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第1作「御意見無用」
| 公開日 | 1975年8月30日 |
| マドンナ | 中島ゆたか |
| ライバル・ケンカ相手 | 佐藤充 |
あらすじ：ドライブインの「くるまや」で働く店員・洋子（中島ゆたか）に桃次郎が一目惚れ。一方、モナリザお京（夏純子）は桃次郎に想いを寄せていたが、諦めて千吉（湯原昌幸）の申込みを受け入れる。洋子にフラレてしまった桃次郎は、日本を発つという恋人の所へ送り届けるため、洋子を乗せて一番星で岩手県から青森県まで爆走。
第2作「爆走一番星」
| 公開日 | 1975年12月27日 |
| マドンナ | あべ静江 |
| ライバル・ケンカ相手 | 田中邦衛 |
あらすじ：ジョナサンの勘違いで桃次郎と女性トラッカー・杉本千秋（加茂さくら）の結婚話がトントン拍子に進んでしまう。そんな勘違いもつゆ知らず、桃次郎は一目惚れした女子大生の高見沢瑛子（あべ静江）に猛アタック。元警官だったジョナサンに恨みを持っていたボルサリーノ2号（田中邦衛）も桃太郎と激突する。
第3作「望郷一番星」
| 公開日 | 1976年8月7日 |
| マドンナ | 島田陽子 |
| ライバル・ケンカ相手 | 梅宮辰夫 |
あらすじ：今度の舞台は北海道。桃太郎は牧場を経営する三上亜希子（島田陽子）に一目惚れ。一方、ジョナサンは儲け話に乗り窮地に立たされてしまう。北海道で暴れまわるカムチャツカ（梅宮辰夫）との決闘、そして力強く演歌を歌う都はるみのシーンなど見どころ満載。
第4作「天下御免」
| 公開日 | 1976年12月25日 |
| マドンナ | 由美かおる |
| ライバル・ケンカ相手 | 杉浦直樹 |
あらすじ：同じ女性に恋をしてしまった桃次郎とジョナサン。ジョナサンの妻は夫が浮気していると誤解し子供を連れて家出。「一番星」という大事な飾りの名行灯をワッパ勝負で取られてしまった桃次郎。松下家の養子縁組など次々と問題が起こる天下御免の第4作。
第5作「度胸一番星」
| 公開日 | 1977年8月6日 |
| マドンナ | 片平なぎさ |
| ライバル・ケンカ相手 | 千葉真一 |
あらすじ：「佐渡で・・・」という美しい女性の亡霊の言葉が気になり、佐渡へ渡った桃次郎とジョナサン。ジョナサンは金を求めて、桃次郎は亡霊と瓜二つの島の女性教師・乙羽水名子（片平なぎさ）に一目惚れ。今作は珍しく女性から逆プロポーズの展開に。片平なぎさの貴重な水着姿も必見。
第6作「男一匹桃次郎」
| 公開日 | 1977年12月24日 |
| マドンナ | 夏目雅子 |
| ライバル・ケンカ相手 | 若山富三郎 |
あらすじ：桃次郎は一目惚れした女子大生・小早川雅子（夏目雅子）に剣道で破れて山にこもって一人修行に明け暮れたり、フグ毒に当たったりと九州でも波乱の展開に。また、ジョナサンの浮気疑惑で松下家も大騒動に。
第7作「突撃一番星」
| 公開日 | 1978年8月12日 |
| マドンナ | 原田美枝子 |
| ライバル | 川谷拓三 |
あらすじ：SFブームをふんだんに取り入れた今作。桃次郎とジョナサンの二人は鳥羽へ。桃次郎はそこで出会ったイルカの調教師・月田えり子（原田美枝子）に一目惚れ。しかしえり子の上司・石部スミ（樹木希林）に好かれて困惑する桃次郎。ストリッパーの女性に熱を上げるジョナサンはトラックを降りてマネージャー業に転身するなど波乱の展開に。
第8作「一番星北へ帰る」
| 公開日 | 1978年12月23日 |
| マドンナ | 大谷直子 |
| ライバル | 黒沢年男 |
あらすじ：子連れの未亡人・北見静代（大谷直子）に一目惚れした桃次郎。懐かない息子に悪戦苦闘しながら、猛アタック。今作は星桃次郎の故郷が登場する貴重な回。2代目の花巻鬼代官役として出演する田中邦衛の鬼気迫る演技に注目。
第9作「熱風5000キロ」
| 公開日 | 1979年8月4日 |
| マドンナ | 小野みゆき |
| ライバル | 地井武男 |
あらすじ：儲け話に目がないジョナサンは材木業に転身したが崖から落ちて大怪我を負う。怪我をしたジョナサンの代わりに材木を運ぶ仕事を手伝うことになった桃次郎。しかしリーダー的存在の西沢夏（小野みゆき）と出会い、お互いに対立するが・・・。いつもと違うマドンナとの絡みに注目。
第10作「故郷（ふるさと）特急便」
| 公開日 | 1979年12月22日 |
| マドンナ | 石川さゆり、森下愛子 |
| ライバル | 原田大二郎 |
あらすじ：高知でドサ回りの歌手・小野川結花 （石川さゆり）と出会い、一目惚れした桃次郎。しかしドライブインで働く西尾風美子（森下愛子）にも一目惚れしてしまい、さあ大変。いつもならフラレて失恋する桃次郎だが今回はゴールインできそうな予感。果たして結果は？
