「トラック野郎・故郷特急便」あらすじと感想・マドンナは石川さゆり&森下愛子

1979年12月に公開されたトラック野郎シリーズの最終作!

簡単なあらすじとキャスト情報をまとめてみました。

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映画「トラック野郎 故郷特急便」あらすじと感想・キャスト

映画の概要

 

公開日 1979年12月22日
マドンナ 石川さゆり・森下愛子
ライバル・ケンカ相手 原田大二郎

キャスト一覧

シリーズのメインキャスト

菅原文太・・・星桃次郎

愛川欽也・・・松下金造(ジョナサン)

春川ますみ・・松下君枝(母ちゃん)

故郷特急便に登場するメインキャスト

(マドンナ役の石川さゆり)

(マドンナ役の森下愛子)

石川さゆり・・小野川結花

森下愛子・・西尾風美子

原田大二郎・・垣内竜次

大坂志郎・・垣内清馬

波乃ひろみ・・矢野多美子

その他のキャスト

山城新伍 日向明子 小畠絹子 大月ウルフ 玉木宏 ほか

今回はトラック野郎のラストに相応しくマドンナは石川さゆりさんと森下愛子さんという豪華な二人。二人は同じ歳で当時は19歳でした。

「トラック野郎 一番星北へ帰る」のあらすじ

桃次郎は一番星で走行中、土佐犬の絵が描かれたトラックを運転する垣内竜次(原田大二郎)に喧嘩を売られ、ドライブインでは土佐犬をけしかけられてしまった。

東京湾からフェリーで高知へ向かう途中、桃次郎は船上で小野川結花 (石川さゆり)と出会いたちまち一目惚れ。彼女はドサ回りの歌い手で、これから高知でショーに出演するという。

高知に到着した桃次郎とジョナサン。その夜、ジョナサンが走行中に視界がボヤケて蛇行運転となり看板に激突。

病院に運ばれ入院したが、黙って抜け出してしまった。ジョナサンは脳血栓で将来を悲観したのか、自殺が後を絶たない足摺岬で身を投げようとしていた。桃次郎はまさか自殺はしないだろうと静観していたが、バランスを崩して落ちそうに。そこへ偶然通りかかった西尾風美子(森下愛子)に間一髪で助けられた。

風美子は助けなかった桃次郎を叱責。そんな彼女に一目惚れしてしまった桃次郎。早速、風美子が働くドライブイン「くろしお」へ花束を持って来店。一番星で家まで送ると、床に伏せる母親が居た。

彼女が買い物に出かけているスキに桃次郎は上がり込み、不審に思った隣人の垣内清馬(大坂志郎)と取っ組み合いになったときに一枚のレコードがパリン!これが後にトラブルの原因に。

垣内は息子の竜次と隣人の風美子は将来の夫婦だといい、受け入れられない桃次郎と言い合いに。しかし6年帰ってこない息子に同情した桃次郎は探し出してやると安請け合い。竜次の左腕には犬の噛み傷があるという。

入院したジョナサンに代わり、一番星の後を軽快に走る肝っ玉母さん。そこへ白衣を来た巡礼中の外国人カップルがヒッチハイクをしていたので桃次郎は乗せて寺まで送り届けた。

寺では同じく巡礼中だった結花と再会。彼女は四国に来た時は仕事の合間に八十八箇所をまわっているという。

外国人から歌を求められた結花はお寺で1曲披露。その夜、彼女が歌うショーバブの客席には外国人カップルの姿があった。

桃次郎は市場で竜次と再会。以前、犬をけしかけたことに対する文句を言うつもりだったが、竜次の左腕に犬の噛み傷があるのを見て彼が垣内竜次だと知る。

風美子の母親の容態が悪化。母親は中風で言葉を発することが出来ず、それでも「南国土佐を後にして」のレコードを掛けて欲しいと訴えたが、以前、桃次郎が割ってしまったレコードだ。

桃次郎は日本一の歌手を連れてくると、小野川結花 (石川さゆり)を強引に連れてきて、母親の前で思い出の曲を披露。

風美子の母は、涙を流しながら息を引き取った。

ジョナサンは一過性の脳痙攣だったらしく無事に回復。ドライブイン「くろしお」ではジョナサンの全快祝いが開かれ、その時に桃次郎は二人の女性(結花と風美子)に頼られているので高知に残るという。さすがにジョナサンの母ちゃんはトルコに行って冷静になったほうがいいと助言するも聞く耳持たない桃次郎。

