第2巻「藤堂比奈子CUT」の感想「ここから物語が始まる」

7月12日よりフジテレビにて放送中のドラマ。
波留や関ジャニ∞の横山をキャストに利用し、初回2時間スペシャルをするなど、その人気ぶりが伺えますね。
さて、今回はそんなドラマの原作の第2巻となる本の内容を紹介していきます。

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シリーズ2巻目「藤堂比奈子 CUT」あらすじ

幽霊屋敷事件

前回の凄惨な猟奇事件から時は経ち、少しづつ春の気配が近づいてきました。

初めて刑事として出動した事件で親友を亡くし、
愛する人の手に手錠をかけた比奈子はそれでも性犯罪捜査課の女性課長になるべく日々を過ごしていました。

そんな彼女が今回追うのは幽霊屋敷を舞台に起こる猟奇事件。

その日、比奈子はストーカー犯罪相談でシングルマザーの吉田佐和の相談を受けていました。

彼女は「背なカフェ」で働いており、
そこの客からのストーカー被害を受けていました。

しかし相談の中で、美味しい今川焼きのお店で盛り上がってしまった二人。
相談会後、そのお店「太鼓屋」に訪れるのでした。

そこは小学生の溜まり場でもあり、そこで幽霊屋敷の噂をききます。
肝試しに行くという少年たちについてく比奈子。

結局、怖がった子供達のおかげで中に入ることはなかったのですが、
なんと次の日この屋敷から5人の女性の遺体が発見されるのです。

 

幽霊屋敷事件の犯人像と奇妙なストーカー被害

発見された5つの遺体はそのほとんどが白骨化・腐敗していたため、捜査は難航。

しかも発見時点で、それぞれの遺体が腕や胸など体の一部分をそぎ落とされていました。
また、遺体とともに幽霊屋敷から出てきた数着の高級なドレス。

特殊な糸を使われており、それを洗濯したというクリーニング屋のトヨから、
手作りだろうという情報をもらいます。

徐々に情報が集まっていく中、研究センターに会わせたい人がいると比奈子に告げる死神女史…。
その人物はなんと中島保。

犯罪者である彼は研究センターの監視の下で研究に勤しむことで罪を償っていました。

彼に会うことができた比奈子は早速事件の手助けを求めるようになります。
また、のちに犯人は遺体の患部から肌を剥ぎ取っていたこと、
被害者には色白で若く素晴らしい体の持ち主である情報が比奈子の耳に入り、
しかもそのうち3人はストーカーの被害者だったとか…。

目撃情報として、30代の横山という男と
黒い雨合羽を着たガタイのいい人間がストーカー候補としてあがるのですが、
保から、犯人はストーカーではなく、計画として患部からボディパーツを作ろうとしてるのではという推測を聞きます。

そのことを捜査報告で比奈子が報告すると、
まだ未完成な部位が後の犯行を招く危険性が発覚。
と同時に、ストーカー相談会で会った綺麗な背中の持つ吉田佐和を思い出します。

幸運なことに太鼓屋で佐和の息子・遥人に会っていた比奈子は
日焼けサロンにいる佐和と連絡をとってもらい、捜査協力を願い出ます。

しかし、佐和が出した被害届は数日後取り下げられ、横山は取り調べから解放。

彼の弁護士が直接佐和に札束を渡したためでした。
シングルマザーとしてお金がある安心感にかられた佐和はそれを受け取り、
比奈子もそれを責めることはできませんでした。

 

コレクター

しかし、その佐和が横山の手によって連れ去られてしまいます。
佐和を乗せた車を林の中で見つけた時には無人。

唯一救いだったのは車内の血が佐和のものではなかったこと。
さらに、犯人の白い肌への執着から、
日焼けサロンに行っていた佐和が殺されるのにはまだ猶予があると推測します。

当初屋敷の管理人と横山の共犯の線で考えていた比奈子は、
幽霊屋敷に隠れているのではないかと考え、単身屋敷へ。

そこで井戸の中から横山の死体を発見しますが、
同時に比奈子のあとをついてきた遥人に気づきます。

遥人のおかげで、なんとか屋敷に入れた比奈子は
遥人を重大任務と称して太鼓屋に帰し、中を捜索。

すると佐和の姿が!そしてその傍らには、
白いウエディングドレスをきたトルソー。
そのトルソーにはなんと人間の真っ白い皮膚でボディスーツが作られていたのです。

気を失った佐和を助けようと、応援を呼ぶ比奈子に迫りくる足音…。
共犯の管理人かと思ったのもつかの間、発された声はトヨのもの。

「遥人くんに聞いて飛んできた」
というトヨに比奈子は助けを求めつつ、一つ疑問点が頭に浮上します。

「いつ遥人に佐和がいると伝えた?」と。
しかし、時すでに遅し。スタンガンを浴びた比奈子は意識を失ってしまうのでした。

 

美への狂気

トヨの本名は佐藤都夜(ツヤ)。
ファッションモデルをしていた過去があるものの今は肥満体型。

クリーニング屋に勤めていることもあり、
被害者と接触できる上に、洋服でサイズを確認も容易。

絶好な位置にいながら、
犯人像の中に入らなかった彼女の願いは
ウエディングドレスのボディスーツを着る事。

しかし、その願いは叶わず、爆竹音とともに火花が部屋に舞います。
正体は遥人。
火がドレスに燃え移り、その火を消そうとトヨは比奈子を離します。

佐和たちを外に逃がし、自分はトヨと二人部屋の中。
生憎隠し階段となっていた扉は閉まり、
目の前にはドレスと共に心中を謀ろうとするトヨがいました。

しかし、そんなことを比奈子が許すはずもなく、
トヨに体当たりをし、窓から身を投げます。

幸い林の中に聳え立ち屋敷の周りは草花が生い茂っていて、
目立った外傷もなく、トヨは逮捕されるのでした。

先の事件で大友翔を結果的に死なせた比奈子は、
トヨが捕まったことが被害者への救いになるだろうと考え、
同時に佐和を救えた事に確かな希望を抱くのでした。

そして、ここからが主人公を筆頭とする猟奇犯罪捜査班のスタートとなるのです。

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「藤堂比奈子 CUT」感想

美への追求怖いです…^^;

美を追求しすぎて美容整形を繰り返す話はよくテレビなんかで目にしますが、
それを人間で作ろうとは恐ろしい。

途中までトヨさんは完全に情報提供者だったので、
屋敷に現れた時は思わず背筋が凍る思いでした…(苦笑)

また、今回は猟奇犯罪捜査班発足の兆しが見えました!

死神女史がこれからは猟奇的な犯罪が多くなる予感がするというところから、
比奈子、保、ガンさん、死神女史、東海林、三木の6人で
班を組むという構想を練っているらしいのです。

今のところ知っているのは保と比奈子のみ。
比奈子もあくまで死神女史と保の計画として伝えられていました。

こういうのわくわくしますよね!
猟奇犯罪には毎度驚かされますが、6人なら無敵な気がしますっ!
次巻が楽しみになる一作でした。

1巻「ON」の徹底紹介記事はこちら