米倉涼子版ドラマ「黒革の手帖」あらすじ・ネタバレあり結末が違う

2004年の10月から12月にテレビ朝日系で放送された今作は米倉涼子が主演を務め、彼女の演技やストーリーも良かったことから視聴率は平均15%、最終回は17.7%でした。

当時はリアルで見ていませんでしたが、彼女が出ているドラマが人気出てるな~という印象でした。女優として一気に注目を集めた作品でもありますので、彼女にとっても思い出深い作品ではないでしょうか。

今回、武井咲が主演ということでオスカーの先輩が後輩にバトンタッチした感じですね。先輩を越えられるでしょうか?

さて、米倉版を見ていなかったので、レンタル屋さんで借りてきてイッキ見しちゃいましたので、あらすじを話毎にご紹介したいと思います。ちょっと長め・・。

スペシャルドラマのあらすじはこちらでまとめました

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ドラマ「黒革の手帖」あらすじ1話

全7話

第1話「銀座の女帝」

東林銀行の窓口業務に従事する原口元子(米倉涼子)は税金逃れの架空口座リストを手に入れ、顧客の預金1億2千万を横領。

上司にバレたと知り逃走を図る彼女は村井亨次長(渡辺いっけい)に追いかけられたが、逃げ切り、横領した金は各地のATMで全て引き出すことに成功。

脱税のための架空名義口座のリストを黒革の手帖に書き写し、その中に後に登場する楢林謙治(小林稔侍)の名も入っていた。

銀行に勤めながらクラブ「燭台」でホステスとして修行をしていた元子はママから経営のいろはを学んでいたが、燭台には楢林美容外科クリニック院長・楢林が客として来ていた。

クリニックに婦長として勤める中岡市子(室井滋)と楢林院長は奥さんが入院中をいいことに不倫関係を続けていた。

行きつけの美容院の店長は占いが当たると評判で、元子も占ってもらったら「嵐のように運気が上昇している」という。

燭台には衆議院議員の江口の秘書を務めている安島富夫(仲村トオル)の姿もあった。

1億2千万のうち、7千万でカルネをオープン。オープンの日に楢林は橋田医科進学ゼミナール理事長の橋田常雄(柳葉敏郎)を伴って来ていた。橋田も東林銀行に架空名義口座を複数作っていた。

とある飲食店で偶然出会った山田波子(釈由美子)の雰囲気に惚れた元子は早速彼女をスカウト。波子もカルネで働くことになり、楢林のお気に入りとなった。

しかし他のホステスの客を横取りしたり、遅刻するなどトラブルメーカーの波子。1ヶ月後には楢林の援助で住まいを提供してもらい、挙句の果てにカルネの上の階でお店をオープンするという暴挙に。

安島は「神榮商事グループ」会長・長谷川庄司(津川雅彦)から衆院選に立候補するよう指示される。

 

第2話「愛欲の獲物」

波子が同じビルにクラブ「バーデンバーデン」をオープンさせることに危機感を感じた元子は、橋田に相談したことで、彼の人脈のお陰でなんとか新規顧客の開拓に成功した。

元子から、楢林院長が波子に億単位の金を貢いでいる事を聞いた市子は、20年勤め上げたクリニックを辞めると楢林にいい、さらに貢ぐのを止めるよう説得したが聞き入れてくれなかった。

クリニックを辞めた市子は元子のアパートを訪れた。彼女は病院は懲り懲りと言ったので喫茶店の経営を進める元子。

退職金は貰うべきという元子に対して市子は絶対にあの人はくれないというので、元子が代わりに貰いに行くという。ただし、楢林クリニックの裏帳簿を市子に持ってくるように指示した。

元子は楢林をホテルに呼び出し、東林銀行の架空名義口座をネタにゆすり、5千万円を脅し取ることに成功。

 

関連会社に左遷されていた東林銀行の支店長・藤岡彰一(小野武彦)はカルネに押しかけてきて元子とはげしい言い争いになり、アイスピックを取られた元子は絶体絶命の危機に瀕するが、そこへ現れたのが衆院選に立候補することになった安島だった。

 

第3話「愛の口止め料」

「東林銀行」支店長の藤岡彰一が「カルネ」に押しかけ元子を店にあったアイスピックで刺そうとするが安島富夫が現れて復讐は失敗する。

楢林謙治に対して架空名義の口座を使って見事5千万を脅し取ったことで、山田波子を援助していた楢林は彼女と手を切り、開店目前だった店はオープンすることが出来なくなってしまった。

