泣ける!原作漫画「この世界の片隅に」あらすじ・結末ネタバレあり

2018年7月15日、TBSの日曜劇場で放送されることになった今作。

2011年に北川景子主演でドラマ化され、2016年のアニメ映画は大ヒットしましたね。

戦争をテーマにした作品は沢山ありますが、これは原爆が落とされた広島を舞台に力強く生き抜いた女性を描いた貴重な作品。

上・中・下と3巻ある漫画を読んでみましたので、徹底紹介したいと思います。

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主要な登場人物

浦野すず
この物語の主人公。絵を描くことが大好き。18歳の時に北條家に嫁ぐ。かなりマイペースでおっとりした性格。ぼ~としていることが多く、嫁ぎ先の住所が分からなかったり、写生に夢中で電車に乗り遅れたりと失敗が多々ある。そんな性格からか、小姑の口撃はあまり気にしていない様子。とは言え、嫁いで間もない頃はストレスで脱毛症になったことがある。昭和20年6月、空襲で右手を失うことに。北條家では戦時下で食糧難の中、創意工夫で家計のやりくりをする優秀な主婦。

浦野要一
すずの兄。妹たちには厳しいので、あだ名は「鬼いちゃん」。恐れているのは妹たちだけでなく、すずの同級生の男子達の間では「要一を見たら全速力で逃げろ」と相当怖い存在だった。昭和20年2月に英霊となって戻ってきたが、骨箱には石ころが一つ入っていただけだった。

浦野すみ
すずのひとつ下の妹。すずよりも美人。挺身隊で働いている時に、少尉から食堂の食券や映画のチケットを貰ったり、呉まで送ってもらったり、お互いに好意を抱いている様子。家族ですず以外、唯一の生き残りとなるが、腕にシミが出来てしまう。

水原哲
すずの同級生でガキ大将。「水原を見たら全速力で逃げろ」というのが女子の掟らしい。すずとはお互いに好意を抱いていたが、進展することはなく、それぞれの道に。亡くなった兄の影響で海軍志願兵になり重巡洋艦「青葉」に乗船している。入湯上陸のときにすずがいる北條家に泊まったことがある。

北條周作
すずの夫になる男性で4つ上。基本的にネガティブな思考の持ち主だが、根は優しく、すずに対して素直に愛情を持って接している。父親とともに浦野家を訪れ、結婚を申し込んだ。実は幼少の頃、一度だけすずと会っている。呉鎮守府軍法会議の録事。すずは六時に帰るから録事(ロクジ)だと思っていたらしい。

黒村径子
周作の姉。黒村時計店の旦那と結婚したが、夫が急死したため、一人息子を置いて娘の晴美と実家に戻る。顔は周作と似ているが口は悪く、すずに対してはとても厳しい小姑っぷりを発揮。しかし、終戦とともに関係は改善していく。彼女の言葉が無ければ、すずは北條家に留まらなかった可能性がある。

黒村晴美
経子の娘。久夫という兄がいるが、黒村家の跡取りなので離れ離れに。すずととても仲がよい。空襲後の不発弾が暴発し、すずの右腕とともにその犠牲に。

白木リン
朝日町の遊廓にある「二葉館」にいる遊女。道に迷ったすずが迷い込んだのがきっかけで白木リンと出会う。すずは周作との関係を知ることになるが、本人に打ち明けることは無かった。実はすずが祖母宅で出会った座敷わらしは幼い頃のリン。小学校は半年ほど通っただけなのでカタカナなら少しだけ分かる。何度かすずと会ううちにいつしか親友になっていく。

浦野家、北條家ともに両親がいますが、今回は省略です。

ドラのすけ(男 ニコニコ)

ドラのすけ
主人公のすずさんは、ぼ~っとした性格してるけど、物がない時代に工夫して家事をしている姿はやっぱり凄いと思うよ。

ドラマっ子(女 じとー)

ドラマっ子
にしても知らない家に嫁ぐというのは、現代では考えられないわね・・。

 

「この世界の片隅に」あらすじ※ネタバレあり

この物語は昭和9年から~21年までの12年間、戦前から戦後の広島を舞台に描かれた作品です。

主人公の浦野すずの実家は海苔すきを家業としており、すずがお客さんの所に海苔を届けるシーンから物語は始まる。道中、将来の結婚相手となる北條周作と出会うことになり、周作だけがすずの名前を知ることになります。

ここで二人は全身が毛で被われた化物に捕まってしまいますが、これはすずの夢なのかよくわかりません。

ドラマっ子(女 じとー)

ドラマっ子
一応、すずちゃんは白昼の夢だと言ってますけどね。

そして祖母宅に出かけた時、すずは座敷わらしと遭遇していますが、後に、すずの頭を悩ます女性になるとは・・。その話は後ほど・・・

 

