2018年5月25日に公開されることになった今作。
大泉洋さんが店長役というだけで、なんだかワクワクしてきますが、ちょっとその前に原作漫画を読んでみましたので、内容をご紹介していきたいと思います。
もくじ (文字クリックでジャンプ出来ます)
簡単なあらすじ
小さい頃から走ることが大好きな女子高校生が練習中に大怪我をし、陸上から離れてバイト先の店長に恋をする物語です。
ただ「恋」の要素は確かに強いですが、それよりも友情とか夢という言葉のほうがより合っています。
17歳の女の子がおっさんに恋をするなんて普通ならありえないと思いますが、雨宿りに入ったファミレスで優しい言葉をかけてくれたのが店長で、それからすぐに、ファミレスのバイトを始めた主人公。
学校で、バイト先で繰り広げられる恋と友情。そして人生に夢も希望もない店長も、エネルギーに満ち溢れた10代と関わりを持つことで、心に変化が現れる。
年の差カップルのちょっと変わったドタバタラブコメと言ったところでしょうか。
青年コミックに連載されていたということもあり、サービスシーンもチラホラとあり、おっさんが年下の女性に好かれるという設定も青年コミックの読者にとって憧れのシチュエーションですしね。
ただ、相手は高校生ですからね~、ジャニーズのあの人がやらかしちゃっただけに、かなりタイムリーな映画になっちゃいました(笑)。
もう少し詳しく「恋は雨上がりのように」あらすじ※ネタバレあり
主な登場人物
橘あきら
風見沢高校2年生の17歳。小さい頃から走るのが大好き。クールで口数が少く無表情なことが多い。「睨らんでいる」と誤解されることも。後輩から「無愛想」と言われており、ファミレスでバイトしていることに驚いていた。高1の時にアキレス腱断裂を患い入院。再発の不安から大好きな陸上から離れるきっかけとなった。現在、カフェレストラン「ガーデン」でバイトしており、店長に片思い中。
近藤正巳
45歳バツイチ。ファミレス「ガーデン」の店長。息子の勇斗は母親が育てているが、1人で頻繁にガーデンに遊びに来る。接客業なのに寝癖があったり、社会の窓が開いていたり、大事な会議に資料を忘れたり、ちょっと頼りない男。バイトの女の子いわく「店長は臭い」らしい。こう見えても早稲田大学卒業で、在学中は仲間と一緒に小説を書いていた。小説は中学2年の時から書き始めて、人に見せられるようになったのは高校の新聞委員で短編を連載した時。今でも物書きの夢は捨てきれていない。
喜屋武(きゃん)はるか
あきらの幼馴染で同じく陸上部に所属。中学2年の時に他校へ転校し、一時的に二人は離れ離れになったけど高校で再会。ショートカットヘアで小麦色の肌が印象的。短パンにランニング姿が爽やか。女子陸上部新キャプテン。あきらがケガをして陸上から離れてから、二人の関係もぎこちなくなってしまう。あきらのことを常に気にかけてくれる心優しい友人。
吉澤タカシ
あきらのクラスメイトで彼女に絶賛片思い中。常にあきらの側に居たいがために「ガーデン」でバイトを始める。厨房担当だけど料理下手。どこか憎めないタイプで、誰とも仲良くなれる明るい性格の持ち主。あきらのために賄いのサンドイッチを作ることがあるが、いつも失敗して焦がしている。前髪の長さを店長に指摘されてからは西田さんに切ってもらっている。
西田ユイ
あきらの仲良しバイト仲間。いつも明るく笑顔がステキ。美容師の卵でタカシの髪を練習台として切らせてもらっている。タカシに片思いしており、クリスマスの時期に手編みのマフラーとともに告白したが撃沈。失恋を乗り越えて髪をバッサリとショートヘアにしている。バイトしていることが学校にバレて辞めてしまう。
加瀬亮介
