「ノーサイドゲーム」原作のネタバレ・あらすじをわかりやすく解説!

驚愕の事実が明らかに

今シーズン開幕戦の応援に駆けつけた滝川との会話で新事実が明らかになった。

取締役会では銀行口座の明細まで提出されたが、それは君嶋の報告書には入っていない。明細は風間社長本人もしくは近い人じゃないと手に入れることは難しい。

更に、「横浜工場に飛ばしたのは俺じゃない。論敵だったが、君嶋は経営戦略室に必要だと私は思っていた」と滝川は言う。

では一体誰が君嶋を横浜工場に飛ばしたのか?そして風間社長の銀行明細まで用意出来たのは誰なのか?

M&A(合併・買収)には必ず仲介業者が入る。カザマ商事買収のときも、トキワ自動車は東京キャピタルを代理人に立てた。

脇坂は様々な情報を入手していた東京キャピタルの口封じをするためにトキワ自動車の出入りを禁止にしたらしいが、それが今回仇になった。

東京キャピタルの社長によると・・・

風間と脇坂は高校のクラスメイト。脇坂はバンカーオイル品質の隠蔽工作を教唆し、価格を引き下げて再売却を提案した。もちろん森下教授買収を唆したのも脇坂。

脇坂は風間社長を救おうとしたのではなく、自分の出世のための道具として利用したに過ぎなかった・・・。

取引復活を条件に東京キャピタルからカザマ商事買収に関する証拠提供を依頼した君嶋。

藤村D藤村D

君の元上司が悪い奴なんだね。大泉くん、ガツンとやっちゃってくれ!

大泉洋大泉洋

おう、とりあえずパイ喰わねぇか?って言ってみるよ。

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最後の戦い「ノーサイドゲーム」の結末・ネタバレ

今シーズンが開幕し、順調に勝ち進んでいるアストロズ。

しかし、脇坂はラグビー部を本気で潰したいらしく、今年の優勝を花道にしてはどうかと彼は言う。「最終的にラグビー部は廃部だ。気に入らないものは全て切り捨ててきた。それが私の流儀だ」と。

君嶋は、それならば、私も自分の流儀でやらせて頂きます、と、必ずアストロズを守る、「どんな手を使ってでも」と、脇坂との最終決戦に向けて、覚悟を決めた。

プレーオフ

プレーオフではトーナメント方式で勝ち進んだ、上位2チーム(2リーグあり)、計4チームで優勝争いが行われる。アストロズの初戦は47対5という、圧倒的な力の差を見せつけて勝利。しかし宿敵サイクロンズとの戦いを前に選手たちはアストロズの強化費削減を議論する取締役会が行われるのを知っていた。

選手たちは君嶋にエールを送り、君嶋もまた「結果が全てた。命をかける!」といい、取締役会に挑んだ。

運命の取締役会

予定通り、脇坂が提案した議題はアストロズの強化費削減だった

脇坂の提案

・年間16億円の赤字
・観客動員数が少ないので集客の分配金が創設以来一度もチームに支払われていない
・蹴球協会が全く改善する意思がない
・16年間総額250億円を投じてリターンなし

君嶋の反論

・地域密着型の活動が功を奏し、2万人を超えるファン獲得に成功 
・ホームグラウンドのトキワスタジアムで2万人のファンで満員にした
・ジュニアアストロズを創設し参加者は150名。
・今季は全勝中、優勝決定戦で宿敵を必ず倒して優勝する

結局、君嶋の意見を後押しするように社長からはアストロズを応援したいというセリフが出たことで、他の役員も賛同。ただ一人、真赤にして怒りに顔をにじませていた脇坂。今にも怒りが爆発しそうな顔をしていた。

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君嶋の倍返しターン

役員ではない君嶋に対して、「さっさと出て行け」と言い放った脇坂。しかし最後の議題は君嶋が社長に提案したものである。

東京キャピタルの社長が提供してくれた証拠をもとに・・

・脇坂と風間商事社長の関係
・バンカーオイル品質の隠蔽工作を教唆
・価格引き下げによる再売却を提案

全て自分の出世のために風間社長を利用し、犯罪を犯した脇坂。

利用されただけと知った風間社長からの情報もある。事実を認めない脇坂に対して島本社長は、この後に風間社長と面談予定だから風間社長から話を聞くことになる。

そう言うと、観念したのか、頭をたれ、うなだれる脇坂だった。

日本蹴球協会の改革

ちょうど同じ頃に、協会でも会議が行われていた。協会の人間の一人が重い腰を上げたというよりも、ラグビーの将来を救うため、ようやく勇気を振り絞り、君嶋の影響を受けて立ち上がったのだ。

