もっと悦子が好きになる「校閲ガール ア・ラ・モード」感想あらすじ

奮闘する悦子がオモシロ可愛いワーキングエンタメ『校閲ガール』の2冊目、『ア・ラ・モード』読みましたっ。今回も面白くてサクサク読み進められたので、就寝前の数時間で一気に読んじゃいました。あらすじに少し触れてから、感想を書いていきますね。

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『校閲ガール ア・ラ・モード』感想あらすじ

ザックリあらすじ

ファッション誌編集者や文芸編集者、校閲部の同僚、大御所作家。『校閲ガール』では語られなかった悦子の周りの人々の気持ちやお仕事っぷり、現在や過去の苦悩が描かれるプチストーリー集。

さて、今度はどんな展開が待っているのかと思いきや、なんとサイドストリート短編集!悦子のまわりで働く人々(脇役さん)が主人公を勤める小話が6つ載っていました。

そのため今作では「悦子が完全な脇役」になっていましたが、それでも1冊目を読んだ時よりももっと悦子が好きになりました。

なぜなら、サイドストーリーの端々にちらほら登場する悦子の「同僚から見た人物像」が描かれていて、それを読んで好感度が更に上がったのです。

 

悦子の観察眼が優れ理解力が高くて(無意識みたいだけど)相手の心の奥にスッと入っちゃうところとか、校閲部では異端者で暴れん坊な面はあるもののベテラン同僚さん達にも何気に愛されているとか。何となく悦子に育ちの良さを感じました。

仕事能力が高く、全力で取り組む真面目さをエリンギ部長が認めているので、これはいつかファッション編集部への異動・・・あるぞ!と読者に思わせる、希望香る展開も素敵♪そんなこんなで悦子達の働く、平和な校閲部が好きになる『校閲ガール ア・ラ・モード』なのです。

 

興味深かったのは、

ファッション誌編集者や文芸編集者などの仕事風景を見学出来たことと、

実は悦子の周りの人々も、いろいろな理由で本来やりたい仕事に就いている訳じゃなかったんだ、ということですね。

 

それぞれの事情を持つ脇役達の過去やプライベートが描かれることで、1冊目では凄くシンプルだなと感じた『校閲ガール』の世界が膨らんで濃くなった印象を持ちました。

 

また、悦子が活躍した1冊目と同じエピソードがたま~に登場して重なって、悦子視点とは違う脇役視点で語られる(または説明される)のが読んでいて面白く、ドラマでは1冊目と2冊目がどういう風に上手くMIXされるのかな?と今から楽しみにしています。

悦子とアフロ(是永是之)の恋愛の進展は?

サイドストーリー集というわけで、期待していた悦子とアフロ(是永是之)の恋愛の進展はゼロ。でも、脇役達のそれぞれの恋愛エピソードが描かれていたのを楽しみました。これはドラマには出てこない気がしますが、特にエリンギ部長の恋愛が主人公をさしおいて誰よりも劇的でスゴかった!

貝塚が悦子に興味を持つ!

注目点は貝塚のエピソード、悦子の魅力に気が付いちゃうあたり。私の期待の展開だわ~♪(まだ貝塚が悦子を好きだと決定したわけじゃないけど)密かに、お似合いだと思ってたので嬉しい展開っ!

『ア・ラ・モード』で一番好きなのが、そんなシーンです。貝塚が差し入れたマカロンを悦子が美味しそうに食べるところを見ながら、貝塚があれこれ思うシーン。

このエピソードは、ぜひドラマでも実現して欲しいな(^^*)

 

貝塚は、欲しい言葉を悦子が(狙わずに)ポロっと(感想として)言った感性にドキッとしたみたいですね。・・・きゅん。これはきっと!貝塚くんは悦子を好きになったハズ!(と思い込む私。)現実と違ってドラマの恋愛は、三角関係以上が面白くてウエルカムですもの。

しかし、悦子の貝塚に対する評価はマイナス値。それに負けずに頑張って欲しい、という切ない方向で期待しちゃってます。

また、『ア・ラ・モード』で貝塚の過去エピソードがなかったのは、続作で出すためなのかな~と妄想で期待しておりまっす。

最後に、今作の主人公となる6人を私なりに紹介します。

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『校閲ガール ア・ラ・モード』で主人公となる人々はハイスペック

今回の短編集で主人公となった6人はこちら。
前作と今作の情報を合わせて、感想付きでまとめました。

 

森尾

悦子の同期女性、若い女性向けファッション誌『C.C.]』の編集者。可愛くて頭も良い帰国子女だった彼女は、元読者モデル(モーリィ)の過去を持つ。(美人の森尾ちゃん、恋愛する余裕はないようです。でも、今回ちょっと仕事の悩みが吹っ切れたようなので、今後は恋愛戦線に参戦してくれるのかなぁ)

 

米岡

校閲部の同僚、悦子と気の合うオシャレ男子。病院の息子だが、本好きがこうじて小説家や編集者に憧れた事もあった・・・が今に至る。小説内ではグレーゾーンと表現される彼は、今作で素敵な男子に恋してしまう。(お家柄の良い米岡のお兄ちゃんが素敵。)

 

藤岩

悦子の同期女性。東大卒の文芸編集者、唯一希望通りのお仕事に就いていて彼氏もいるリア充。おしゃれに着飾ることに嫌悪感を持っていたため服装が地味ダサかったが、悦子と衝突しながらも新たな世界を知りを柔軟に受け入れる。「りおん」というオシャレで可愛い名前を持つ。(カタブツのテツパンと呼ばれ「接吻」など表現が古臭い彼女が、おしゃれなイマドキの女子たちとズレた会話をするが可愛い。)

 

貝塚

文芸編集者、男性サラリーマン28歳。過去と経歴は、まだ書かれてないのでハイスペックかどうか不明。悦子と仕事で関わっているが、仕事が雑なので好かれていない。女子的にポイントが低い男。(女性に対して不器用なんだと思う。)

 

エリンギ部長

悦子の上司、地味な校閲部部長50歳。エリンギというのはあだ名で、本名は茸原渚音(たけはらしょおん)というカッコイイ名を持つ。本作では、この名に似合うようなロマンチックで文学的な恋物語が描かれる。(現在の校閲部のことも描かれるので悦子の面白おかしい仕事っぷりが登場して、先生と生徒のようなやりとりにホッコリ。素敵な上司さんだと思いました。)

 

本郷

大御所作家。1冊目でも登場して夫婦のことが色々と描かれていたが、今回は奥さんとの結婚前のお話しやエロミス(エロミステリー)発祥の過去が描かれる。(オジサンの過去は古臭いけど、意外ときゅんとなる)