1976年12月に公開されたトラック野郎シリーズの第4弾!
簡単なあらすじとキャスト情報をまとめてみました。
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映画「トラック野郎 天下御免」あらすじとキャスト
映画の概要
公開日 | 1976年12月25日 |
マドンナ | 由美かおる |
ライバル・ケンカ相手 | 杉浦直樹 |
キャスト一覧
シリーズのメインキャスト
菅原文太・・・星桃次郎
愛川欽也・・・松下金造(ジョナサン)
春川ますみ・・・松下君枝(母ちゃん)
天下御免に登場するメインキャスト
(マドンナ役の由美かおる)
由美かおる・・我妻和歌子
松原智恵子・・坂口千津
杉浦直樹・・須田勘太(コリーダ)
マッハ文朱・・須田雅美
京唄子・・亀頭姫代(かざぐるま店主)
鳳啓助・・亀頭黒光(かざぐるま店主)
沢竜二・・坂口松男(ボロ松)
誠直也・・伊沢正和
笑福亭鶴光、笑福亭鶴瓶、金子信雄 ほか
当時、20代で出演したマドンナの由美かおる。水戸黄門では入浴シーンが名物の彼女。さすがに今作ではありませんが、桃次郎の裸を見てしまうハプニングシーンがあり、彼女のリアクションが可愛らしい。ある意味そちらも貴重です(笑)
脇役として登場した松原智恵子はマドンナとしても活躍出来るキレイな方。今回は妊婦役で出産シーンもあるなど体を張った演技が印象的でした。
「トラック野郎 天下御免」のあらすじ
オープニングは橋の開通式から。代議士が演説し、今まさにテープカットが行われようとした時に一番星号とジョナサン号がまたもマイクと拡声器でホラを吹く。今度は総理大臣が交通事故で瀕死の重傷、緊急車両が通過します!とテープカット前に強引に通過するという「天下御免」のタイトルに相応しい演出で始まった今作。
北海道の釧路から愛媛県の宇和島まで冷凍ホッケを輸送してきた桃次郎。その帰り、ミキサー車を運転する男勝りの須田雅美(マッハ文朱)とトラブルに。ミキサー車軍団と乱闘騒ぎになり、最後は雅美にノックアウトされてしまった桃次郎。
気を取り直して、ヒッチハイクをしていた女子大生二人組を乗せて高松へ。道中、もよおした女子大生の一人と桃次郎は寺のトイレに駆け込み、用を済ませた後に行為の約束をしたが、巡礼中の我妻和歌子(由美かおる)が目の前に現れ、一目惚れ。行為どころでは無くなってしまった。
桃次郎と女子大生が押し問答をしている間に和歌子は去り、いつの間にかジョナサン号に乗って次の巡礼地へと向かった和歌子と母。
さすがやもめのジョナサン。和歌子に「貴女は亡き妻の生き写し」など調子の良いことを言いながら次のお寺で二人は記念撮影。後日、出来上がった写真を和歌子に渡し、ツーショット写真に彼女のサインを貰ったジョナサンであったが、この写真が後に波乱を巻き起こす原因になる。
倉敷のドライブイン「かざぐるま」に立ち寄った桃次郎とジョナサン。和歌子に心奪われ菅笠と金剛杖を持って、すっかり巡礼者気取りの二人。
そんなジョナサンにかざぐるまの店主で子宝に恵まれない鬼頭夫妻から養子が欲しいと懇願される。三女のサヤ子を養子に出したのはいいが、鬼頭家にも待望の赤ん坊が生まれ、なんだかんだで養子縁組は解消した。
関西・四国で有名なコリーダ丸。目をつけたデコトラに勝負を仕掛け、情け容赦なく相手の名行灯をぶんどることで恐れられていたが、次のターゲットになったのが桃次郎の一番星だった。
満を持してかざぐるまにコリーダこと須田勘太(杉浦直樹)が登場。桃次郎とコリーダが名行灯を賭けたワッパ勝負が始まった。
夜の街を2台のデコトラが激走する中、一番星の前に突然産気づいた妊婦・坂口千津(松原智恵子)が倒れてきた。自暴自棄にによる自殺未遂だった。
産婆を呼んで一番星号で出産することになったため、ワッパ勝負はコリーダが勝ち、「一番星」の名行灯を奪われてしまう。
無事に女の子を出産した千津は、桃次郎が名付け親になり「桃子」と命名。「かざぐるま」で住み込みで働くことになった千津。彼女は以前夫婦で運送屋を経営していた。身ごもったので運転手を雇ったが、事故を起こしてしまい、賠償金返済のため全てを売ったが足りず、高利貸しにも手を出し、荒れていく夫は博打にハマってしまった。今年の始めてに夫は離婚届を勝手に出して家を出たきり、消息はわからないという。自暴自棄になったのはそんな経緯があった。
