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「中年スーパーマン左江内氏」の結末にパーやんが登場!
最後の14話では、何もかもが嫌になってしまったさえないさんの前に現れたのがなんとパーマンの仲間パーやん。パーマンパワーを使って宅急便のアルバイトもこなす堅実派の彼がゲスト出演。
ヒーローを辞めたいというさえない氏に対して、「深く考えずにぼちぼちやればいいじゃない?」とアドバイスする彼はまだ12歳。子供とは思えないしっかりとした考え方で、パーマンの中でも意外と知的なキャラクターでしたからね。
そんなパーやんに、宅急便の共同経営をしまへんか?といろいろ話を聞いてる様子が描かれているシーンでこの物語は終わっています。さえないさんは正義のためなら仕事なんて辞めてやると言って会社に休暇願いを出したばかりですから、その後はパーやんとともに運送業をこなしながら街の平和を守り続けているのかなと思いました。
感想
1970年台の漫画なので、所々で時代を感じさせます。オフィスでタバコを吸っていたり、聖徳太子の一万円札が描かれていたり。ちなみに聖徳太子のお札は百円、千円、五千円も過去にありました。ちなみに私が幼い頃、500百円札をお年玉で貰った記憶があります。懐かしいな・・・。
主人公のさえないさんは、決して仕事が出来ないわけじゃないけど係長どまり。出世欲が無いからだと思いますが、性格は温厚で争い事を好まず、秩序や規律を乱すことを一番に嫌うような性格。
どちらかと言うと、1人が好きで会社の飲み会は参加する方じゃない。家では空気のような存在で、休日にお昼を食べようとしたら妻から「あなたいたの?」と言われてしまうような人。
どこか遠くへ行ってしまいたいという願望があるそうですが、日々変わらない生活を送っていると誰もが思うことでしょうね。(作中でも一人旅を経験しています)
登場人物はヒーローとは程遠い方々ばかりで、大人バージョンのパーマンと呼ばれるのも分かる気がします。そんな男臭さはありますが、義理人情溢れるストーリー、そして当時の時代を懐かしむ良い作品かなと思いました。