意外な結末「探偵物語」原作小説のあらすじと感想・ネタバレあり

2018年4月にテレビ朝日系で放送されることになった今作。

実に34年ぶりのドラマ化ということで話題になっていますが、出演は斎藤工と二階堂ふみというホッとな二人がダブル主演でこちらも気になるところ。

1983年に薬師丸ひろ子と松田優作の映画、そして84年にドラマ化され、どちらも大ヒット。今回も局としては力が入る作品になると思います。

さて、今回はドラマ放送前に小説が気になったので読んでみました。いや~、エンターテインメント性の高い物語ですね。読んでいてもイメージがしやすく、登場人物の個性も際立っていて、最後まで楽しく読める内容。ということで作品の内容をサクッとご紹介します。

※黒いハットと赤いシャツがトレードマークの松田優作主演のテレビドラマも同名ですが、あちらは全く別の作品になります。

Sponsored Link

「探偵物語」あらすじ※ネタバレあり

先ずは主要な登場人物をご紹介

辻山秀一

辻山秀一、43歳。妻に浮気されて離婚。経営不振の探偵事務所に所属するドジな探偵。くたびれたスーツと汚れた靴がトレードマーク?。事務所の社長からは怒鳴られてばかり。と言うのも、浮気現場を押さえるために用意したカメラにフィルムが無かったり、盗癖のある主婦を尾行していたら自分がスリと間違えられて職質されたりと、何かとミスが多く頼りない探偵なのだ。

優秀な人材が抜けてしまい事務所的にも、辻山本人としても、もう後がない状況の中で新井直美のボディーガードをすることになる。

 

新井直美

新井直美、20歳。都内の私立大学に通う3年生。と言っても5日後に父親がいるアメリカで暮らすことになったので休学中。幼い顔をしているが、頭の回転は早く、性格は積極的で負けん気が強い。母親を早くに亡くしており、新しい母親はあまり好きではないらしい。

初めはボディーガードを毛嫌いしていたが、辻山と行動を共にするようになると、彼に好意を抱くように。今回はトラブルに巻き込まれてしまい、協力する形になったが、実は辻山ののことが好きになってしまったから、ということが最大の理由である。

彼女のお陰で危機を回避し、幸子の殺人容疑の疑いも晴らすことが出来たので、今作のキーマンでもある。

 

幸子

辻山の元妻。今は組長・国崎の妻。国崎の息子とも関係を持ち、息子が殺されたことで一緒にホテルにいた幸子が指名手配犯に。国崎に捕まれば確実に殺される状況の中、辻山のところへ転がり込んでいく。楽観的で、組に追われていても、なんとかなると思っている。

 

矢代和也

国崎と三千代の息子。30代前半。国崎は跡取りにと考えているが、残念ながら気弱なタイプで組長の器ではない。幸子と一緒にいたホテルのシャワールームで何者かに殺されていた。

 

長谷沼君江

新井家の家政婦。直美の父親がアメリカにいるので、直美の保護者的な立場でもある。直美も舌を巻くほどの料理の腕前と早さが自慢。おてんば娘のお嬢様のボディーガードを依頼した本人。

彼女も事件に巻き込まれてしまうが、何事にも臆すること無く冷静に対処する。ある意味、大概のことは直美お嬢様で耐性がついている。

国崎

組のトップ。幸子の夫。息子の和也が殺されたことで、一緒にいた幸子を捕まえて始末するため、組員に捜索せている。

岡野

組員のリーダー的存在。組員とともに幸子の捜索を始める。

前田三千代

和也の母親。しかし岡崎とは籍を入れておらず、現在は別のマンションに1人で住んでいる。国崎に子供を取り上げられ、慰謝料と言う形で国崎から毎月小遣いを貰っており、男遊びに夢中。

 

ストーリー

探偵事務所に新井家の家政婦・長谷沼君江がボディーガードを依頼しに来たことで物語が始まる。

5日後に迫るアメリカ出発を目前にお嬢様の身に何かあっては大変・・・と言うよりも直美が何かしでかさないか心配なので見張って欲しいからお目付け役兼ボディーガードを依頼。但し、お嬢様には見つからないように、近くで監視せよとのこと。

残念ながら探偵事務所には辻山しかいないので、彼が担当することになったが、早速お嬢様の直美にみつかってしまうドジっぷり。女房に浮気された男が浮気調査するなんて滑稽ね(笑)♪なんて直美に笑われながら、5日間のボディーガードが始まったのである。

容疑者になって帰ってきた元嫁

最初はボディーガードなんてお断り!と言っていた直美も辻山と行動を共にするようになり、気持ちに変化が現れていた。

そんな時、辻山の元妻・幸子が突然、辻山のアパートにお仕掛けてきた。今は組長・国崎の嫁という立場だが、国崎の息子殺しの容疑で警察だけでなく、組にも追われているらしい。

国崎に捕まれば殺されることは間違いない。最後に行き着いた場所が元夫でお人好しの辻山のところだった。幸子いわく、「自分はやっていない」という。

長年の付き合いで彼女がウソを付くようなタイプではないことは分かっているが、組長は幸子が犯人だと確信しており、とりあえずは真犯人を見つけるまで逃げまわるしかない。

Sponsored Link

機転を利かしたお嬢様

辻山のアパートに女が入っていったことを組員に知られてしまったが、直美のとっさの判断で難を逃れる。とりあえずはアパートから上手く脱出して、直美の自宅に身を隠すことに。

密室殺人の謎

幸子と和也が不倫をしていたホテルの部屋はオートロック式のドアなので、外からは開けることは出来ず、更にドアロックもしてあったので、外部の人間が鍵を持っていたとしても入ることは出来ない。

そういった状況なので、一緒にいた幸子が犯人だと疑う余地はないのだが・・・。

ここでお嬢様探偵の出番である。直美は現場に赴き、殺されていたバスルームの通気口に着目。人が通れるほどのダクトがあり、別の部屋からも行き来することが出来ることがわかった。さらにそのダクトには人が這いずった形跡が残されていたということは・・・?!。

真犯人は一体誰なのか?

結末は次のページで