「かざぐるま」では千津に続き、ジョナサンの紹介で和歌子も住み込みでアルバイトを始めていた。家に帰ったジョナサンは和歌子とのツーショット写真を母ちゃんに見られ、和歌子の名字「我妻」を勘違いした母ちゃんは憤慨。
家族を巻き込んだ夫婦喧嘩は、ジョナサンを残して家族が家出する展開となってしまった。
和歌子に惚れた桃次郎は彼女にラブレターを書いたが、かざぐるまの店主が勘違いして千津に渡してしまい、千津もその気になってしまう。
後日、かざぐるまに現れたコリーダにリターンマッチを挑む桃次郎。実は男勝りの雅美はコリーダの妹。今回は雅美との結婚を賭けた勝負なので負ける訳にはいかない。
殴り合いの喧嘩は両者互角で勝負がつかず、結局雅美が止める形で引き分けに。取られた一番星の行灯は無事返ってきたのである。
ジョナサンは積載重量検査所で積載オーバー、スピード違反など次に捕まったら免停だと言われ、不安定な白ナンバーの仕事よりも安定した職を考えていた。元署長で母ちゃんの父親に就職口を紹介してもらい、全日本運輸の一員として新たなスタートを切った。
家出中の松下家を心配した桃次郎は、強引にジョナサンをかざぐるまに連れ込み、ジョナサンが急病だと偽って母ちゃんも呼び寄せ、トラック野郎達で夫婦の仲を取り持った。
ここで桃次郎は店主が和歌子にではなく、千津にラブレターを渡した事実を知り、千津と桃次郎は絶句。
一方、和歌子も家庭の問題に直面していた。
みかん畑を運営する和歌子の母親が倒れたという。父親は病死、母親はみかん畑を一人で切り盛りしていたが300万円の借金を作っていた。なんとかしなければ畑は人の手に渡ってしまう。しかし和歌子と結婚したいという男が借金を肩代わりしても良いというが、そんな不本意な結婚をさせまいと桃次郎は一番星を担保に30万円を借りて、闘牛で勝負することになった。
というのもコリーダが所有する牛が勝てば掛け金は10倍。自信があったコリーダは桃次郎にすすめたのである。激しい闘牛の頭突き合戦が繰り広げられ、見事コリーダの牛が勝利して300万を手に入れた桃次郎。
そのお金を持って和歌子に思いを伝えようとするが、彼女は倉敷の伝統織物「花筵」を作る工場で知り合った男性と結ばれようとしていた。
いつもの如くフラレてしまった桃次郎は失意の中、休業中のかざぐるまの店内でうなだれていると、ジョナサンから電話がかかってきた。
千津の夫が見つかったらしいが、交通事故で重体に。夫が運ぶ予定だった20トンの荷を代わりに運んで欲しいと頼まれた桃次郎は行かないという千津を強引に連れていき、600キロの道のりを爆走。
途中、通行止めを強引に突破したため、崩落の危険がある悪路を通り崖から転落しそうになるが、危機を脱して無事に荷を時間内に届けることが出来た。
そして千津を夫が待つ病院へ送り届け、300万をそっと置いて桃次郎とジョナサンは、も告げずに帰ったのである。
海岸沿いの道を一番星を筆頭にジョナサン号、そしてトラック野郎が連なって走るラストシーン。よく見るとトラックの荷台には一文字ずつ「あ・け・ま・し・て・お・め・で・と・う」と上空から読める粋な終わり方で第4作は終了。
感想
コリーダの妹を演じたマッハ文朱。いや~デカイですね。久しぶりに彼女を見ましたが、菅原文太が見上げるくらいの身長差。(二人のwikiを見るとなぜか文太さんのほうが高い)。彼を投げ飛ばす怪力女役を務められるのはそうそう居ません。ちなみに劇中では菅原文太と2回も長時間の愛の無いキスをしちゃいます(笑)
さて、今作はジョナサンの3女が養子になるというストーリーにちょっとびっくりしましたが、結局戻ることになり松下家の絆が一層深まるきっかけに。
マドンナ役の由美かおるは当時26歳。今でこそ「変わらない美貌」なんて言われていますが、若い頃は落ち着いた雰囲気で30代に見えてしまうことも。それでも美しい方ですが・・。
その由美かおるの恋人役として登場した誠直也。最初は誰か分からず、どこかで見た顔だなと思ったら特捜最前線の吉野刑事でした。懐かしいですな~。
今作は「お色気」が無かったものの、相変わらず下品さは保ちつつ、桃次郎のきっぷの良さに改めて感心させられる作品でした。
さて、次回のマドンナは誰なのでしょうか?