一方、元子は5000万のうち、中岡市子には1千万だけ渡し、自分は4千万しっかりと着服している。

安島は民政党の江口衆議院議員の秘書をしていたが、江口の死後、未亡人が立候補したが断念させ自身が立候補することになった。ちなみに安島は総会屋の長谷川から資金援助を受けており、現在は長谷川の言いなりで動き、政界進出は自身の夢だが、議員になっても長谷川の影響力は大きい。

たびたび元子と会う約束をすっぽかされてしまう橋田だが、ますます彼女に夢中になり銀座一と言われる「ロダン」を買ってやるといい、元子を誘惑する。

しかし橋田が待つホテルには行かなかった元子は、男からの援助で店を持とうとした波子のようにはなりたくないと、自力で資金を集めて買う事を決意。そこで橋田から金を引き出させるために第3の黒革の手帖とも言うべきネタを探すことに。

クリニックを辞めた市子はまだ未練を残したままだった。喫茶店を開業しようとしていたが断念し、元子に1千万を返却した。この時、市子は「女の気持ちが分かっていない」と元子にいい、去っていった。

「梅村」の女中をしていた紺野澄江(吉岡美穂)がカルネで働くことになった。梅村の女将が店を畳みたいということらしい。そして橋田が梅村を買うということを元子は小耳に挟む。

カルネに押しかけてきた波子が、店をオープンできなくなったのは元子のせいだと激怒。店で元子と言い争いになり、

「銀座で働けないようにしてやる!」

といい、カルネを出ていった。

店に来た安島は元子に

「きみ、銀行に勤めていた時、何したの?」

という衝撃的な一言を元子に告げ二人はそのままホテルへ。元子は口止め料でホテルへ行ったのか、それとも・・・。

 

第4話「銀座の頂点へ」

橋田が「梅村」を買ったという情報を得た元子は法務局へ行き、登記を確認すると確かにそこには橋田の名前が記載されていた。

橋田から梅村を取り上げて転売し、ロダンを買う。そのためにも裏口入学を斡旋している証拠を見つけなければいけない。

元子は橋田の愛人になるよう澄江に依頼。元子自身、橋田に言い寄られているが、一人の客と特別な関係になるべきではないと真っ当なことを言いながら、200万円を澄江に渡し、約束していた橋田には澄江をホテルへ寄越した。

元子が居るはずのホテルに澄江が居る。最初は激怒した橋田だが、澄江を受け入れて二人は関係を持つことに。

澄江は橋田が持っている手帳をカメラに収めて元子に渡した。第3の手帖になるのか?

一方、波子は楢林から貰ったマンションやら私物を取り上げられていた。元東林銀行の次長・村井亨は長谷川の下で働くようになり、波子のマンションを譲り受けたのは長谷川会長だと告げる。

村井は波子に長谷川会長に会ってみないかとアドバイス。さっそく波子は村井の紹介で長谷川に会いに行く。

そこへ楢林が来て、元子にやられたことを長谷川に報告。これで、元子の悪いイメージだけが長谷川の耳に入ったことになる。さらに長谷川の下で働いている村井が銀行で発生た元子の横領事件を報告。1億2千万を横領し、村井は飛ばされて銀行を辞めることになった事を長谷川に告げた。

元子は美容院の店長・櫻井曜子(紫吹淳)からロダンが人手に渡ったと聞き、購入した長谷川の会社を訪れた。ロダンを2億6千万で買いたいと言い、カルネを担保に交渉が進められた。

一方、澄江は橋田の手帳をデジカメに収めて元子に渡し記載されているアドレスの一覧を手に入れることができた。資産家の子弟への裏口入学の橋渡しをしている証拠だ。

しかしこれをネタに橋田を強請ったが彼は動じること無くアドレス帳は澄江と仕組んだ罠だと言った。元子は澄江に裏切られてしまったのか?