物語の構成・プロット
鮮やかに飾られたデコトラを相棒に全国を爆走するトラック野郎の物語。一番星号に乗った星桃次郎とやもめのジョナサン号に乗った松下金造が全国各地で出会った人達を巻き込み、人情溢れるなんでもありのアクションヒューマンストーリー。
基本的なストーリー展開は、全国各地で出会った美しい女性に桃次郎が一目惚れし、ライバルの登場で殴り合いの喧嘩に発展する。喧嘩のあとはトラック仲間として友情が芽生えて桃次郎を支援するケースがある。
一方、ジョナサンは大家族を養うためにお金に対する執着心が強く、儲け話に乗って失敗する事が多い。※第3話のピンはね、第7話では運賃をダンピングなど。桃次郎が激怒し、一時的に仲間から外れたことがある。
惚れた女性とは恋愛に発展することは無く、桃次郎がフラレて失恋するのが恒例。しかし例外もある。
全国各地で出会ったトラック野郎とのワッパ勝負は桃次郎が負けるケースが多い（障害があって勝負を離脱したこともある）。しかし殴り合いの喧嘩に関しては桃次郎が勝つか引き分けになることがほとんど。
桃次郎が失恋した後は、マドンナを恋人の所へ送り届けたり、荷（鮮魚・医療機器）を遠方へ運ぶシーンでクライマックスを迎える。時間制限があり爆走するため、道中パトカーに追跡されカーチェイスに発展する。検問を強引に突破し悪路を走ることで一番星号はボロボロになって目的地に到着する。
喧嘩・乱闘
桃次郎は各地で出会ったトラック野郎と殴り合いの喧嘩になるのが恒例になっている。場所はドライブインで行われる事が多く、おかげで店内は営業できないほど破壊されることに。
喧嘩が始まり警察を呼ぼうとすれば「トラック野郎の仁義だ」と言われ電話を切って連絡を阻止するパターンが多い。店主が切ることもある。
喧嘩はシリアスシーンではあるが、必ずコントのようなシーンを取り入れている。
桃次郎の恋愛パターン
一目惚れした女性が目の前に現れるとマドンナを中心に星がキラキラと輝く演出が画面一杯に施される。マドンナの前では桃次郎の態度は変わり、「俺」「お前」ではなく「僕」「君」という一人称になり、相棒のジョナサンに対しても「君」という。
マドンナに好かれようと、ホラを吹くことがあり（馬が大好き・幼少の頃から剣道を・音大に席をおいていた、など）話を合わせようとするが、空回りすることがほとんど。
また、桃次郎はマドンナではない女性から好かれるパターンがシリーズの前半でよく見られた。そういう時は往々にして桃次郎の想いをマドンナではない女性に周囲が誤って伝えてしまうことが原因である。
桃次郎は「自分はマドンナに好かれている」という妙な自信があり、ビシッと決めた正装でプロポーズをしにいくが、ライバルの登場（既に彼氏が居た）でプロポーズをせずに身を引くことが恒例になっている。
但し、例外パターンもある。第5弾「度胸一番星」では片平なぎさから逆プロポーズをされてジョナサンを驚かせている。また第10弾では石川さゆりから「奥さんになる」と言われたが、彼女の夢を壊したくないために突き放している。
失恋するとマドンナの恋愛を応援する側に立つこともある。そういった時はいつもの桃次郎へと戻り、時には荒い言葉で奮い立たせることもある。
一番星号とジョナサン号
シリーズ化する予定が無かったため、第1弾で使用された一番星号とジョナサン号は廃車両が使われている。しかし第2弾からシリーズ化が決定すると東映が新古車を購入した。
一番星号
三菱ふそうFU型（1作目はT951）11トン。デコレーションは以下の通り。トラックの正面に飾られた名行灯は上から「一番星」「御意見無用」「雪の下北」「はぐれ鳥」であるがマドンナの影響で文句が変わる。コンテナ部分は天井「男ひとり旅」右側面「一番星 桃次郎」左側面「日本列島ひとり旅」。コンテナ部分の絵は風神雷神・白虎・富士山・トビウオ・桃太郎などシリーズによって変わり、マドンナ（由美かおる）に描いてもらったこともあった。運転席にはモノクロのバックモニターを装着。冷蔵庫のほか、回によってはドリンクバーのような装置も備えたこともあった。土足厳禁。
星桃次郎を日本一のトラック野郎にしようと思い、名行灯はジョナサンと二人で徹夜で考えた。
やもめのジョナサン号
三菱ふそうT652型（1作目はT650前期型）4.5トン。トラック全面の名行灯は上から「日本銀行御用達」「聖徳太子」「現金輸送車」「花嫁募集中」となっている。コンテナ部分は側面が聖徳太子の1万円札が描かれており、背面は「今日も泣いてるやもめのジョナサン それにつけても銭の欲しさよ」という文句と富士山とカモメが描かれている。運転席背面は第2弾までヌードモデルと家族写真の切り替え式ポスター。第2弾から聖徳太子の1万円冊をパロディした1億円札のカーテンが飾られている。
