結末やられたw原作ブラックペアン1988のあらすじ・ネタバレあり

2018年の4月、TBSの「日曜劇場」で放送されることになった今作。

主演はなんと、日曜劇場に登場するのが初めてという嵐のニノさん。ちょっと変な人を演じる予定なのですが、小説を読んだ人なら「主人公そっちなんだw」という意外な人物を主軸にしたドラマ内容になっています。

実は竹内涼真くん演じる若手ホープが主役と思っていましたからね。ちょっとダークで重い・・・けど展開は絶対に面白い!そんなドラマを期待したい。

今回は、ドラマが放送される前にベストセラーになった原作小説を読んでみましたが!

ラストで騙されました(笑)

ということで結末まで油断できない展開なので、面白いですよ~♪

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「ブラックペアン1988」のあらすじ※ネタバレあり

医療系だから専門用語が飛び交うのかな?と恐る恐る読み始めたら案の定、難しい言葉のオンパレード。

これは辛いと思っていましたが、物語に引き込まれ360ページをあっという間に?読み終えました。専門用語は出てきますが、それ以上に登場人物の濃さと物語に奥行きがあって、最後はまんまと騙されたと言うか、予想していた結末じゃなくて、良い意味で裏切られた感じです(笑)

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時は1988年、昭和63年。バブル絶頂期のとき。医療の世界もまた変革の時を迎えており、伝統を重んじる東城大学医学部付属病院もまた台風の目となるべく新任講師が着任してきたのです。

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重要な人物だけご紹介

世良雅志(せら まさし)竹内涼真

物語の主人公。東城大学医学部付属病院の研修医。大学ではサッカー部に所属し、別名「俊足サイドバック」と呼ばれている。根は真面目で、反発心が強く、先輩や上司、はたまた大学教授に対しても臆すること無く意見を言うことがある。一度オペのミスをしたことがあり、挫折しそうになったけど、高階の説得で思いとどまる。得意科目であればトップクラスの成績を取る実力があり、複数人いる先生の筆跡を覚えるなど意外な才能を発揮する。大学病院を早く出たいと思っていたが、最近は残ってもいいかなと考えるようになった。

渡海征司郎(とかい せいしろう)二宮和也

10年のベテラン医局員ですが、昇進に関心はなく、万年平。もっぱら外科控室で音楽を聞きながらくつろいでいる。癖のある人物で、周りからも煙たがられていますが、世良は意外にも毛嫌いをせずに渡海とコミュニケーションを取っている。口は悪く角が立つが、あながち間違った事は言っていない。オペの技術力は非常に高いので、医師ではなく手術職人と言われている。「患者とどう向き合うのか?」という点で高階と意見対立している。渡海の父親と佐伯教授は親交があったが、とある出来事がきっかけで確執が生まれる。がん患者には入局した当初からガン告知を行っていますが、患者の気持ちに配慮の欠片はない。しかしこれまでの執刀で縫合不全が発生したことはなく、それだけは患者に対して自信たっぷりに説明している。

佐伯清剛(さえき せいごう)内野聖陽

東城大学医学部総合外科学教室の主催者。雪のような白い眉毛が特徴。少々言葉が荒い時があり、オペ中に医局員がモタツイているとサンダルを飛ばしてくる。普通の医者なら顕微鏡で確認することを自分は指先で確認できると豪語する。日本を代表する国手と言われている。

高階権太(たかしな ごんた)小泉孝太郎

日本のアカデミズムの頂点と言われる帝華大から招聘された新任講師。2年ほどマサチューセッツ医科大学で留学経験がある。佐伯からは小天狗と呼ばれている。「ごんた」という名前が気に入らないらしい。世良がオペでミスをして病院を休んだ日、わざわざ自宅まで見舞いに来てくれて慰めてくれたのが高階。たまに嫌味な言い方もするが、基本は紳士的で理想的な医者だと言える。一部の技術を持った医師しか高度なオペが出来ない現状に一石を投じるべく「スナイプAZ1988」を引っさげて教育の改革に乗り出す。世良の指導医で佐伯教授は自身が院長になったらその後釜に高階と考えている。

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~ここからあらすじ~

着任早々、高階のお手並み拝見

カンファレンスで自己紹介を果たした帝華大出身の高階。佐伯教授に対しても少々言葉がすぎるところはありますが、果たして彼は口だけの男なのか?佐伯教授がさっそく高階にオペを指示。

オペの第2助手として世良が指名されましたが、流石に研修医には荷が重すぎるとということで、佐伯教授自ら名乗り出て、高階のお手並み拝見です。

研修医は指導医の元、受け持ち患者を割り振られますが、世良はオペが決まった食道癌患者の担当になり、指導医はもちろん高階。更にカンファのプレゼンまでやらされることになってしまった。

本来なら指導医と綿密なミーティングが行われてからカンファに挑むのですが、「習うよりも慣れろ」「自分で学べ」という教育方針の高階は打ち合わせ無しで世良に挑ませた。

案の定、初めてのプレゼンだったので、シドロモドロの説明で場をつないでいましたが、高階が今までとは異なるやり方でオペをする、と言ったことから議会は一時騒然となる。食道がん手術は高度な技術を必要とし、東城大学でもここ10年で5人しか執刀したことがない。そのため、佐伯を筆頭に渡海征司郎もまた高階に食って掛かったが、銃のような形をした「スナイプAZ1988」を使った新しい方法でオペをすることに決まったのです。

高階いわく、外科医であれば、スナイプを用いることで誰でも食道がん手術が出来るようになる、という。オペはスムーズに無事終わったけど、

「こんなのはオペじゃない」

「ままごとだ」

そんな嫌味たっぷりなセリフを吐きながらオペ室から姿を消す渡海。佐伯教授もまた、スナイプの使用に否定的でした。

 

新人教育と恋の予感

医学部学生の教育と見習い看護師との恋愛が描かれますが、ココらへんはサラッと紹介。

学生教育は担当者もレポートを提出しないといけないので先輩たちは世良に押し付けたわけですが、今回研修に来た学生はまさに三者三様。面倒だと思いながらも彼らを教育した世良は成長したのでしょうか。

そして同時期に東城大学医学病院に配属された看護師の花房美和。お互いに励まし合い、映画デートもしますが、特に発展すること無く終わっています。続編で描かれるのかな?

