シリーズで一番最高!アニメ「時をかける少女」感想ネタバレあり

2006年7月に公開された作品なので気がつけばもう10年が経とうとしていますね。
地上波で何度か放送されたと思いますので、一度は私も観たことがあると思いますがほとんど記憶に無い(笑)

最近、小説読んで映画観たりと、このシリーズにどっぷりとハマっていますので
今作もレンタルして観てみました。

感想を一言で言うと・・・・、
シリーズの中で一番面白いストーリーじゃないかなと思っています。
殆どの方が一度は観られていると思いますが、改めて作品の内容をご紹介。

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アニメ「時をかける少女」あらすじ

高校2年生になる主人公の紺野真琴(こんの まこと)は朝が弱く寝坊ばかり、
勉強はお世辞にもできる方では無く、おっちょこちょいな性格はご愛嬌?
でも快活で男勝り、いつもクラスメイトの男子二人と遊ぶのが日課になっている。

1人は津田功介(つだ こうすけ)、親が病院を経営しており将来は医学部に進学予定の優等生。
もう一人は茶髪の間宮千昭(まみや ちあき)、春に転向してきたばかりで、見た目はチャラい。
これまで学校を転々としてきた彼の素性はわからないことが多く、学校では色々と彼の噂が流れている。

ある日、真琴が理科室に提出物を置きに行った時、準備室から物音が聞こえたので入ってみても
誰もおらず密室状態。しかしクルミのような形をした小さな物が床に落ち、拾い上げた瞬間に人影が・・!

しかし、それが誰なのか分からず、いつもつるんでいる男子二人に問いただしても「知らない」と答えるだけ。
(犯人はもちろんチアキなんですが・・・)

理科準備室で彼女がすっ転んだこの日の帰り道、
下り坂を勢い良く走る彼女の自転車のブレーキが不能になり
踏切を通過しようとする電車と衝突で絶体絶命・・・と死を悟った彼女ですが
気がついたら数分前に戻っていた。

「なんで?!」

慌てて魔女おばさん(原作の主人公で芳山和子)に会いに行き、
先ほどあった奇妙な出来事を話すと、

「それ、タイムリープよ。」

と落ち着いた様子で彼女は言う。時間は不可逆で戻ったのは真琴自身。
真琴が時間を飛び越えて過去に戻った、とのことですが
おばさんに言わせると「真琴くらいの女の子にはよくあること」らしい・・・
いやいや・・・、経験しているのはアナタと未来人くらいですよ(笑)

偶然、過去に飛ぶことが出来た真琴、今度は意図的に出来ないかと
半信半疑で土手から川に勢い良くジャンプすると、なんと過去に行けてしまった・・・!

「私、飛べんじゃん、飛べんじゃん!」

気を良くした真琴は、学校の小テストで満点、ちょっとしたトラブルも回避、
過去に行ってお小遣いを何度も貰う、などなど楽しくて仕方ない毎日を過ごしていたけど

魔女おばさんいわく

「真琴が良い目見てる分、悪い目見てる人もいるんじゃないの?」

そんなことを考えもしなかった彼女ですが、
徐々に人間関係の歯車がズレ始めていることに気づき急に不安になる。

更にずっと友達だと思っていたチアキから告られ、
仲良し3人組の関係が終わってしまうかもしれないと、告白自体を無かったことにした真琴。

「ちあきくん、可哀想、折角思いを伝えたのに。」

おばさんの一言一言が真琴の胸に刺さり、酷く落ち込む彼女。
そんな時、いつも遊んでいる津田功介が真琴の自転車を借りて帰ってしまった。
まずい、あの自転車はブレーキが効かない、走って追いかける真琴は間に合うのか・・・

 

結末、チアキが未来人、彼はなぜ過去に来たのか?

自転車に乗った真琴と電車の衝突事故は偶然にも過去に移動することで回避できたけど
今度は友人の功介が同じ状況になり、絶体絶命のピンチ。
必死になって後を追いかけ現場に到着した彼女は周りの人・物が一斉に止まるという
タイムトラベル以上に不思議な現象を目の当たりにする。

どうやらチアキの仕業らしく、功介が乗るはずだった自転車を先に回収することで事故を防いでくれたようだ。
更に驚いたことに彼は未来から来たと言い、この時代に来た理由は、
真琴が居るこの時代にしか観ることが出来ない絵をどうしても見たかったという。
でも、おばさんがその絵を修復中で展示はされていなかったので観ることが出来なかった。

しかし彼は未来に帰らなければいけない

と言うのも過去の人間にタイムリープの存在を知られてしまったから
この時代には居られないらしい。そう、真琴とはもう会えない。

残酷にも彼はそのまま姿を消してしまった。
もう一度会いたい・・・、でもタイムリープ出来るエネルギーは残っていないのでどうすることも出来ない。
しかし何気なく左腕を見た時に数値が0ではなく1と表示されていた。

あ、そうか、功介を助けるためにチアキが過去に戻したんだ。
(この時点でチアキは未来に帰る手段を失っている)
真琴はラスト1回で大きくジャンプして過去に戻り、チアキに全てを話した。彼の腕には1という数字が刻まれており、お互いにエネルギーを分けあったことになる。

未来へ帰ることになったチアキと真琴は夕日を眺めながら最後の別れを惜しむ。

「未来で待ってる」

「うん、すぐ行く」

本当は彼から告白を期待していたけど、最後は晴れやかな顔をして彼を見送る彼女。
彼との約束きっと守る、進路が決まっていなかった彼女でしたが、
今ははっきりと目標に向かって歩んでいく、そんな自信に満ち溢れた顔をする真琴でした。

真琴「実はさ、私もやること決まったんだ」

功介「なに?」

真琴「ひ・み・つ♪」

いい終わり方ですね~。

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アニメ「時をかける少女」の感想

原作を読んでから観ると、
主人公が姪に代わっても至る所に共通点が散りばめられているのがわかって更に面白くなるのが今作でしょう。

関連:物語はここから始まる・原作の紹介記事はこちら

・音楽教室から聞こえてくるピアノの音色
・主人公がお寝坊さん
・主人公に妹がいる
・理科室から不思議な物語が始まる

また、原作の主人公だった魔女おばさんがキーキャラクターで
幾度と無く真琴に助言をしてストーリーが進んでいくのも面白い展開でした。

ミステリアスな雰囲気のおばさんだから真琴から魔女なんて言われていますが
未来人のケン・ソゴルをずっと待ち続けている彼女の話になんだかキュンとしてしまう。

細部までしっかりと作りこまれた構成で、
シリーズ中最高のストーリーと思っていますが、原作をしっかりと踏襲し、見事に昇華させた細田守監督はやはり凄いなと改めて思いました。
彼の作品のサマーウォーズも面白いですからね。

ということで、何度も観たくなる作品のご紹介でした。
最後までお読みいただきありがとうございます。

※あれからどうなった?小説の続編が気になる方はこちらの記事で