花森安治・スカートは誤解だった?奇抜なファッション伝説・女性と間違われた男

編集長として30年、「暮しの手帖」を作り続けてきた花森氏は業界では有名な方ですが
実はプライベートな面でも数多くのエピソードを持っている方なんです。

「とと姉ちゃん」では唐沢寿明さんが演じる花山伊佐次のモデル。

今回はそんな伝説となっているのが彼の奇抜なファッションや女装に関する噂を徹底紹介。

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詩や小説が好きだった高校時代の制服に・・・

高校時代は「鬼がわら」というアダ名で後輩から恐れられていた花森さん。
絵を描いたり、詩や小説にも興味があったか彼はハイネの詩やカラフルな絵を制服に書き込み
それを着て街中を歩いたという逸話があります。

強面の顔に関してもそうですが彼は自分に対する周りの目を意識していたものの、
全くそれを気にすること無く、逆に好奇な目で見られる快感を感じていたのかもしれません。

というのも彼は弁論大会にも積極的に参加するくらいですから注目を浴びることに抵抗はなく、
どちらかというと目立ちたがり屋だったのでしょう。

お金がないけどここまでやるか

東京帝大に入学した彼は全く勉強をせずに学内の編集部の仕事やアルバイトに精を出していました。
大学時代は素敵な女性と出会い、結婚。借家住まいで貧乏学生だった彼は自前の服を着ていたそうですが
それもまた奇抜で周りを驚かせいてました。

「スタイルブック」や「暮しの手帖」を見れば、彼がファッションデザイナーであることは明白ですが
自分の服を作ったり卒論も「衣装」に関するテーマで執筆していることから
学生時代からすでにファッションに大変興味を抱いていたようです。

とにかくお金を掛けずにデザインを楽しむというのは「暮しの手帖」のテーマでもあり、
学生時代には背広を解体して変わったデザインの帽子を被って街を歩く、というのはデザイナーならありそうですが
タオルの真ん中に穴を開け、頭からすっぽりとかぶって腰は紐で縛るという姿で大学構内を闊歩していたというのは驚きです。

芸術家は、とかく変わった方が沢山いらっしゃいますが、彼もまたその1人。
学生時代のこうした奇抜なファッションも伝説として語り継がれているのでしょう。

花森安治のスカート説は見間違い?

前髪はぱっつん、パーマをきかせた後ろ髪は長く女性的。
一見すると男性なのか女性なのかわからない彼の外見に、ある代議士は
「男性的な堂々たる声やな」「あんた、旦那さんおるんか?」と対談中は女性と思っていたらしい。

しかし彼の外見に関して興味深い事実があって
ビジネスパートナーだった大橋鎮子さんによれば「パーマをかけた長髪は事実だけどスカートは間違い」と断言しているとか。

幅広のキュロットのようにみえるけどそうでもなく、裾が広い半ズボンをはいていたから
そのように見えたのではと大橋さんは語っています。

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彼はなぜ女装するのか

「暮しの手帖」が創刊されて間もないころはとにかくお金がなかったので、
彼が率先して広告塔になっていたのでは?というのは後付かもしれませんが
一番はやはり、学生時代から奇抜なファッションで街を闊歩していたわけですから
目立ちたがり屋だからという理由が自然です。

また、もうひとつ別な切り口からいうと、
彼は男性の洋服はこうあるべきとか、女性の洋服はこうであるとか、
そう言った形式的な考え方に疑問を抱いていました。

当時、男性社会だったけど、もし女性を中心とした社会で、男性が家庭を守る役割だったら服装は変わっていたのか?
そんな事も考えていた彼はサラリーマンが当たり前に着る背広も反対派として有名でした。

このことから彼は女装が趣味ではなく型にはまらないオリジナルの格好を貫き、
それが女性的にみえて、話題となり、本人もそれを楽しんでいたのかもしれませんね。

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