早稲田大の学生。経験の幅を広げるためにガーデンでバイトしている。ロン毛で一応イケメンの部類に入るらしいが、彼女の友達に手を出す女ったらし。あきらにも興味を示すが、無理やりキスしたため、嫌われる。腹違いの姉が失恋の度に亮介の部屋をおとずれる。姉のことがどうやら好きらしい。性格がちょっと難ありなところがあるけど、根っからの悪ではなく、片思い中のあきらにアドバイスするなど、彼なりの優しさを垣間見ることがあるが、やっぱり口が悪いのは確か(笑)
九条ちひろ
近藤とは早大の同級生。ロン毛でメガネがトレードマーク。今や売れっ子の作家でテレビに出演することも。近藤からの連絡がきっかけで久しぶりの再会を果たし、以降頻繁に会っては小説の話で盛り上がる。近藤の書斎部屋を「未練」じゃなく「執着」と表現している。
倉田みずき
南高陸上部の1年生 中3の時に京都から転校。新人戦200mの記録保持者だけど、あきらの記録は抜いていない。あきらは憧れの先輩であり、目標でもあり、ライバルでもある。彼女もまたアキレス腱断裂を経験しているがそれを乗り越えて今も全力で走っている。自分もアキレス腱断裂を経験したこと、陸上に戻ってきて欲しいという想いをあきらに直接ぶつけたことがある。あきらが陸上に復帰する過程の中で、倉田みずきの存在は非常に大きい。
ここからあらすじ
1巻
橘あきらが、雨宿りしていたファミレス「ガーデン」で窓の外をぼ~と眺めていた時、声をかけてくれたのが近藤正巳店長だった。店長が結婚していることにショックだったけど、バツイチと知り思い切って告白。だけど店長には「愛の告白」だということが伝わらなかったらしい。
後日、土砂降りの中、濡れたままで
「あなたとのことが好きです」
と言ったので、「人として好き」じゃなくて「愛の告白」だということは理解したかもしれないけど、ぽか~んとした表情で彼女の後ろ姿を眺めるしかなかった店長でした。
2巻
店長はヤンワリと断ったつもりなんだけど、話の流れで二人はデートすることに。
そんな二人の秘密デートをガーデン厨房で働く加瀬に見つかり、口止め料としてあきらは仕方なく加瀬とデートすることになってしまった。そんな加瀬から
「おっさんに恋するなんてキモくね?」
と言われてご立腹のあきらちゃん。更に帰り際、加瀬が頬にいきなりキスして、あきらの怒りは頂点に。あきらが吉澤にまかないを頼むようになったのはこのせいです。
さて、気を取り直して店長とデートの日・・・・、なぜかデートコースは加瀬と同じで複雑な心境の彼女ですが、相手が店長だと気分が違います。
店長としては「俺とのデートなんて懲り懲りなんだろうなぁ」と思っていたらしいですが、果たしてあきらちゃんは何を思っていたのか。
3巻
デートをしたけど、もう懲りたんじゃないの?と思っていた店長ですが、あきらの想いは消える事無く燃えるばかり。
「店長のこと、もっと知りたいです」
そんな事を言われても・・ねぇ、素直に喜べない40代店長。あきらが「店長は凄い」「なんでも知ってる」そんな風に褒めるもんだから、
「キミが俺の何を知ってるの?」
と、ついキツイことを言ってしまった店長。言われてしまったあきらの心境は・・。
4巻
好きな人に素っ気いない態度を取られてショックを隠しきれないあきら。
「店長のことを好きになるのは迷惑ですか?」
そんなことはない。忘れかけていたかけがえのない財産を思い出すことが出来た。迷惑なんかじゃない。むしろ、感謝していると答える店長。そんな優しいことを言われて安心したのか、涙を流すあきら。
そんな彼女をそっと抱きしめたんだけど、ふと我に返って、これは友情のハグね!と彼女に念を押す店長。
親友の喜屋武はるかを誘って夏祭りに出かけたけど、楽しむどころか喧嘩になってしまい、二人の溝は深まるばかり。幼い頃からの友人で、あきらのことを一番良く分かっているはるかですが、怪我をしてからというもの、あきらに遠慮がちな彼女。陸上に戻ってきてほしいと願うはるかの気持ちは分かるけど、まだ雨宿りしていたいあきらであった。
バイト仲間の西田ユイさんの恋がスタート