 

第5話「女帝の危機」

元子は澄江に200万渡したが、橋田はその倍の400万渡して買収し、デタラメのアドレスが書かれた手帖をデジカメに収めて元子に渡すよう命じた。

元子の負けか?と思われたが、橋田と会う前に、澄江と彼が会っている所を偶然見かけたことで、二人の関係に疑念を抱き、澄江を問いただした時に橋田に買収されたことを自白した。

澄江は自分の店を持ちたいと言ったが、男に資金提供してもらって店を持つことと、自分のちからで店を持つことは違うと元子はいう

「お金に動かされるのじゃなくて、動かす側にならないと」

そんな言葉が胸に響いた澄江は橋田の本物の手帖をデジカメに収めて元子に渡し橋田から「梅村」を奪い取ることに成功したのである。

もちろん、行員時代に書き写した架空名義口座の存在もちらつかせた。橋田はなぜ元子がその口座の存在を知っていたのかは知らない。

銀座一の店「ロダン」を買うことが出来た元子はカルネを売って、ロダンのママとして新たなスタートを切った

ロダンのオーナーで神榮商事グループの会長・長谷川に手付金5000万渡し、残金は一ヶ月後に支払う約束をした。支払えなかったら残金の20%(4200万)をキャンセル料として支払うと言ったが会長はその倍の8400万円を支払うよう命じた。契約は1週間後。別れ際、会長は元子に安島と別れるよう念を押した。

一方、安島は選挙のために見合いをしていた。独身よりも既婚の方が信用が着くと長谷川に言われたのである。不本意な見合いだったので、やけ酒を飲んでカルネに押しかけ元子と言い争いになった安島。

お互いに惹かれ合っているのに、反発し合う二人。気になる存在だからこそ「消えてくれ」という安島の言葉が印象的。

その頃、楢林美容外科クリニックが法人税法違反の疑いで家宅捜索を受けていた。脱税が見つかったのである

クリニックに未練があった元婦長の中岡市子は元子が院長から5000万を脅し取った事実を知り元子の家に押し掛けた。

「あなた、いつかたった一人で野垂れ死ぬわよ。」そう言い残して市子は帰っていた。

ロダンをリニューアルオープンさせた元子。店の前と店内には所狭しと豪華な開店花が並び、開店当日の売上は1000万円を越えた。

占いができる美容院の店長にロダンと自身の将来を見てもらったところ、白い鳥が上昇するも途中で飛ぶのをやめて落ちてしまうというイメージが浮かんできたという。せっかくロダンを買って新しい生活がスタートした矢先のことである。

丁度その頃、東林銀行の藤岡支店長が飛び降り自殺を図った、というニュースを見て衝撃を受ける元子だった・・。

 

第6話「一晩2億の女」

ロダンに冷やかしに来た波子、どうやら彼女は元子の悪行を知っているらしい。

京都まで着物を仕立てに来た元子は婚約者と同伴していた安島と会う。気まずい二人だったが、安島は南禅寺で元子と会う約束をし何も言わず彼女を抱きしめた。

二人は同じような境遇で育ったためか、惹かれ合う。しかし今回もそれ以上の進展はなく二人は別れた。

元東林銀行で現在は長谷川の下で働いていた村井亨は、橋田と接触して元子を陥れる計画を話し、彼女が落ちるところを見たくないか?という。

そして楢林美容外科クリニックに復帰した市子もまた院長に対して同じ事を言っていた。あの女は許さない、あの女が落ちる所をみたくないですか?

元子は橋田の所に出向き、梅村の所有権移転登記の手続きに双方がサインをしたが、元子が帰った後、橋田は勢い良く破り捨てた。

元子の部屋に長谷川の部下が侵入し黒革の手帖を盗み出しパソコンのデータも全て消されていた。

案の定、梅村の登記は橋田ではなく元所有者の梅村キミに変わっており、錯誤による抹消が行われていた。これは原作と同じ

元子は梅村を売却することが出来なくなったので、長谷川会長の所へ出向き、支払いの期日の延長を求めに来たが、受け入れてもらえず3日で2億1000万円集めなければいけなくなった。

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第7話「負けるもんか!銀座の蝶、最期の闘い」

元子は知り合いの弁護士に依頼したが、総会屋の長谷川商事が絡んでいるとわかると及び腰になり、身を引いてしまった。

安島いわく、長谷川と一晩付き合えば許してやるという。もちろん元子は断った。会長の言いなりになっているアナタとは違うと。

ロダンの改装費でカルネを売ったお金は殆ど消えてしまったので、着物や貴金属などの私物を売って現金化したが到底足りない。

店に出勤したら、高いお酒ばかりが無くなっており店の売上もマネージャーに持ち逃げされた。

元子は会長の所へ出向き、マネージャーに店の金を持ち出させ、橋田に知恵をつけさせ梅村の土地を手に入れられなくさせ、元子の部屋から黒革の手帖を盗んだのも会長の仕業だと訴えた。

