予想外の結末w「暗黒少女」の原作小説あらすじ※ネタバレあり

2017年4月1日に公開となる今作。

結末は最後までわからず、インパクトのあるストーリー展開で話題の作品ですが、主演を演じるのは芸能界を引退するという報道で世間をお騒がせしてる清水富美加さん。

彼女の出演作品「笑う招き猫」とか「トーキョーグール」も公開予定。今一番波に乗ってるだけに勿体無いな~。だから事務所は必死に説得してると思うけど・・・。

さて、本題に戻って今作は、とある女子校で謎の死を遂げた少女のお話。彼女は自殺なのか、他殺なのか、家族でさえもわからない。ただ同じ文学サークルの生徒たちが死の真相を知っているようだけど・・・

「全員悪女」「あなたの予測を全てぶち壊す衝撃のラスト24分!」「裏切りエンターテイメント」

非常に気になるキャッチコピーが印象的で、絶対観たい!と思う人も多いはず。今回は公開前に原作小説を読んでみましたので徹底紹介したいと思います。

※ネタバレありますのでご注意ください

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簡単なあらすじ

聖母女子高等学院の生徒が謎の死を遂げた。生徒の名は3年生の白石いつみ、成績優秀で外見も美しく全校生徒の憧れの的。父親が学校の経営者だったこともあり、全てにおいて一目置かれる存在になっていた。

そんな彼女がなぜテラスから突き落とされてしまったのか?それとも思い悩んだ末の自殺なのか?

彼女の死の鍵をにぎるのは、白石いつみが会長を務める文学サークルのメンバー6人。彼女と一番親しい澄川小百合二谷美礼小南あかね高岡志夜古賀園子、留学生のディアナ・デチェヴァの5人。

文学サークル恒例の朗読会で、「白石いつみ」をテーマにした作文を一人ずつ読み上げていく。

誰が真実を語って、誰が嘘をついているのか?

映画のキャッチコピーじゃないですが、衝撃のラストは本当にわかりませんでした。しかも作品は生徒たちの朗読会で構成されているという面白い試み。後味が悪いミステリーをイヤミスというらしいですが、私の中での一番は「渇き」でこれも個人ランキングに入る作品です。

 

もう少し詳しく!「暗黒少女」のあらすじ(ネタバレ注意)

「闇鍋」・・・。
まさか、こんな言葉がこの作品に出てくるとは思いませんでした。とあるスマホゲームで最近知ったのですが、それぞれ具材を出し合って鍋に入れ、暗闇で食べるので何が当たるかは口に入れてみないとわからない。

しかも聖母女子高等学院の文学サークルの闇鍋ルールは食べ物じゃない物も入れて良いらしい(但し清潔なものであること)。そんなスリル満点な鍋を囲んで朗読会を開いた彼女たち。

学校イチお金持ちで、頭が良くて美しい「白石いつみ」をテーマにして。

学校では、このサークルのメンバーの誰かがいつみを殺したのでは?という噂が流れている。構内の花壇で倒れていたいつみは「すずらん」を握りしめていたので、犯人の手がかりになるダイイングメッセージなのか、どちらにしても「謎」だらけの彼女の死。

本当にメンバーの中に犯人はいるのか?彼女の亡くなった当日をよく思い出して、それぞれの視点で物語にしていく。

そんな「白石いつみ」について、メンバーが発表した内容は以下の通り

1年A組 二谷美礼

両親が離婚し、母子家庭で育った彼女は経済的な理由で聖母女子に入ることは出来なかったけど、成績優秀だったので奨学生として高等部から編入することが出来た。

家庭では居場所が無かったが、案の定、学校でも居場所を作ることが出来ず、ポツンと1人でいる所をいつみに声を掛けれて、サークルのメンバーに。学校の規則ではアルバイトが禁止だけど、こっそりとやっていた彼女に、いつみは「それなら弟の家庭教師をしていただけない?」と、白石家に通うようになった美礼は白石家から様々な贈り物を貰った。

お世話になりっぱなしの美礼は恩返しがしたいといつみに言ったけど、それなら恵まれない人達にして差し上げて、と言われたのでボランティアを始める。

程なくしていつみから相談を受けた美礼。実はサークルメンバーの古賀園子がいつみの父親を誘惑しているのだという。父の書斎に行ったら学校指定のハンカチが落ちていてゲランのミュゲの香水の香がした。この香水を好んで使っているのは彼女だけ。

いつみは園子を問い詰めたので殺されてしまったのではないか?と美礼は語る。いつみがすずらんを握りしめていたのは、すずらんの香を身にまとった彼女だと示しているのだと。

ちなみに二谷はいつみから友情の証としてバレッタを貰っている。

 

2年B組 小南あかね

大正元年創業の老舗料亭を営む実家の娘。幼い頃から既に包丁を持って料理をしていたとか。初めはいつみが苦手だったけど、サークルのサロンのキッチンがとても充実していたので興味が湧き入会。

サークルではもっぱらスイーツを作ることがメインで、メンバーからは好評を得ている。

そんな彼女に突然不幸が訪れた、父親が営む老舗料亭が火事になり全焼。しかし出火原因は不明で放火の疑いもあるという。そんな彼女にいつみが相談した内容は、二谷美礼のことだった。

どうしても家庭教師がやりたいとしつこかったとか、彼女が来てから家の物が無くなり、大切にしていたスズランのバレッタも盗られてしまったと・・。でも彼女は貧しい家の子だから仕方が無いといつみは言う。

後日いつみは、美礼とテラスでゆっくりと話し合いの場をもうけると言ったあと、彼女は帰らぬ人になってしまった。テラスからいつみの背中を押したのは間違いなく二谷美礼よ!

