2017年2月4日から東海テレビ・フジテレビ系で放送されることになった今作。
久しぶりに「大人の土ドラ」で楽しめる作品が来ましたね!3作目の「ノンママ白書」からパッとしない内容(失礼)で正直な所、見ていませんでした(笑)
ですが今回、第1作目の「火の粉」を制作したスタッフが再集結し、遠藤周作の名作をドラマ化!これは期待したいところですよ♪
ということで今回は、原作小説を早速読んでみましたので内容をど~ンとご紹介したいと思います。
もくじ (文字クリックでジャンプ出来ます)
簡単なあらすじ
来年就職を控える大学生の難波は関東女子医大の大学病院で結核と診断され入院することになってしまった。
「いちばん大事な時期に・・・」と落ち込んだものの、女子医大ということで若い女性医師の姿に鼻の下を伸ばす。半年から一年、ここで入院生活を送るのも悪くない。そんな軽い気持ちから始まった難波の入院生活。
しかし彼が入院する大学病院で奇妙な事件が起こり始める。患者の謎の失踪、池に突き落とされる女の子、点滴と劇薬がすり替えられる殺人未遂、難波自身に降りかかる身の危険。入院する父親の介助に来ている青年とともに院内で起こる事件の調査に乗り出した。
しかし、驚いたことに事件の背後には美人女医の影があった。
悪いことをしても心に痛みを感じない彼女は自分の感情を確かめるために行動を起こす。
美しく魅力的な彼女に吸い寄せられるように寄ってくる男たち。しかし「愛」を知らない女医は、男たちを弄ぶ。
大学生の難波が入院する病棟には4人の女医がいる。一体誰が犯人なのか?誰が「悪魔」なのか?
そんなお話しです。
もう少し詳しく「真昼の悪魔」のあらすじ※ネタバレあり
※作中に登場する4人の女医。この本の最大のミステリーは、犯人は誰なのか?ということ。「女医」という言葉だけで名前は伏せられたまま。たぶん、この人なんだろうなぁと思っていたら実は別の人だったという感じでした。
結核で半年ほど入院することになった大学生の難波。病棟には渡来、大河内、田上、浅川の4人の女性医師がおり、全員まだ20代後半という若さ。浅川が難波の担当医になった。
難波は、前の患者が忘れたカレンダーを見ると18日に○が付いていたので気になって同部屋の人に聞いてみると、前の患者は自分の病気に悲観して蒸発してしまったらしい。
早速、難波は医師の1人に聞いてみると「自発的に退院しただけ」と言う。その時はさほど気にしていなかったが、まさか前の患者のことで話が大きくなってしまうとはこの時、夢にも思わなかっただろう・・・。
無感動で乾ききった心を持つ女
女医は院内にある実験室で、くわえタバコのまま実験用ラットを片手で握りしめ、息絶えるまでそのまま握り続ける・・・。人前では普通の女の子を演じる彼女も一人になれば非道なことも平気で出来る冷徹で乾ききった心を持つ女。
彼女は高校生の頃からほとんど感動することがなくなく、唯一癒やしてくれたのが本だった。乾いた心を癒やすだけでなく、自分のような人間が作中に現れたのだ。
カミュの「異邦人」、ドストエフスキーの「悪霊」。
「自分と同じだ・・・。干からびた心に良心の呵責が起こるのか「悪」を試したい。」
でも、同じ悪でも盗み・殺人・誘拐・脅迫など世間一般で騒がれる悪は何か動機があり本当の悪ではない。自分がしたいのは動機のない悪なのだ、と。
女医の危険なイタズラ
病院に来る男の子を実験室に呼び、実験用ラットにイタズラさせる。同じようなことを男の子に何度もさせることで、やがてこの子がどこかで「危険なことをする」だろう。その時、自分は心に痛みを感じることが出来るのか?
後日、その男の子は女の子を池に突き落とすという事件が発生し、幸いにも女の子は居合わせた大人に助けられ無事だった。
そして更に数日後、寝たきりの患者に点滴をしようとした看護師が劇薬を点滴の管に入れてしまい心臓発作を起こしたが、別の医師が駆けつけたので助かったらしい。一歩間違えば死亡していたこの事件。もちろん事故ではなく、女医の仕業なのは言うまでもない。
調査に乗り出した難波
同じ結核を患った前の患者が行方不明になっている件で、父親の手術で病院に来ている芳賀という青年が調べてくれるという。
数日後、芳賀によれば、前の患者・加能という人物は行方不明でなく別の病院に居るとのこと。更に加能は「この病院に帰りたくない」と言っているらしい。
劇薬の事件といい、今回の件といい、医師から手術を勧められた難波は気になって素直に「はい」とは言え無かった。
劇薬事故も調査に乗り出す
頼んだわけではないが、芳賀が劇薬事故について調べてみたらしい。担当した看護師に話を聞くと、取り違えるということはありえないと言う。担当した看護師を陥れようとしたのか?
どちらにしても看護師本人が「取り違えはありえない」と言っているので「誰かが意図的にやった」と考えるべき。では誰なのか?
難波は、4人の女医と主任看護師に聞いてみたが、気になる人物はおらず、むしろ「強制退室になりますよ」と警告を医師から受けてしまった。しかし難波と芳賀は看護婦室に入室出来る誰かがやったと考えている。
今は小手調べのようなことをしているが、いずれ大きな悪行を考えているかもしれないと推察する芳賀は、何か分かるかもしれないから、また加能のところに行ってきてくれるという。
そんな加能から意外な事実が発覚。入院中、病気が治らないのでノイローゼになり、その治療の一環として睡眠療法も受けていたという。更にその時、誰かに催眠術をかけられ、裸になったりと嫌なことをさせられたというが、流石にコレばっかりは信じがたい話だ。しかしそんな催眠術の後には女の笑い声が聞こえたという。
しかもその笑い声はこの病院の女医さんに似ているとか
かなり突飛な話でデタラメを言っているのかと思うが、実は医学生なら全員、催眠術の練習をさせられるらしい。
看護師は催眠術をかけられないとすると・・・・
絞られる容疑者
4人の女医の中に犯人がいる・・・。
しかしこれまでの数々の事件について動機がわからない。一体何のために、こんな悪質なイタズラをしたのか?。ただ楽しむためにやっているのだとしたら、そんな恐ろしいことはない。女医の中に本当にそんな歪んだ人格者が居るのだろうか?
ここから話が急展開していきます!
長くなってきましたのでページ分割します。
難波の身に危険が迫る?予想外の結末と繰り返されそうな悪夢