3巻

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3巻「あなたのことはそれほど」あらすじ

妻の不倫を知っても夫婦関係を続けようとする夫。
不倫がバレても不倫を続けようとする妻。

ぎこちない夕食の会話、楽しく過ごすふり?こんな生活がいつまでも続くのだろうか・・・。

一方の光軌は奥さんの感の鋭さに恐怖を感じている様子。

そんなある日、
本当に友達と飲みに行くのか、会社を休んで妻を尾行する涼太。そして公園に立ち寄った涼太は、有島の妻(麗華)と接触。偶然を装っていたけど、待ち伏せしていたかもしれない。

もちろん、麗華は夫の光軌に涼太と会ったことを報告。その話は美都の耳にすぐに入り、案の定夫婦喧嘩の始まりです。

美都が「どうして奥さんに会いに行ったのか?」と聞くと、

涼太は「何も知らない奥さんが可哀想だろ?」という。

真実を知った奥さんはどんな風に有島くんを責めるのか?興味があるし面白そう。そんな楽しそうに話す夫に恐怖すら感じた美都は荷物をまとめて家出。

とりあえず行く場所がないから、カプセルホテルに泊まることに。そして絶交中だった親友の香子に連絡。

だけど夫の涼太が先手を打ったみたいで、香子に泣きながら、妻がそっちに行くようなことがあったらよろしく、と言ってきたらしい。

香子は、本当は美都と会いたくなかったけど、涼太に頼まれたので仕方なく美都を自宅に泊めることに。

「あんた、有島とどうなりたいわけ?」

「有島に大事にされているとでも思っているのか?」

そろそろ目を覚ませ!と言わんばかりのストレートな香子ですが、親友だからこそ言えること。

香子的には好きで家出妻を泊めるわけじゃないけど、涼太に泣きながら懇願されたので仕方なく泊めてやるのだと強く主張。

しかし、折角泊めてくれると言ってくれたのに、光軌から連絡が来た美都は大きな荷物を抱えて香子の家から出ていってしまう。そんな頃、そろそろ迎えに行こうと香子に電話した涼太ですが一歩遅かった~・・・。

有島家では、皆で妻の実家に里帰り。

「お母さん居るし、久しぶりに好きなことしたらいいじゃん?」

気を利かした光軌が麗華に言ったけど、別に嫌いなことをしてるわけじゃないから大丈夫という麗華。(育児のことね)

何となく言った一言で墓穴を掘ってしまった光軌。

「好きなことしていいって言われたらなにするの?」

と、逆に麗華に質問されて、ちょっと戸惑う情けないやつ。

そして光軌は妻と子供を残して先に自宅へ戻る時、麗華は

「もし、好きなことしていいって言われたら、あなたを今ひとりにしない」

そんな事を言われたら、さすがの光軌も、不倫を続けようとは思わない。むしろ不倫をしてしまったことを激しく後悔。

「友達に戻らないか?」

奥さんが怖い、逃げられるものなら逃げたいw

でもそんなことを美都に言ったら「追うよ」と怖いことをいう彼女。

それでも関係を続けるわけには行かないので、最後の一夜を二人で過ごし、また大きな荷物を持って何処かへ行ってしまう美都。

と言っても行く宛は実家しかない。そこへ美都を探していた涼太が迎えに来て「一緒に帰ろう」と言っても頑なに拒否する彼女。押し問答の末、突然「占い」をしよう!と美都が言い出し、二人で行くことになるのだが・・・。

この期に及んで、何が占いだ~~!(笑)

4巻に続く・・

感想

いや~、もうね、美都の非道っぷりは相変わらずですが、夫もだいぶ病んでますよね。次巻で彼の生い立ちがわかりますが、不倫相手の家族に二度接触を試みて、不倫を止めさせると思いきや、世間話をするだけ。もちろん相手の妻(麗華)も被害者なわけですから、彼女に事情を説明したいという気持ちがあるのはたしか。

どちらにしてもちょっとメンドーなタイプである涼太ですが、なんでも許すという寛容さとか、いつか僕の所に戻ってきてくれることを信じている、みたいなところがあって、彼女の前ではニコニコしていてもいざ一人になると、とても寂しそうな表情をする。

可哀想といえば可哀想な男ですが、美都が言うように、「どこかおかしい人」だよね。

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そして問題の有島家。

涼太が2度も接触してきたり、美都が突然自宅を訪問してきたり、鈍感な妻でも怪しいと思うのは当然ですが、感の鋭い麗華はとっくに気付いていたのかもしれない。夫(光軌)が単純な人間ですからね~。カマをかければ簡単に引っかかるタイプなのでわかりやすい。

それでも麗華は夫に対して問い詰めるようなことはせず、自分の今の気持ちを正直に話してるだけ。ただ、彼女の一言一言が、やましい事をしている光軌にとってとても痛いと思うことがあるわけです。

火遊びが火事になってしまったと後悔する光軌。そして何がしたいのか全くわからない主人公の美都。

夫婦で占いの館へ行くところで終わってしまった今作。この期に及んでまだ「奇跡」とか「運命」とか言い出すのだろうか、あの女は(笑)

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