2011年5月に公開されたシリーズ4作品目
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あらすじ
国王のジョージ二世(ハリポタのダーズリー役の人でした)はスペインより先に泉を手に入れたいと考えていた。そこで雇われたのがあのヘクター・バルボッサ。黒ひげとの戦闘で右足を失い義足姿になっており、その時にブラックパール号を失ったという。
海軍に捕まったジャック・スパロウはロンドン市内で逃走劇を繰り広げ最後は父親のキャプテン・ティーグに助けられ難を逃れる。
自分の名を騙り乗組員を探していたのは元恋人のアンジェリカだった。彼女もまた生命の泉を探しているらしく、ジャックを捕まえて黒ひげの海賊船「アン女王の復讐の船」に乗せて出航した。そう、アンジェリカは黒ひげの娘で、一等航海士と働いていた。
お告げがあったという黒ひげは、2週間後に義足の男に殺されることからどうしても生命の泉を手に入れたいと考えていた。
一方、大英帝国に捕まったジョシャミ・ギブスはバルボッサによって今まさに処刑されるところだったが、泉の場所を示す地図を目の前で燃やし、地図の情報は頭の中にあると言い、処刑は免れた。ギブスは大英帝国の命で動くバルボッサとともに泉を探す旅に出る。
よって
スペインと大英帝国、そして黒ひげの三方で泉の争奪戦が繰り広げられることになる。
黒ひげの船に乗船させられたジャック。そう関単に言うことを聞かないのが彼である。しかし黒ひげが所有するジャックに似た呪いの人形にナイフを突き立てるとジャックが本当に苦しみはじめた。呪われた人形を持つ黒ひげに従わざる得なくなってしまったジャックは黒ひげとアンジェリカとともに、泉へと向かったのである。
それでもアンジェリカはまだジャックに情があるのか、協力してくれるのなら瓶に閉じ込めた船をあげるという。瓶の中には黒ひげが襲った船が小さくなって封印されていた。その中にはもちろんブラックパール号も入っている。(いわゆるボトルシップみたいなもの)
道中、ホワイトキャップワンで人魚を捕らえた黒ひげ達は銀の聖杯があると言われるポンセ・デ・レオンの船に向かう。
レオンのサンティアゴ号に単身乗り込んだジャックを待ち受けていたのはバルボッサだった。既に銀の聖杯はスペイン人の手によって持ち去られておりバルボッサとジャックは聖杯を奪うために協力し合うことに。
スペイン人が野営するテントに忍び込み銀の聖杯を手に入れたジャックたち。一方、黒ひげとアンジェリカは人魚の涙を手に入れることに成功し、先を急いでいた。
黒ひげたちに合流したジャック、アンジェリカの前に突然現れたので
「会う度に私に尖ったもの向けるのヤメてくれない?」
と言った彼女のセリフが印象的。
洞窟に入ったジャックたちは、泉の近くまで来ているがその場所がどこにあるのかわからない。しかし2つの聖杯に記されている「生命の泉」と唱えると、洞窟内が逆さになったかのように水が天井に集まり泉への入り口が現れたのである。
生命の泉について ポンセ・デ・レオンの銀の聖杯を2つ用意して、両方に水を入れる。一方に人魚の涙を入れて、もう一方には入れない。人魚の涙を飲んだ人が、もう一つを飲んだ人の寿命をもらえる。今まで生きてきた年月とこれから生きられる年月。 |
生命の泉ではバルボッサ率いる海軍と海賊で泉を奪う合う戦闘が繰り広げられたが、大群で押し寄せたスペイン軍によって一時休戦となる。スペインは泉の力が欲しかったのではなく、異教徒の泉を破壊しに来たのだ。スペイン国王が黒ひげの前で剣を抜いた瞬間、黒ひげの後ろにいたバルボッサが毒を塗った剣で黒ひげに襲いかかった。
刺された剣を慌てて抜いたアンジェリカもまた毒の刃の餌食となり、二人の命は風前の灯に。ジャックは急いで生命の泉の水を聖杯に汲み取り、片方に人魚の涙を入れて黒ひげ親子に手渡した。
黒ひげは自分が助かりたいと思っていたが、ジャックはアンジェリカに人魚の涙を手渡した。結果的に父親が娘を助けたことになるが、アンジェリカはジャックに激怒して、父親の亡骸の前で泣き崩れる。
黒ひげは泉の力を目前にして、自分の運命に抗うことができなかったのである。
「アン女王の復讐船」の船長は黒ひげからバルボッサに替わり、黒ひげの愛刀を掲げて雄叫びを上げるバルボッサ。片足とパール号の恨みを晴らし復讐を遂げたのだった。
一方、ジャックはアンジェリカを小さな無人島に1人置き去りにして、一発の弾を入れた拳銃を渡し、彼女から逃げるように島から離れていく。その時、彼女は貴重な一発をジャックめがけて撃っているが外している。
その後、ギブスと再開したジャック。ギブスは黒ひげが所有していた「船が封印されている瓶」をちゃっかり盗んでいた。好きなものを選べと言ったが、もちろんジャックはパール号を選んだに違いない。
エンドロール後の世界
無人島に置き去りにされてしまったアンジェリカ。そんな小さな島の波打ち際に流れ着いたのは、あのジャック似た呪いの人形だった。不敵な笑みを浮かべる彼女は何を企んだのでしょうか。
「生命の泉」の感想
第3部のラストの流れで、ジャックは生命の泉を求めて単身フロリダに向かったらしいけど、手がかりさえもつかめず、あぐねいていた。彼はなぜ泉を目指したのかわかりませんが、ラストでは「いつ最後を迎えるか知らないほうがいい」と語り、永遠の命に興味がなくなってしまったのは事実。
また、イギリス、スペイン、そして黒ひげが泉に向かったわけですが、それぞれ三者三様の理由で泉へと向かったのが実に面白い。イギリスの国王ジョージ二世はコミカルに描かれており、恰幅が良くどこか憎めない。彼は欲しい理由が明確ではないがスペインに奪われるのが悔しいらしい。
そんな標的になった生命の泉は親子の運命を大きく変える結果となったが、黒ひげに関してはお告げ通りに義足の男にやられてしまった。バルボッサは復讐のためならどんな手でも使うと言いながら、ジョージ二世の命で遠征したが、黒ひげの船を手に入れると、また海賊暮らしに戻っていった。
「アン女王の復讐戦」に相応しいストーリーで、ジャックは巻き込まれてしまったと言ってもいい。元恋人の登場で、一瞬彼女の魅力に流されそうになるけど、やっぱり「自由が1番」という彼らしい終わり方をしています。