1977年12月に公開されたトラック野郎シリーズの第6弾!
簡単なあらすじとキャスト情報をまとめてみました。
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映画「トラック野郎 男一匹桃次郎」あらすじとキャスト
映画の概要
公開日 | 1977年12月24日 |
マドンナ | 夏目雅子 |
ライバル・ケンカ相手 | 若山富三郎 |
キャスト一覧
シリーズのメインキャスト
菅原文太・・・星桃次郎
愛川欽也・・・松下金造(ジョナサン)
春川ますみ・・・松下君枝(母ちゃん)
男一匹桃次郎に登場するメインキャスト
(マドンナ役の夏目雅子)
夏目雅子・・小早川雅子
若山富三郎・・袴田太一(子連れ狼)
浜木綿子・・袴田由紀(和代)
湯原昌幸・・毒島一郎
清水健太郎・・村瀬薫
左とん平・・花山電吉(花電車)
堺正章 長門勇 誠直也 ばってん荒川 桂歌丸 笑福亭鶴光 ほか
マドンナ役に大抜擢された夏目雅子は、銀幕デビューを果たした記念すべき作品。翌年には「西遊記」で一気に知名度をあげました。20歳の貴重な作品ですね。
「トラック野郎 男一匹桃次郎」のあらすじ
早朝、桃次郎とジョナサンは砂浜で優雅に朝食をとってから九州へ。道中、ジョギングをしている女学生たちにジュースを振る舞い、警察官には自分たちのおしっこを入れた一升瓶をプレゼントするという、とんでもないオープニングで始まった「男一匹桃次郎」。
桃次郎とジョナサンの二人は一路、九州熊本へ。名産の「ざぼん」を積み込んでいる最中、インチキ賭博でチンピラに追われている花山電吉(左とん平)を匿い、桃次郎たちはチンピラを追い払うことに成功。しかし、そのスキに子供が一番星の星型電飾を盗み、後を追ったが捕まえることが出来なかった。
電吉は助けたお礼にドライブイン「唐津乙女」のふぐ鍋をごちそうしたが、桃次郎がフグ毒に当たり、解毒のために砂浜に埋められた。(首だけだして全身を埋める滑稽な解毒法(民間療法?笑))
そこへ女子大学生の小早川雅子(夏目雅子)が通りかかり、桃次郎はいつものように一目惚れしてしまった。
一方、ジョナサンは居酒屋「寄生木」のママ・和代(浜木綿子)にお熱。母ちゃんに内緒で通っていたが、バレてしまい松下家の危機に。桃次郎は和代を連れて松下家に行き、自分達は恋人同士で、ジョナサンは関係ないと君枝を説得。それでも信用しない君枝に、目の前でキスをして見せたことで疑いは晴れて松下家の浮気問題は解決した。
桃次郎は電吉に雅子の情報を探らせて、学生で剣道の有段者だということを知り、早速、彼女が通う唐津にある道場を訪問。桃次郎は雅子に剣道の勝負を挑むが相手は3段でこちらは初心者。勝てるわけもなくコテンパンにやられてしまった。
桃次郎はジョナサンに何も告げず山に一人こもり、1ヶ月剣道の修行に明け暮れていた。「葉隠」を会得したらしい桃次郎は修行中に意識を失い、川下で休憩していた子連れ狼と名乗るトラック野郎・袴田太一(若山富三郎)の親子に助けられ、意識が戻る。
隼人という息子をよく見ると、先日、星型電飾を盗んだ男の子だった。飾りっ気のない真っ黒なトラックが印象的な親子と別れた桃次郎は道場へ行き、再び雅子に勝負を挑むが、ボロボロになった桃次郎の姿を見て不戦の負けを認める雅子。彼女は剣道は勝敗じゃない、ひたむきに打ち込む心だという。
次の日、鹿児島で行われる剣道の全九州大会に出場する雅子を送るつもりだったが、既に雅子は出発しており、慌てて一番星で後を追う桃次郎。
子連れ狼の袴田が運転するトラックに雅子が乗っていたので、強引にトラックを停止させてしまう桃次郎。しかし袴田が雅子の義理の兄だと知ると桃次郎の態度を急変。
結局、隼人と雅子を一番星に乗せて鹿児島へ行くことになった。隼人の母、つまり雅子の姉は袴田がアル中で暴力を振るうようになったため、一か月前から音信不通だという。袴田が荒れた原因は知人の保証人になり、借金の返済に追われるようになってから。今は酒を絶っており、息子と二人で暮らしている。
後日、桃次郎とジョナサン一家、そして雅子と隼人を連れて唐津へ旅行へ出かけ、地元の祭り「唐津くんち」を楽しむ一行。
