2016年4月2日からフジテレビ系で放送されることになった今作。
23時40分から放送されるそうですが、これ、9時とか10時にしたほうが・・・
と思うくらい強烈で引き込まれる内容なんです。
まあ土曜日なんで皆さん夜更かしすると思いますが、
今のところ、今クールではイチオシのサスペンスドラマ。
さっそく原作を読んでみましたので徹底紹介したいと思います。
もくじ (文字クリックでジャンプ出来ます)
「火の粉」あらすじ
東京調布市で幼い子供を含む一家3人が殺害されるという悲惨な事件が起きた。
検察側は被害者宅と交友関係にあった武内真伍という男が犯人であるとし
武内の背中の打撲痕はは偽装工作であると主張。
しかし、弁護側の鑑定人よればバッドで背中を殴打したとされるキズは
自分で打ちつけた程度でなるようなものではなく、
最低でも20回以上は振り下ろして殴打するくらいでないと出来ないと主張。
つまり自作自演で作れるような打撲痕ではないということ。
武内によれば、
殺された的場邸宅で談笑していた時にストッキングをかぶった男が侵入して
玄関に置かれていたバッドを持って的場家族を襲った後、
自身も襲われたということらしい。
しかし武内が証言する真犯人の痕跡や足取りは見つからず
一家3を殺すという酷い殺し方の割には凶器は的場邸のバッドであることから
計画的でもなく、荒された形跡もなかったことから物取りでもない。
検察の主張通り、状況から見て武内の犯行が濃厚であるが
自作自演で作ることが出来ない彼の背中の打撲痕が非常に気になる。
そしてこの事件の裁判を担当した梶間勲(かじまいさお)は
現場に居た武内が犯人だろうと言う世論に流されることなく
無罪を言い渡した。
有罪であれば極刑は免れないこの司法判断は正しかったのか。
それから2年後、梶間は裁判官を退官し、大学の教授となっていた。
40年あまり法曹としての職務を全うしてきたが
避けては通れない「死刑判決を下す」という事にすごく抵抗を感じていた。
そして大学のオープンキャンパスを担当していた梶間は
講義の最中、ある男に目が止まった、無罪を言い渡した武内真伍だ。
講義後に軽く挨拶を交わした梶尾はマイホームを最近購入したことを話したからか、
後日、武内は梶間宅の売りに出されていた隣に越してきて、
さも偶然だという素振りで挨拶に来た。この辺で売りに出されている家はいっぱいあるのに・・・
この時、心に引っかかりはあるものの、これが事件の始まりとは誰も思わなかっただろう。
梶間家は4世代で、
梶間勲、勲の母、妻の尋恵(ひろえ)、息子の俊郎、嫁の雪見、娘のまどかの6人が同居している。
母は完全に寝たきり状態で24時間妻の尋恵が看病、嫁の雪見がサポート役となり
基本、男たちは何もしない。
介護疲れでまいっているときに、ふと優しい言葉を掛けてくれたのが隣人の武内。
花をくれたり、母がなくなった時は香典も持ってきてくれたり
とても親切にしてくれるのだが、嫁の雪見は五感で何かを感じ取っていた。
この人は何となく危ない。
事件の被害者の兄夫婦らも加わり、
梶間家を中心に様々な出来事が巻き起こる。
「火の粉」の感想ネタバレあり
タイトルの通り、降りかかる火の粉を払わねばならなかったのに
払うのが遅れて家族を危険な目に合わせてしまった男の物語です。
異常とも言える隣人に危機感を抱きながらもどこか他人事、
判決を下した裁判官と被告人という関係上、個人的な関わりは控えたいという気もちは表向きで
実は「面倒なことはお断り」という気もちがホンネなのだろうと思う。
と言うのも裁判官を辞める理由は上述したとおりですが
”母親の介護”があるからと建前で話しているとはいえ、
介護に協力的ではないこのお男は一体何なのだ・・・
そしてもう一人この男のバカ息子・俊郎。
親のすねかじりでただいま司法試験の勉強中。
そんな彼も雪見という女性と結婚して一児の父ですが、アホみたいに頼りない。
ちなみにこの男のせいで犯人を取り逃がしてしまうシーンがありますが、
小説を読んでて「イラッ」とするのは久しぶり。
この本を読み終えて一番感じることはまさに登場する男たちの頼りなさなんです。
被害者家族の妻の兄・池本享もまた武内を襲撃するも返り討ちにあっている。
これほどまでに役に立たない男を登場させるのも珍しい話です。
