ブラックペアンに登場した「スナイプAZ1988」は実在するのか?

嵐の二宮和也主演ドラマ「ブラックペアン」。皆さんいかがですか?

この記事はドラマが始まる前に書いていますので、反響とか視聴率はわかりませんが、TBSの「日曜劇場」枠でストーリー的には男女問わず人気になると予想。

ドラマでも扱われるかどうかわかりませんが、作品の中に気になる医療器具が登場するんです。物語にも大きく影響するのでちょっと調べてみました。

Sponsored Link

「スナイプAZ1988」とは?

東城大学医学部付属病院に着任した新任講師・高階が議場で

「コイツが日本の外科手術を変える」

と高々と上げたものが「スナイプAZ1988」でした。食道自動吻合器(しょくどうじどうふんごうき)と呼ばれるもので、高階が東城大学で初めてオペをした時も使用していました。

吻合とは?
外科手術における手技の一つで、分離している血管や神経を接続すること。(Wikipediaより)

佐伯教授や渡海からは「こんなのはオペじゃない」と言われていましたけどね。

どのように使われたかと言うと、先ずは食道の一部を切除することから始めます。それから食道の代用として小腸の一部を切り取り、小腸と食道をつなげる時に、この自動吻合器が使われたのです。

 

実在はするのか?

吻合器自体は実在しますが、残念ながら物語に登場した「スナイプAZ1988」は存在しません。

物語は現在ではなく、少し昔の昭和63年が舞台。ちなみに吻合器はそれよりももっと前、昭和33年(1958年)に誕生。泉工医科工業というメーカーが世界で初めて自動吻合器(峰式)の開発に成功したのです。

(出典:https://ikakikai-hozon.org/)

日本がまだ戦後10年程度しか経っていない時期に医療の現場も急成長を。

Sponsored Link

現在、行われている食道がん手術について

ガンの場所によって手術の方法は異なりますが、基本は「ガンの切除」→「再建」という工程が行われます。

メスで開腹してオペが行われていましたが、近年は脇腹から小さな穴を6箇所開けて手術を行う方法もあるようです。

メスを入れる部分が少ないので術後の傷痕が少ないのがいいですね。

ただ、食道がん手術は非常にリスクが高く、60歳以上の患者はさらにリスクが増してきます。食道がんといえば2012年に歌舞伎俳優の中村勘三郎さんが術後に亡くなられましたが、食道がん手術は医療技術を必要とし、尚且術後は普通の生活が困難になるケースも少なくありません。お医者さんがやりたがらない手術の1つと言われるのもわかります。

関連:原作小説の徹底紹介はこちら