竜次は6年ぶりに故郷に帰ってきた。6年前、土佐犬を飼い高知県の闘犬大会で横綱をかけた勝負をしたが愛犬は噛み殺されてしまった。

対戦相手はBARやキャバレーを経営する岩瀬という男。愛犬の体内から毒物が検出。岩瀬の子分が毒を盛ったことがわかり、腹の虫がおさまらない竜次は岩瀬を襲った過去がある。

竜次が帰ってきたのは6年前の犬の喧嘩のケリを付けに来たらしいが、清馬は過去に執着する息子を叱責して追い出してしまった。

ショーの出演予定だった結花は外されていたので桃次郎が激怒。オーナーの岩瀬に詰め寄り部下たちと殴り合いになった所で竜次も登場。

竜次は闘犬大会のリベンジを岩瀬に申し入れに来たらしい。しかし桃次郎は先客は自分だと言い、なぜか竜次と喧嘩に発展。結花が止めに入るが喧嘩は止まず店内は大乱闘に。

結局、殴り合いの末に和解したのか、桃次郎と竜次は二人仲良く風呂に。明日の闘犬大会に備えるのだった。

闘犬大会では激しい噛み合いの末、竜次の竜馬号が勝利。息子に対して厳しく当たった父も会場に姿を表し勝利を喜んで父子は和解。

竜馬号の勝利を皆で祝っていたが、竜次と風美子は抜け出し、二人は海岸へ行きキスを交わす。その様子見ていた桃次郎はジョナサンに励まされ、気持ちを結花に切り替えた。

その夜、結花にショーの依頼が舞い込んだ。巡礼先のお寺で知り合った外国人バーナードはアメリカのエンパイアレコードの関係者で、結花を使って有名な梅田コマ劇場でショーをやりたいという。

ようやく夢が叶ったと桃次郎に報告したが、いつものように桃次郎は勘違いし、彼女の夢は自分との結婚だと解釈してしまう。

誤解されたまま話が進むが、嬉しそうに語る桃次郎をみて、彼と一緒になるのも良いかもしれないと、思うようになった結花。彼女は平凡な奥さんになることも憧れていたのだ。

しかし、梅田コマ劇場で歌う予定だと知らされた桃次郎。ここで改めて彼女の夢を聞かされる。

「レコード歌手としてスポットライト浴びたい」と。

今から行っても高松まで特急で3時間半。高松港から12時のフェリーに乗らないと間に合わない。桃次郎と結花は高知から一番星号で高松港へと向かい、竜次やジョナサンのサポートで高松港に無事につく。

しかし、結花はやっぱり桃次郎の奥さんになりたい!といったが、桃次郎は「迷惑だぜ」と言って一番星で走り去っていったのである。

梅田コマ劇場では大勢の観客で席は埋め尽くされていた。スポットライトを浴びた結花が思い出の曲「南国土佐を後にして」を披露。

ラストは一番星号とジョナサン号を筆頭にトラック野郎達が連なって走る姿で幕が閉じる。

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感想

いつもなら冒頭でお色気やインパクトのある冗談で始まるトラック野郎ですが今作はありません。真面目一辺倒で行くのかなと思いきや、そこは期待を裏切らない桃次郎とジョナサン。

二人の掛け合いは相変わらず面白い。今回はジョナサンが入院してしまい、出番も少ないようですが、その代わりに母ちゃんがハンドルを握って父ちゃんをサポート。さすがトラック野郎の嫁さんは違います。

そして今作がラストということでマドンナも豪華に二人を起用。石川さゆりさんに関しては19歳とは思えない大人びた容姿で演歌歌手の貫禄さえ既に備わっている感じです。「津軽海峡・冬景色」が19歳ですからね、あの力強い歌い方はあの時に完成されていました。

一方、森下愛子さんは「昭和の堀北真希」と言いましょうか、清純派アイドルという言葉がよく似合う方です。

桃次郎も面食いで美人となると手当たり次第に一目惚れしてしまいますが、今回は対照的な二人。天秤にかける事もできずにアタフタと迷っていたことでしょう。

それでも竜次に風美子を取られ、結花に絞られますが一方的な恋で終わる・・・はずでした。

しかし今回は違ってました。桃次郎の熱い想いに心打たれ、夢を諦めて桃次郎の奥さんになる!と言ってくれた結花。

思えば、第5弾の「度胸一番星」で片平なぎさに逆プロポーズをされた事がありました。あの時は彼女が濁流に飲まれてしまうという悲劇で終わってしまいましたが、今作は桃次郎が受け入れればゴールインするはず。

しかし男一匹桃次郎。求められると突き放したくなるのがトラック野郎です。そんなかっこいいこと言ってますが、彼女の「夢」のほうが大事ですからね。

いちファンとして彼女を応援する桃次郎。一番星には結花のカセットが積まれることになるでしょう。