いつみのダイイングメッセージ。すずらんの花はすずらんの模様を施したバレッタのことだと確信している。そしてそれを持っているの彼女だけ。

 

留学生 ディアナ・デチェヴァ

ブルガリヤのレバゴラド村からの留学生。いつみが短期留学先に選んだことで現地で知り合い、2年後にはディアナが日本へ来日し留学生として聖母女子に通うことになった。実はディアナの双子の姉が日本へ留学する予定だったけど、事故で怪我をしてしまい、急遽ディアナが行くことになったのです。

現地では、いつみから人形をプレゼントされ、それはいつみに似ていたので彼女が帰ってからも寂しさを紛らわすことが出来たディアナは日本へ留学してからも肌身離さず持ち歩いている。

そして毎年6月中旬に行われる「イースター&ペンテコステ祭」で、彼女は異様な光景を目撃してしまった。

この祭りではバニーの着包みを着てダンスをする人が選出されるが、体育館裏でバニーの着包みを着た生徒がいつみの首を絞めて「殺してやる!」と叫んでいた。

でも、ディアナの存在に気づき、そのバニーはどこかへ行ってしまったけど、指の爪はパステルグリーンに塗られていた。犯人は高岡志夜に違いない。

彼女は15歳で作家デビューをして一躍有名になったけど、いつみはデビュー作「君影草」に批判的だった。けれども国内だけでなく世界的に読まれるべきと翻訳をする話で盛り上がったが本人は頑なに拒否した。自分のことをバカにされていると思った高岡が逆上していつみを・・・。

すずらんは別名「君影草」というらしいけど、あのダイイングメッセージはきっと高岡が犯人だと訴えているに違いない。

 

3年B組 古賀園子

いつみと小百合のクラスメイト。亡くなった父の遺志をつぐために医者になることを目標にしている。聖母女子に通っているが非科学的な「神」などは信用していない。

解剖学を学ぶためにいつみの父親に相談したら快く引き受けてくれて手術台の前に立たせてくれたので恩返しのつもりでイースター&ペンテコステ祭の実行委員長に立候補した。

委員長ということもあり、白石氏に相談するなど、いつみの家に通うようになった。

勉強に文化祭に忙しい毎日を過ごす彼女もモチベーションが下がることがあるが、そんな時は病院へ出かけていって、一生懸命働いている看護師を見て自分を奮い立たせている。

そんなある日、たまたま立ち寄った病院にいつみが来ていたが虚ろの目をして元気が無さそう。肺炎になったと言うが、実は園子は見てはいけないものを目撃している。

藁人形のように木の幹に人形を押し当ててナイフを突き立てている。その人形をよく見ると「いつみ」に似ているではないか。確か黒魔術で使われるブードゥー人形は本人に似ていれば効果が高いという。

非科学的な事は一切信用しない園子だが、ディアナが来日してから、いつみの様子が変わっていった。ブルガリアからの交換留学はこれで最後にしたいといつみが校長に進言したのを逆恨みしたから?

と言うのもディアナの双子の姉は旅行会社に勤務しているけど、交換留学の斡旋をしているので仕事を継続できるけど、これで交換留学が取りやめになってしまったら姉は失業してしまう。

それならいつみを殺してしまい、他の地域の交換留学の話を白紙にすれば現状のブルガリアのままにすることが出来るかも・・・。そう思ったディアナがいつみの背中を押してテラスから落としたのだろう。

 

2年C組 高岡志夜

幼いころ、フランスで生活していた帰国子女。だからフランス語は堪能。小説を書くのが趣味で15歳の時に作家デビュー。サークルではもっぱら執筆作業をしている。

そんな志夜が疑いの目を向けているのが小南あかね。高岡が卒業したらサロンを閉鎖しようと考えていたいつみ。それに猛反対したのがスイーツ作りを担当するあかねだった。

いつみが居なくなれば、とりあえずサロン閉鎖の話は保留という形になる。そう言えば最近、いつみの様子がおかしいのは、あかねがスイーツに毒を盛ったからじゃないのか?

以前は切り分けて食べるタイプのお菓子だったが、最近はマカロンとか取り分けて食べるタイプのもので、ターゲットに特定のお菓子を出すのは可能。

いつみの症状は薬物中毒のそれに近い症状で疑いの余地はない。そして最終的にテラスから突き落としたのではないか・・・。

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相関図にまとめると、

見事に重複すること無く、それぞれが特定の人物を犯人だと主張しているから面白い。

ということでメンバー5人の朗読が終わったわけですが、残りは親友の小百合ではなく、白石いつみ本人が書いたものらしい。本人は朗読できないので、小百合が代理で朗読する事になったけど・・・

皆の作文は真っ赤なウソ?
衝撃的な「いつみ本人の小説」は次のページで