やっぱり爽快な結末!原作小説「陸王」のあらすじ(ネタバレあり)

やはり面白い!陸王の爽快な結末

アウトドア大手のアトランティスは茂木選手が故障するとスポンサーを打ち切り、復帰すると手のひらを返すように擦り寄ってくる。大事な人材であるシューフィッターの村野が退社したことでアトランティスは大きな痛手を負ったが、村野の上司だった小原はどこ吹く風。村野の代わりを充てがい、こはぜ屋に対しての嫌がらせが続く。

村野がこはぜ屋に協力したことで、茂木は「陸王」を履いて練習を再開。しかし、こはぜ屋の経営が悪化したことで、シューズの供給ができなくなるかもしれないという状況の中、茂木はアトランティスかこはぜ屋か、悩みながら練習を重ねていく。

京浜国際マラソンは足の故障で途中リタイアを余儀なくされた茂木にとって、忘れられない大会だ。学生時代からのライバルだった毛塚との雪辱戦を制し見事任された区を走りきった。

そんな彼が履いていたのはアトランティスの靴ではなく「陸王」だった。憤慨したアトランティスの小原の表情がなんとなく想像できる。後日、小原は役員に追求された事は言うまでもない。

 

主要取引だった埼玉中央銀行の可哀想な人達

融資担当は坂本から愛想のない大橋に代わった。大橋はアッパー素材になりそうなタチバナラッセルを紹介してくれたが、会社が離反してしまったため、こはぜ屋とは疎遠になっていた。更にこはぜ屋から設備投資として1億円の融資を依頼されたが断ったため、それ以来、取引はしていない。

確かに吹けば飛ぶような小さな会社に1億円の融資はできないと思うが、宮沢は銀行の体質そのものに苛立ちをつのらせていた。フェリックスが融資をしてくれることで、こはぜ屋は別の銀行に切り替えていた。工場には大きな設備が3基置かれ、フル稼働のこはぜ屋を見てびっくりしたのはもちろん埼玉中央銀行の支店長と担当者の大橋だ。

支店長「いったいこれはどういうことなんですか?、ぜひうちにも融資させてください!」

宮沢「いや、お気持ちだけで結構」

このやり取り、気持ちよかったな・・。

 

息子の大地の成長と存在感

社長の長男・宮沢大地は大学卒業後の就職に失敗し、こはぜ屋で正社員として働きながら就職活動しているが、中々採用が決まらない。腰掛け程度で仕事をしているのでミスも多く、オンとオフの両方で周りに迷惑をかけている困った息子。

社長としては会社の将来が不安なので跡を継がせたくないと考えており、家族は就職が決まるのをただじっと待つしかない。そんな頼りない大地が徐々に変わっていったのが飯山と二人でシルクレイの試作品開発をスタートさせたあたりから。

飯山のモノづくりに対する姿勢・人生哲学など吸収するものが非常に多かった。更に試行錯誤の末に完成した汗と涙の結晶である完成品は、彼にとって大きな自信へと繋がったことだろう。

就職活動しながら大地はふと思う。人生ってなんだろう?やりがいってなんだろう、と。そんな時に飯山が言ったことは

「今、やってるじゃねーか。」と彼らしくも的を得た一言に大地はハッとする。そして飯山が倒れた時に「俺がやるよ。」と頼もしい一言が出た時は、社長もそうとう嬉しかったに違いない。

新規事業が本格的に量産体制に入り、人手不足という嬉しい問題も発生するなど以前のこはぜ屋とは比べ物にならないくらい会社は持ち直した。こはぜ屋でやりがいを感じた大地は社長(父親)にここで働かせてくれ、と言ったが、父親はせっかく大手に就職が決まったのだから、先ずは勉強してこいと大地に言う。外の世界に出て更に成長した大地が社長の後を継ぎ、立派な経営者になっている姿が想像できる。

ドラマの感想

10月15日(日曜日)に初回が放送されましたね。異例の1時間拡大で2時間楽しみましたが、いや~、やっぱり面白いです。

私は初回で3回位泣いてしまいましたからね^^;。

ストーリー的には小説に忠実。でも内容が分かっていても映像化するとやっぱり違うものです。今回、主役を演じた役所広司さんの演技も文句なしに素晴らしく、力の入った彼の熱演に目頭があつなったことが何度かありました。

TBSのこの枠は、半沢直樹がターニングポイントで、それからは頻繁に池井戸氏の作品を取り上げていましが、今回も人気ドラマとなりそうです。

普段、ドラマを見ていない男性が積極的に見そうですからね。これからの放送も期待したいところです。