ちなみにドラマでは葵わかなさんが演じるそうですが、竹内涼真くんとの恋愛が描かれそう。但し、この物語のラブストーリーは省いてもいいくらいですからね。二宮さん主演で渡海をメインに持ってくるくらいですが、男性視聴者を意識したシリアスな「日曜劇場」になりそう。

 

世良「もう辞めます・・。」

世良の先輩・垣谷が胃がん全摘出手術の術者で、世良は助手として参加。しかし世良のミスで出血が止まらず、控室で休憩していた渡海に助けを求めて事なきを得ますが、後日、渡海が執刀した胃亜全摘術の助手になった世良は自分の未熟さとオペの怖さを痛感。

胃亜全摘術で最も重要な過程が「結紮摂理(けっさつせつり)」だそうです。世良は渡海から「結紮摂理をやってみろ」と言われ、普通なら断るでしょう。でもこの物語の世良くんは断らないんです(笑)

しかし世良が結紮したあと、ペアン(ハサミのような形で物を掴む)を外すと、またたく間に血が溢れ出し、渡海が一言。

「はい、世良ちゃん、患者を1人殺しちゃったね~」

そんな軽口を叩きながら、渡海はすばやく結紮摂理を行い、オペは終了。世良は相当ショックだったのか、翌日は病院を欠勤。「人殺し」という言葉が頭から離れず、布団の中でうなだれる。

と、そこへやってきたのは、新任講師の高階。「外科医を辞める」という世良に、自分が殺めた患者の人数を教えた。今ではベテラン医師として活躍する高階でさえも、五人の命を守りきれなかった過去がある。

今回の世良の失敗は、渡海のフォローで患者は死んでおらず、まだ人殺しではありません。

「良い経験をさせてもらったね。」

という高階の言葉を素直に受け入れることが出来ないながらも、辞めることを思いとどまった世良。ちなみに高階と渡海は世良が辞めるかどうか賭けをしたらしい。タバコ1箱という小さな賭けの対象にされてしまったことを後から聞かされ、自分が悩み苦しんでいた事の小ささを思い知ったのです。

 

佐伯教授が高階に下した3つの命令

新しい医療器具「スナイプAZ1988」を使用して自由にやらせていたのだから、義務を果たしてもらいたいと高階に迫る佐伯教授。

1つは国際フォーラムで発表するスライドの作成

2つ目はスナイプを使用しての手術結果報告発表

3つ目はスナイプを使ったオペを他の医師にやらせること

2つ目までは簡単なんだけど、3つ目は世良にやらせてはどうかと、本気なのか冗談なのかわからないことを言う佐伯。当然ながら、もう少しベテラン医師にやらせるべきと訴えた高階。そこで手を上げたのが5年目になる世良の上司・関川が東城大学の医師としては初となるスナイプを使用したオペが決まったのです。

しかし「高階はサポートするな」と厳しい条件をだしてきた佐伯。一体、何を考えいるのでしょうかね、このじいさんは。

展開は何となく読めますよね?そうです。関川はスナイプを使用したオペに失敗し、駆け付けた高階がフォローに入ったことで事無きを得たわけですが。

この時、一悶着があったのです。佐伯教授の部屋で待機していた高階。「行ってはいけない」「行ったらスナイプは二度と使えなくなるぞ」と佐伯に脅迫まがいなことを言われて身動きが取れなかった高階。そんな高階を見ていた世良がブチギレて教授室の机を蹴り飛ばし、患者の命がかかっている!と肩を震わせながら訴えたことで、高階の心を動かしたのです。

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当初、スナイプの誤作動と思われていましたが、やはり操作ミスだった。高階が調べた結果、異物が困窮したまま操作したらしい。手術は終わったが、教授に逆らってオペ室に来たので高階はクビを覚悟していましたが、クビはもちろん、スナイプの使用を禁止することさえしなかった佐伯教授。

なぜ?

そうです。貸しを作っておくことで、この後の展開をスムーズに運べると考えたのでしょう。なんせ佐伯教授は病院長の選挙が控えているのだから。

 

院長に立候補する佐伯に忍び寄る影

院長の候補者は3名。佐伯教授は技術を重んじる現場主義の人間なので、アカデミズムの側面に不安要素がありました。しかしそこは佐伯教授。招聘した高階と「スナイプAZ1988」という新たな手術器具の導入、国際フォーラムの講演など、抜かりなしというところです。

さらに参謀と化した高階が票の獲得に向けて根回しを行うなど、院長当確が現実のものになってきたわけです。近々、北海道にて国際外科フォーラムが開催される予定で、招待講演で佐伯教授が出席。その留守を任されたのが高階。

しかし、佐伯教授を地獄に引きずり降ろそうとする悪魔が動き始めたようですよ・・・。

衝撃の結末は次のページで