真っ黒いトラックを飾りたい。そんな隼人の願いを叶えてやろうと考えていた桃次郎に、祭りの一環として行われる餅すすり競争の優勝賞金が50万円と聞いて、出場することを決めた桃次郎とジョナサン。
ジョナサンや母ちゃんが次々と脱落する中、強敵・ばってん荒川との一騎打ちの末、見事優勝を勝ち取った桃次郎を病院へ運んだほうが良いと言いながら、賞金50万円をネコババする電吉。
怒った桃次郎が一番星で追跡するが、運が悪いことに白バイに見つかり免停。更に違反者講習で教官に暴力を振るったことで免停期間が更に伸び、トラック家業が出来ないことからドライブイン「唐津乙女」でバイトを始めた桃次郎。
雅子が来店し女店主と会話している内容に聞き耳を立てていた桃次郎は姉を探していると知り、協力をかってでる。しかし同店に居た子連れ狼こと袴田は余計なことをするなと一蹴。
案の定、桃次郎と袴田の喧嘩が始まってしまった。両者とも互角で一歩も譲らない攻防。見かねた雅子が仲裁に入るも止めることが出来なかったが、袴田の息子・隼人が高熱を出したという知らせで喧嘩どころではなくなった。
居酒屋「寄生木」でママの和代に唐津旅行の写真を見せるジョナサン。しかし隼人が写っている写真を見るなり目に涙を浮かべる和代。
ジョナサンは隼人の母親が和代だと察し直ぐに袴田に連絡。袴田は和代こと袴田由紀に帰ってくるよう説得するが、由紀は戻ることを拒否。
その晩、桃次郎は「寄生木」に立ち寄ると店で一人深酒をしていたママの由紀(和代)。「好きなようにしてよかとよ」という彼女の頬を叩き、息子が病気だから会ってやれという桃次郎。
翌日、熱が下がり、驚異的な回復を見せた隼人。ドライブイン「唐津乙女」に約束通り由紀が来店。久しぶりの親子対面だったが、隼人は母親の手を払い除けて車道に飛び出し、トラックに引かれそうになったところを由紀がかばい、彼女が重体に。
隼人を連れて、病院に駆けつけた袴田は家族3人で暮らすことを由紀に提案。それを受け入れる彼女であった。
袴田一家の問題が解決し、正月を「唐津乙女」で迎えた桃次郎とジョナサン。ジョナサンに恋の進展を聞かれた桃次郎は
年内に婚約して来年早々に式を挙げると自信満々。ふぐを食べたジョナサンと若旦那の一郎が毒に当たり砂に埋められてしまう。
埋められたジョナサンに、これから結納を納めてくると言い残し、店を後にした桃次郎は小早川家へ。彼女にプロポーズをする予定だったが、彼女には恋人が居た。恋人の村瀬薫(清水健太郎)が鹿児島空港から16時の飛行機でブラジルに行くという。もう会えないと嘆き悲しむ彼女を一番星に乗せて6時間かかる所を4時間で到着。
雅子は恋人の村瀬と共に礼を言おうとしたが、一番星号は彼らの前で走り出してしまった。
ラストはいつものように一番星とジョナサン号を筆頭にトラック野郎が連なって走る映像。上空から見える「あけましておめでとう」が壮観です。
感想
今回のライバル相手役として登場した若山富三郎。「あれ?勝新太郎が出てるっけ?」と思えるほど似ていたのでびっくり。代表作である子連れ狼シリーズの影響をモロに受けた今作のストーリー。そうしたパロディ要素もトラック野郎の特徴だと言えます。
さて、今作のマドンナ役は27歳でこの世を去った夏目雅子。20歳という貴重な時期の映像がこうして残っているのは嬉しいものです。多忙だったのか、ストレスなのか肌荒れも若さの証拠。
一方、夏目雅子の恋人役を演じた清水健太郎がイタすぎました。別に彼だからと色眼鏡で見たわけじゃないです(笑)配役を知らず、若かりし頃の彼も知らなかった私の第一印象は「演技が下手な役者」でした。
今作で銀幕デビューを果たした夏目雅子の演技力が高かっただけに残念ですね。ちなみに居酒屋「寄生木」のママを演じた浜木綿子も気がつけば80代。今作では和服姿で色っぽく、時折見せるやつれた感じが彼女の魅力を更に引き立てている感じです。美人ですね・・・。
今作は見どころが盛り沢山。菅原文太と浜木綿子の濃厚キスシーン、夏目雅子へのセクハラ記念写真、餅すすり競争で登場した荒川ばってんの演技など是非ご自分の目で確かめてみてください♪。面白いですよ。
さて、次回は誰がマドンナなのでしょうか?