

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原作に忠実か、映画の予告から読み取るストーリーの全貌

1分37秒の予告を見ましたが
ほぼ原作に忠実に作られていると言ってよいでしょう。

主人公の梅宮志乃を演じるのは多部未華子さん、
彼と初めて会った瞬間、「風が吹いた」時の表情がこちら。

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(公式予告動画「ピースオブケイク」より)

もちろんそのお相手は、今売れっ子の俳優・綾野剛さん。

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「私の所に来てほしい。」誘惑する田部ちゃん。

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でも同棲していたあかり(光宗薫さん)がまた戻ってきた!

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行く所がないあかりを優しく気遣う京志郎は密会するが
余計な心配をさせまいと志乃には内緒に。
しかし携帯の着信でバレてしまい、志乃と京志郎は別れることに。

「風が吹いたのにーー!」

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オカマキャラの天ちゃんは、心の支えになってくれる志乃の親友の1人。
そんな強烈なキャラを演じてくれるのがまさかの松坂桃李さん

「恋愛でカッコつけてどうすんのよ。」

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喜怒哀楽を共にするおかしな二人。
でもオカマキャラが恋愛モノに登場すると、なんだか
「SEX AND THE CITY」を彷彿とさせますね。
あの作品も主人公に恋愛アドバイスをしてましたから。

出演者、豪華過ぎません?(笑)
そして最後は、なんだかんだで結ばられるんだろうなという感じに。

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清純派だけどどんな役でもそつなくこなすという田部ちゃん。
今回の役に合ってるのだろうかと思いますが、
そこはすんなりと違和感なくやってくれるんでしょうね。

9月5日ロードショーです。

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