協会は収益を得て、チームに分配する義務、観客動員数を増やす義務があるが、現状は参加企業に依存しており、改善しようとしない。

協会会長の富永は企業にたいして「大企業に参加を許してやっている」という傲慢ぶり。富永が守っているのは自身の地位。というのも会長職の規定は70歳までと定められているのに居座り続けているのだ。

会長の解任を提案し、意外にも満場一致で既決。怒り狂う富永は恫喝してみせたが、誰一人動ずるものはなかった。

完全に裸の王様状態だった・・・。

最後の戦い!負けるわけにはいかない理由がそこにある!

12月第3週、アストロズ対サイクロンズ。プラチナリーグを全勝したチーム同士で争う優勝決定戦。埋め尽くされた観客席からの異様な熱気はグラウンドをも包み込むような迫力。

試合が始まる15分前、君嶋は選手たちにファンからのビデオメッセージをサプライズプレゼントした。

ラグビーを教えた100人の小学生が「優勝目指せ!アストロズ」と書かれた横断幕を広げていたかと思うと、病院の一室に画面は切り替わり、心臓病を患った男の子が、「決勝戦頑張ってください、僕も手術をがんばります」とエールを送った。

病院を慰問したことがきっかけで、友部がその後も通い続けたのだ。友部が目を真っ赤にしてモニターを眺めている。

商店街の人達、老人ホーム、トキワ自動車の社員たち。皆の熱い応援メッセージは選手一人一人に確実に届けられた。

君嶋の「熱い応援に答えよう、勝つぞ!」という掛け声に選手たちはロッカールームで雄叫びをあげた。

サイクロンズは日本代表に選ばれた選手が15人中7人も出場。もちろん、アストロズから移籍した里村の姿もそこにあった。絶対に負けられない戦いではあるが、簡単に勝たせてくれない試合であることは間違いない。

また、サイクロンズを率いるのは柴門を城南大学ラグビーから追いやった津田監督だ。柴門にとっても因縁の対決である。

前半は七尾がマークされ、思うように攻撃できず、アストロズが劣勢に。しかし後半戦、いよいよ、アストロズのスター選手、浜畑の登場で観客がどよめいた。

浜畑がいることで七尾のマークが外れて、攻撃に集中することが出来る。柴門監督の作戦がいよいよ後半戦で生かされることになる。

浜畑と七尾、この最強コンビにサイクロンズも苦戦を強いられる。ある意味、二人が同時に出場するのはサイクロンズの誤算だったかもしれない。

流れが完全にアストロズに向き始めたとき、悲劇が起きた。七尾が強烈なタックルを受けて意識を失ってしまったのだ。反則にみえたがイエローカードは出ず。

他の選手と交代したが、医師の判断でこのまま出場できないかもしれない。案の定、七尾が抜けた後は劣勢になり、点差が広がってしまった。

しかし、絶望的だと思われていた七尾がグラウンドに再登場。アストロズの攻撃が始まる、点差はジリジリと縮まり、同点に。そして浜畑から強烈なサイドパスを受け取った七尾の逆転トライで勝負が決まり、アストロズは念願の優勝を果たすことが出来た。

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グラウンドの不思議な光景

勝利したチームがガッツポーズをし、負けたチームが肩を落とす・・というのはよくある光景。

しかし、グラウンドではアストロズの選手が力尽きたサイクロンズの選手たちの手を取り立ち上がらせ、肩を叩きあい、握手をし、お互いの健闘を称え合っていた。

「これがラグビーの精神か」

君嶋は目を細めながらその光景を眺めていた。

エピローグ・・・

2年数カ月の横浜工場総務部長から、経営戦略室長として本社に戻った君嶋。工場長が務めていたアストロズ部長は工場長が退職したことで、君嶋がその職を引き継いだ。

また、君嶋は日本蹴球協会の理事就任の依頼を喜んで引き受けた。経営のプロに入ってきてほしいという、協会からの依頼だった。

ゼネラルマネージャーは引退した浜畑が引き継ぎ、アナリストの佐倉多英は係長に昇格。君嶋の推薦だった。

ちなみに子会社の社長として手腕を発揮していた滝川は、いずれ近い内にトキワ自動車に戻り社長のあとを継ぐのでは無いかと君嶋は思っている。脇坂に関しては特別背任で起訴するか弁護士に相談中らしい。

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