そうなると必然的に活躍しなければいけないのは残された女性たちであり、
特に家族から引き離されてしまった嫁の雪見、そして武内を信頼していた勲の妻も
徐々に異変に気づき抵抗を試みる。
武内は友好的な人間には親切で、警戒するものをとことん排除しようとし、
その対象となったのが雪見でした。
元カレと繋がっているように見せかけたり
まどかを虐待しているように見せかけたり
武内はとにかく巧妙でやり方が汚い。
雪見は家族から、特に夫の俊郎から完全に見限られ、家を出ることになったけど
ここで雪見に接触を試みたのが一家3人が殺された被害者の兄夫婦で、
彼らは、殺したのは間違いなく武内であなた達家族もいずれ危険な目に遭うという。
被害者の兄夫婦である池本夫妻の話を家族に聞かせて説得できれば・・・
そう思って池本夫妻と家族を会わせたものの自身の立場は依然悪く
挙句の果てに夫の俊郎がフェアじゃないと言い、武内を連れて来るありさま。
弁が立つ武内は紳士的で落ち着いている。
こんな男が人を殺せるはずがない、そんな印象を与える人物。
逆に感情的になってしまった池本夫妻の立場が益々悪くなり
被害者遺族なんだからと心神喪失者のレッテルまで貼ってくる武内に完全に論破されている。
この池本夫妻が梶間家を訪れたことで、
多少事態は好転するのかと思っていたのですが予想外の展開です。
武内を落とすにはもう少ししっかりとした証拠を突きつけ
逃げいる隙を与えてはいけないということがよく分かるシーンでした。
ちなみに梶間の誘いで学生の前で事故当時のことを淡々と話すシーンがありましたが
まさに被害者そのもの。ほんとうに恐ろしい男です。
武内真伍とはいったいどういう人物なのか
武内の少年時代は友人が少なかったものの一応優等生タイプだったらしい。
父親は村会議員で55歳の時に出来た子供で学生の頃に父親は死亡、
残された唯一の母親は血の繋がらない後妻でその母親も武内が高校生の時に不慮の事故?で死亡。
大学を卒業後は貿易会社に就職し独立、イギリス人女性と結婚したけど離婚している。
貿易会社ではまあまあの評判だったようです。
こうしてみると不遇の少年時代を過ごしているようにみえますが
血の繋がらない母親の事故死が気になるところ。
実は母親と交際していた男と武内の3人で登山に出掛けた時に
2人は崖から転落して死亡。表向きは滑落事故ということですが、
幼い頃から後妻に虐げられていた武内がやったのでは?
と推測の域は出ないが彼が崖から突き落とした可能性は否定出来ない。
そして武内を昔から知っているという人物の話しによると
幼い頃から自傷行為をする癖があり、背中のキズが争点になった
今回の事件も彼自身がやったと考えて間違いないらしい。
と言うのも武内は子供の頃に既に背中を殴打した事があり
それはとても本人がやったとは思えないキズだったそうです。
しかし問題はどうやって背中に酷い打撲痕をつけるのか・・・?
皆さんこんにちは管理人です♪
春ドラマの中でもやっぱり一押しなのがこの作品。
とっても怖くてエンターテイメント性が高いので映像化するの遅かったんじゃないの?
と思ったら2005年に土曜ワイド劇場で放送されていたんですね。
しかも111分の1回放送なので一体どんな形に凝縮させたのか非常に興味があります(笑)
今回はワンクールで9回放送予定となっており、しっかりと伏線などもありそうな予感。
ユースケサンタマリアの狂人ぶりと、果敢に立ち向かう優香の姿必見です♪
コメント欄より失礼します。
ドラマでは相関図が公開されましたね。
早速、原作とは異なるオリジナル人物・佐々木琴音が登場。
雪見と親友で竹内に好意を抱く女性だそうですが、どういう絡み方をするのか楽しみですね。
また、ナオミとカナコで活躍した佐藤隆太さんが池本役で登場。
なかなか理解されない立場なので頑張ってほしいな。
ドラマが始まって、各役者さんの演技が光り見ごたえがあります。
TVドラマでは武内真伍という名前ですが、原作では竹内真伍なのですか? 原作本も早く読んでみたいと思っています。
今後のドラマの展開、演出なども
楽しみにしたいです。
コメントありがとうございます。
見事に竹になってしまいましたね・・^^;
小説も武であっています。内容はドラマと違うところもありますのでぜひ小説も読んでみてください♪
面白いですよ~。