水原との思い出

同級生でガキ大将だった水原哲とすずは、お互いに気になる存在でしたが、すずは別の男性と結婚し、水原は学校を卒業して直ぐに海軍志願兵に。学校で写生の授業が行われた時、水原の代わりにすずが風景画を描き、それが市の大会に出品する事になってしまったのは二人だけの秘密。

 

周作と結婚

昭和18年12月、すずが18歳の時に北條家に嫁入り。すずは知らない人と結婚すると思っていましたが、実は幼い頃に会った周作でした。周作はすずの名前と左頬のほくろを憶えていたのです。

ドラのすけ(男 ニコニコ)

ドラのすけ
そう言えば祖母が傘の話をしていたけど、夫婦の夜の営みの事なのかな?

ドラマっ子(女 ニコニコ)

ドラマっ子
傘を一本持ってきましたか?って夫が聞いて、持ってきましたと嫁が言うやつね。

ドラのすけ(男 ニコニコ)

ドラのすけ
そうそう、すずは凄く緊張していたけど、周作は干し柿を取るために傘を借りただけだったんだよね(笑)

ちなみにすずは終戦後にリンに会いに行きますが、彼女もまた空襲の犠牲者になっていたのです。すずがリンにあげた花柄模様の割れた茶碗が印象的。ちなみにすずは終戦後にリンに会いに行きますが、彼女もまた空襲の犠牲者になっていたのです。すずがリンにあげた花柄模様の割れた茶碗が印象的。肩透かしをくらってしまったすずですが、それでも新婚初夜は無事に終わったみたいです。

ドラマっ子(女 ニコニコ)

ドラマっ子
恋愛結婚じゃないけど、周作さんに愛されてるんだな~ていうのが凄く伝わりました。

 

義理の姉・経子が出戻り

周作の姉・径子が娘の晴美を連れて戻ってきた。

しかし、この姉がすずにとって結構厄介な存在で、登場人物紹介で書いた通り、性格はちょっとキツく、言いたいことをズバッというタイプなのです。事ある毎に「恥をかくのは周作だぞ」なんてすずに怒っていますが、そんな事言われても・・・という感じです。

ストレスによる脱毛症を患ったのは姉のせいかどうかは分かりません(笑)

嫁の仕事を地味に取っていく姉から「実家に帰ったら?」と言われて、2.、3日休暇を取る感覚で喜んで帰っていったすず。姉の真意はどこへやら、姉に感謝すらしたすずに苦笑いするしかなかった姉でした。

ドラのすけ(男 ニコニコ)

ドラのすけ
お母さんが優しいのに、出戻った義理の姉が厳しい性格しているとは・・。

ドラマっ子(女 じとー)

ドラマっ子
そう言えばウチの母が昔は出戻り娘は肩身が狭いって言ってたわ。でもすずさんの義理姉は気にしない性格みたいね。

経子とすずの関係についてはもう少し後でお話します。

 

すず、憲兵に怒られる

眼下に広がる呉の軍港を写生していたすず。そこへ憲兵が現れ、北條家の玄関先で家族も道連れにこっぴどく叱られてしまったのです。

間諜行為、いわゆるスパイ行為ってヤツですね。憲兵が帰った後、家族に注意されるかと思いきや全員大爆笑。すずとスパイがどうしても結びつかない家族にとって余計に笑えてしまったのでしょう。

ちなみにすずは周作が18時に帰るからロクジ(録自)という名の仕事をしていると思っていたらしい。※周作の仕事は軍法会議の録自(書記官)です。

 

白木リンと出会う

砂糖を買いに闇市へ出かけた帰り道、考え事をしていたら、知らぬ間に遊廓がある朝日町に迷い込んだすず。そこで出会ったのが白木リンでした。

リンとはこれから何度か会うようになるのですが、周作との関係を知ってしまったすずにとって複雑な心境です。それでも数少ない友達として接していたのです。

ちなみにリンは字がかけないので周作が住所と名前をノートの切れ端に書いて渡したらしく、そのノートをすずが見つけてしまい、周作は二葉館に通っていたお客だったことを知ってしまうのです。

ドラマっ子(女 じとー)

ドラマっ子
周作とリンの関係は気になるよね。今お互いにどう思っているのか、いつ出会ったのか、とか。本当はリンさんと結婚したかったんじゃないのか、とかね。すずちゃんじゃなくてもモヤモヤするよ~。

ちなみにすずは終戦後にリンに会いに行きますが、彼女もまた空襲の犠牲者になっていたのです。すずがリンにあげた花柄模様の割れた茶碗が瓦礫の下に落ちていました。

ドラのすけ(男 泣き)