一晩付き合えという会長の条件を飲むことができなかった元子に対してその度胸をかった会長。

「お前の一生をまるごと引き受けよう、長谷川のちからを全て与えよう」という

ロダンはもちろん、銀座のどの店も買ってやるという。その代わり、親族以上の関係を望んだことで元子は受け入れることができなかった。

行きつけの美容院の店長に占ってもらったら1人は信じても良い男、もうひとりは裏切る男がいるらしい

長谷川が悪魔か、それとも安島か・・・。

長谷川からの指示で波子がロダンのママになったことで元子は追い出されてしまった。

「やっと銀座からアンタを追い出すことが出来るわ!」

波子の感情こもったセリフが印象的

長谷川は橋田に2億1000万円でロダンを買わないかと持ちかけ、今度は橋田がロダンのオーナーに。

長谷川の部下が常に監視するようになったので元子がアパートから逃げ出した時、安島が現れ、二人は車で安島の友人の別荘へ。

この時、安島は腹をくくったという。代議士になる夢を諦めて元子と国外へ逃亡する決意があるという。彼は長谷川の闇献金の証拠である領収書とともに選挙事務所のお金も持ち出していた。

しかし領収書も簡単に偽装できるので元子はまだ安島を信用していなかった。

安島の車には発信機が付いており、結局長谷川に居場所がバレてしまい安島だけが捕まってしまった。安島は逃亡することを諦め、予定通り、衆院選に当選、夢だった国会議員になることが出来たが・・・。

元子は捕まること無く、闇献金の領収書だけを持って逃亡。しかし逃亡途中で、苦しみだし意識を失う。どうやら妊娠していたが流産してしまったらしい

元子は安島が持ってきた闇献金の領収書を持参して長谷川の所へ行き、借金をチャラにすることと、手付で支払った5000万の返金を求めた。

後日、元子の銀行口座にはしっかりと5000万が振り込まれていたので、あの領収書は本物だったということになる。ほんの少しでも安島は自分と国外へ逃亡しようと本気で考えてくれたことが嬉しかった元子。

安島は無事、当選し祝勝会に顔を出した元子。

安島は元子を忘れられず、関係を続けようと迫る。

私に愛人になれっていうの?

という元子に対して、安島は「束縛もしないし、心さえ結びついていれば・・・」

長谷川と同じことをいう安島に呆れる元子。

二人の縁を断ち切るために私に2億頂戴という元子。宗教団体の孫娘と結婚した安島なら払える金額だと彼女は言う。

長谷川からロダンを買った橋田は早速売りに出したが、買い手はなんと安島から2億貰った元子だった。元子だけには渡したくなかったが、買い手が伏せられていたのでわからなかった。

ロダンの雇われママになっていた波子を追い出した元子。波子は腹いせに警察に通報。黒革の手帖について警察に話したことで、元子が捕まってしまう・・・というところでドラマは終了。

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原作とドラマの違い

まず、東林銀行から横領した金額が原作よりも高く設定されています。次長との逃走劇もドラマならではですね。

総会屋の長谷川と衆院選に立候補する安島の関係は脚色されており、原作は二人の関係性についてあまり触れていません。

細かい所を挙げればキリがないですが、大きく異なる点は3つ

1、ドラマではロダン(原作はルダン)のママになることが出来たが、原作は手に入れることができなかった。

2、安島(仲村トオル)との関係。残念ながら原作の安島は元子を騙すために近づいたので、初めから恋愛感情など無かったかもしれませんが、ドラマは全くの逆で、長谷川に捕まらなければ元子と二人で国外へ愛の逃避行が実現できたかもしれません。

それほど彼女のことが好きだった、そんな描かれ方をしていました。ラストは諦めていましたが・・・。

3、そして衝撃のラストで終わった原作に対して、ドラマは警察に連行されそうなシーンで終わっています。横領と恐喝の罪に問われるとしたら彼女の場合、どれくらい服役しなければいけないのか非常に気になりますね。

2005年に放送された続編はこちらでまとめました♪

原作のあらすじはこちらでまとめました~