西田さんは、あきらを追っかけてファミレス「ガーデン」にやってきた吉澤に恋をしてしまったらしい。西田さんは美容師になるために今勉強中で、練習台として吉澤の髪を切らしてもらってるんだけど、陽気な彼に惹かれてしまったらしい。
5巻
横浜赤レンガ倉庫で開催された「青空古本市」に出かけた店長とあきら。
本の事になると周りが見えなくなり夢中になってしまう店長はあきらに謝っていたけど、何かに夢中になっている店長の姿をもっと見たいという。そんなことを言われた店長は、輝いていた昔の自分を思い出すのでした。
6巻
倉田みずき(他所の学校の子)が、わざわざガーデンにやってきて、陸上に戻ってきてほしいとあきらに言う。自分もアキレス腱断裂を経験していることを打ち明けたことで、流石のあきらも陸上に心が傾いたはずなのですが、バイトのシフトをガンガン入れたので、店長が他にやりたいことがあったら、そっちを優先していいよと言ったので
「他にやりたいことなんてありません!」
と強い口調で言ってしまった。そんな風に言われたら、何かあったんだろうな~と思いますよね。
7巻
あきらはユニフォームとスパイクを捨てようとしたけど、母親に止められそこで親子喧嘩。結局、思いとどまり捨てることはなかったので、ホッとするお母さんでした。
店長の息子が誕生日。いつもは母親と二人で祝うらしいのですが、今年は用事で店長が祝うことに。あきらも部屋の飾りつけを手伝い、まるで3人家族のような誕生日パーティーを楽しむことが出来たのです。
涙腺の弱い店長は、そんな息子が楽しむ姿を、大きくなった姿をみて思わず感極まるのでした。
8巻
あきらの猛アプローチを冷静に対応する店長。しかし最近は夜眠れなかったり携帯を気にしたりと、明らかに彼女が気になるご様子。40代で恋煩い・・・、大変ですね・・。
ガーデンに親友の喜屋武が来て、陸上部に戻ってきてほしいとあきらに言う。このままだと陸上、そして私達もドンドン離れていっちゃうよ・・。いつでも待ってるから、と。
西田さんが失恋!
上手く編めないのに一生懸命作ったマフラーを持って、吉澤に告白した西田さん。しかし結果はNO!振られてしまいました。あきらに片思いしている吉澤は諦めていないということですね。中途半端な気持ちで付き合うのは西田さんに失礼だと思ったのかな?
そう言えば西田さんはあきらにこんな事を言ってました。
苦しまなくて済むように、あきらのことを思ってくれる人と一緒になるのはダメなのかな?と。吉澤がもしOKと言ったら西田さんは満足したのだろうか?ということですよね。
どちらにしても、西田さんの失恋は本当に残念です><
9巻
西田さんは部屋に閉じこもっていたけど、髪をバッサリと切って心機一転頑張ることに。美容師を目指すんなら、失恋でいつまでもくよくよしてちゃいけないと。明るい笑顔がステキな彼女が戻ってきてくれました。
陸上に一生懸命な親友の喜屋武、そして失恋を乗り越えて美容師になるから頑張るという西田さん。二人の存在が雨宿り中のあきらの心を揺り動かしているのは確かでした。
また、最近店長が楽しそうに見える。小説を書き始めたようで、目の下にクマをつけて頑張ってるようです。なんだか自分は蚊帳の外でどこか寂しいとおもうあきらでした。
しかし、今からやれば来年の春頃に走れるようになると医者に言われて、リハビリの本に手を伸ばすあきら。そろそろ雨宿りも終わりを迎えようとしているのかな?
西田さんが退職
学校にバイトがバレて、辞めることになった西田さん。どちらにしても受験を控えているので、丁度良かったのかもしれない。
大晦日に忘年会と西田さんの送別会を開催したとき、加瀬が
「彼氏が出来ないから辞めるんじゃないの?」
と皆の前で言ったので、加瀬をグーパンでバチコーンと殴ったあきら。新年のカウントダウンと共に、ノックアウトした加瀬くんでした。
あきらは色んな意味でスッキリしたんじゃないかな?