ドラのすけ
そう言えば、リンさんが言ってたね「人が死んだら記憶も無くなる。秘密は無かった事になる。」って。

ドラマっ子(女 ニコニコ)

ドラマっ子
でもすずさんは周作とリンさんの関係を知ってしまったから秘密じゃないけど、それはそれで贅沢なことって言ってたから、リンさんは周作さんだけじゃなくて、すずさんの思い出の人としてずっと生き続けると思うわ。

夫婦喧嘩の原因

19年12月、青葉に乗船しているすずの同級生・水原が風呂と寝床を求めてすずの居る北條家を訪ねた。この日、父親は夜勤で留守だったので、周作は家長として家に泊めることは許可せず、納屋で一晩過ごすことになった水原。

少々厳しい対応かもしれませんが、周作はすずに水原の話し相手になってやれと、納屋に行かせて家の鍵をガチャンと掛けてしまったのです。

水原とすず、お互いに想いを寄せていた相手。久しぶりの再会につもる話もありますが、すずの頬にそっとキスをする水原。二人はこのまま・・・と思ったのですが、すずは突然拒み、あの人(周作)に腹が立ってしょうがないと怒りを露わにした彼女。

何事もなく、翌日に水原を送り出したすずですが、夫婦喧嘩の原因になってしまうのです。

ドラのすけ(男 え!)

ドラのすけ
これさぁ、男からすれば周作の気持ちも分かるんだよね。戦地へ行く水原と二度と会えないかもしれないからっていう気持ち。コレって女子的には駄目なのかな?

ドラマっ子(女 泣く)

ドラマっ子
自分の妻が他の男性と一夜を共にするんだよ?どんな状況でも奥さん守ってほしいし、すずさんが怒るのも無理ないよ。

その後、周作とすずは、二人で出かけた時に、公衆の面前で夫婦喧嘩を始めてしまう。周作もネガティブな性格なので、「本当は水原と結婚したかったんじゃろ?」とすずに言ったことで彼女もカンカン!滅多に喧嘩しない二人なので珍しい出来事でした。

 

鬼いちゃんの死

20年2月、すずの兄・要一が変わり果てた姿で帰って来た。と言うよりも骨箱が自宅に届いたが、中身はただの石ころだったのです。骨箱が倒れた瞬間、中から出てきた石を見て家族が呆然とするシーンは印象的。

兄のように遺体を回収することが出来なかった戦死者は数多く居たでしょう。そして同年の3月には初めて呉にも空襲がやってきたのです。

ドラマっ子(女 泣く)

ドラマっ子
呉は軍施設があるから標的になりやすい街よね・・。

空襲の犠牲になった晴美

義理姉の娘・晴美と仲が良いすず。二人で手をつないで出かけた時に、不発弾が暴発し、晴美が犠牲に。そしてすずにとって大切な右手を失うことになったのです。

当然、すずを責め立てる義理姉の経子。人殺しと言われ、「ごめんなさい、ごめんなさい・・」としか言葉に出来ないすずの姿に思わず涙が出てしまった悲しいシーンでした。

ドラのすけ(男 泣き)

ドラのすけ
いっそ、自分もあの時死んでいれば・・・。そう思ってしまうのは仕方がないよね・・。

 

呉の激しい空襲

20年7月1日~2日にかけて呉で大空襲がありました。B29が襲い、街は火の海に。被災者は12万人、死者は1800人以上という悲惨な状況でした。北條家は山の斜面だったので、市街から離れていたこともあり無事でした。

この産経の記事を見てください

斎藤さんも北條家と同じように山の斜面に住んでおり、状況はかなり似ています。防空壕に入ることが出来ても熱や煙で亡くなられた方が多かったといいますから、相当な熱さと煙が2次災害として被害を大きくしていったと思われます。

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すずの居場所は?

「居づらいなら戻ってきたら?」と見舞いに来てくれた妹が言った一言。空襲が恐いし、右手を失ったので家事も出来ない。何よりも晴美を守れなかった自分が許せない。義理姉に「帰ります」と言ったら意外な展開に。

娘の晴美が死んだのを、あんたのせいにして悪かったと謝罪した義姉の経子。すずの世話や家事は気が紛れるから自分がやる。すずさんの居場所はここだよと言ってくれた経子。

周作には「絶対に帰る」と言ったけど、義理姉の優しい言葉に思いとどまったすず。

ドラのすけ(男 ニコニコ)

ドラのすけ
小姑で鬱陶しい存在だったけど、良かったね~すずちゃん。

ドラマっ子(女 泣く)

ドラマっ子
でも、本当に大変なのはこれからなんだよね・・。

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長くなってしまったので結末は次のページに