「疾風ロンド」原作小説の感想ネタバレあり「結末は最後まで予想出来ない」

11月26日に公開となる今作。
主演を務めるのは阿部寛さんで、今回はなんと!コメディ要素が入ったサスペンスドラマになるらしい。

メインキャストには関ジャニ∞の大倉くんと大島優子さんが参戦。脇役にも豪華キャストが揃っていますから間違いなく面白いでしょう。映画のキャッチコピーが「笑撃サスペンス」ですからね。今までにない東野圭吾ミステリーを魅せてくれそうです。

ということで今回は、原作も気になったので早速読んでみました。本の内容をサクッとご紹介しますが、ネタバレしますのでご注意くださいね。

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簡単なあらすじ

生物兵器「炭疽菌」を雪山に埋めてきた。雪が解けて気温が上昇すれば炭疽菌は散乱する仕組みになっている。場所を知りたければ3億円用意しろと脅迫してきた犯人。

しかしその犯人がなんと交通事故死。炭疽菌が盗まれた研究所の職員は上司の命令で回収を命ぜられ、息子を連れてとあるスキー場へ向かった。

犯人いわく、目印として木にテディベアのぬいぐるみを吊るしてきたという。

スキー場のレスキュー隊、そしてスノーボード選手、はたまた地元の中学生も絡んでくる、ラスト1ページまで予想できない展開です。

 

もう少し詳しく解説「疾風ロンド」のあらすじ

泰鵬大学医科学研究所の研究員・葛原克也はワクチン開発に取り組む傍ら、炭疽菌を使用した生物テロについても研究していた。しかし彼は研究所所長の東郷雅臣に無断で生物兵器「K-55」をも作り出していたのです。

万が一外部に漏れれば大変なことになる。炭疽菌の届け出はあくまでもワクチン開発が主であり葛原が開発した生物兵器は含まれていない。事情を知った東郷は直ぐに葛原を解雇。

葛原は兵器レベルの細菌を作り出して、テロに対応できるようにしなければいけないと学長にまで訴えたが聞き入れてもらえず、今回の事件が発生した。

葛原が開発した炭疽菌「K-55」は研究所に残されたままだったが、その一部が何者かによって盗み出された。もちろん犯人は開発した本人だ。彼はIDが無かったので同じ研究員の折口真奈美の協力を得て炭疽菌を盗み出し、とある雪山の木の根元に埋め、目印として木にテディベア(発信機)を吊るしてきたという。

犯人が送りつけてきた物と要求

気温が摂氏10度以上になると炭疽菌を入れた容器は破損し、拡散されることになる。手がかりは犯人が送りつけてきた写真。場所を特定するには

・写真の場所がどこにあるのかつきとめる
・方向探知受信機を手に入れる

ということで、このままでは「K-55」の回収は無理だ。そこで犯人は三億円を用意したら写真の場所と受信機をくれるという。ちなみに発信機のバッテリーは1週間しかもたないらしい。

東郷所長は警察に通報すれば「K-55」を公表しなければいけないので自分たちで解決したいと考えている。更には犯人が要求してきた金額は到底用意することは出来ないので値切ったらどうだろうかと言う始末だ。

ところが犯人は高速道路上で交通事故に遭い死亡。警察から連絡が入り、葛原が所有していたリュックの中に「発信機」のようなものがあったので「研究所の物です」といい、運良く警察から回収することが出来た。あとは写真がどこなのか特定すれば「K-55」を発見することが出来るかもしれない。所長命令で回収を命ぜられたのが研究所主任の栗林和幸。

栗林はスノーボードが得意の息子を連れて、とあるスキー場へ向かったのです。

スキー場のパトロール隊が協力

栗林は息子の秀人の協力を得て、埋められているのはスキー場の近くだと分かった。スキーは全くの初心者だという栗林はボードが得意な息子を連れて黒沢温泉スキー場へ向かった。

事情を知ったパトロール隊の根津昇平が協力してくれると良い、心当たりの場所を捜索したが見つからない。実は発信機のテディベアはスキー授業に来ていた中学生が偶然発見して持ち去ってしまったらしい。

その中学生をようやく見つけて、さあ一緒に現場に行こうとしたら・・・

「K-55」を奪い取ろうとする危険な人物

栗林がスキー場で「K-55」を捜索していると、怪しい男が監視していた。栗林は話しかけられ、親切に探すのを手伝ってくれるというが、事情が混み合っているだけに栗林はその男から遠ざかっていた。

しかし現場でいよいよ「K-55」を回収しようとしたその時に男が現れ、刃物で脅し奪い去ってしまったのだ。そこでタイミングよく現れたのが、パトロール隊の根津の知り合いだというプロスノーボーダーの瀬利千晶。

男と滑り降りながらスキーのスティックで叩き合いのチャンバラが始まり、なんとか男から「K-55」を奪い取ることに成功。

実はこの怪しい男、補助研究員・折口真奈美の弟なのです。真奈美は研究所では存在感が薄く、あまり自己主張するタイプではないが、葛原が事情があって研究所に入れて欲しいと依頼してきたとき、”何かある”と察し、その何かとはもちろん葛原が例のものを研究所から持ち出すことであり、彼女はあえて泳がせたのである。

「K-55」を持ち出させ、それを奪えば金になる・・・、そんなとんでもないことを彼女は考えていたのです。

「K-55」の行き先は?

真奈美の刺客である弟は失敗に終わり、根津達の協力で無事「K-55」を回収することが出来た栗林。ただ、スキーで怪我をしてしまった栗林は所長に助っ人を要請していた。しかし研究所からわざわざ来てくれたのが真奈美でした。

栗林と所長は彼女の本心など知る由もありません。「K-55」を渡したら直ぐに帰ってしまった真奈美。彼女はちゃんと研究所に行くのだろうか?

長くなってしまったので結末は次のページで