名倉潤演じる「べっぴんさん」野上正蔵のモデル・尾上設蔵は八十八に親子で尽くした逸材

すみれの父・坂東五十八が経営する坂東営業部に所属する野上正蔵。
俳優の名倉潤さんが演じるこの男性は五十八にとって頼れる存在で会社を彼に任せるくらい信頼していました。

さて、そんな野上氏のモデルは一体どんな人物なのでしょうか?
朝ドラの豆知識として参考にしていただければ幸いです。

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頭の回転が速く仕事人間だった尾上設蔵

国内の衣料品や布団、そして外国の寝具・衣料の卸売業を生業とする佐々木営業は坂野惇子の父親・八十八が明治35年に設立した会社です。

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変わった社名ですが、いずれは工業部や製造部を作って大きなグループ企業にしたいと考えていたためです。

そんな八十八の経営スタイルは何と言っても優秀な人材を雇い入れ、仕事をドンドン任せていくというのが彼のやり方らしい。人柄もよく従業員からの信頼も厚かったといいます。

そして従業員の中に銀行出身の尾上設蔵(おのうえせつぞう)という人物がいました。彼は経理に明るく仕事がとにかく大好きという人で、入社して直ぐに頭角を現し、20代で佐々木営業部の支配人に就任するというスピード出世を果たしました。

また、尾上は当時当たり前だった大福帳(商家で使われていた帳簿の一種)を改め在庫管理システムを導入。設蔵の仕事熱心さもさることながら、こうした時代を先取りした革新的なやり方に八十八は気に入っていたのでしょうか、やがて佐々木営業部の経営の一切を任せ、自分は政界に進出したのです。

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お父さんも凄いが息子も凄い

尾上の息子もやがて佐々木営業部に就職して、わずか3年で常務取締役に就任。これは尾上の息子だからというわけではなく、親以上に息子も優秀な人材だったのです。

息子の清に関しては坂野惇子とも深く関わり、エピソードも盛り沢山。別記事でたっぷりご紹介したいと思います。

 

名倉潤演じる野上正蔵はどんな人?

野上正蔵は実在モデル近い人物設定となっています。坂東営業部の取締役で五十八が最も頼りにする存在です。そして坂東すみれとゆりを娘のように思い可愛がっているというまさに板東家と深い関わりのある人物です。

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