下町ロケット2~ガウディ計画~の感想
前作で帝国重工とは良好な関係を築いたと思ったのに
たまたま特許を先取りされたから仕方なく契約しているだけだ、
という上から目線に戻ってしまった帝国。
確かに財前とは友好な関係ですが、あの富山が今作でもネックに。
サヤマとコンペで争う時も佃のほうが品質評価が高かったにもかかわらず
次期契約を取られてしまい、どん底に突き落とされる辺りは
どう巻き返すのか非常にドキドキしていました。
どのような策を講じて窮地を脱するかと思いきや
何の事はない、サヤマが勝手に自滅してくれたのです。
出世欲が強く、己の保身しか考えない貴船教授が手掛ける
コアハートの臨床試験者が亡くなり、その原因がなんと
製品の動作不良によるものだったのです。
更にサヤマの製品データ改ざんが明るみになり事態は急展開を迎えることに。
う~ん、まさに拍子抜けの展開といえばそうですが
佃が窮地を脱したことには変わりません。
さらに帝国重工は大問題を起こしたサヤマと
ロケット開発などするわけにも行かず、またしても富山の思惑通りにはならなかったというわけです。
そして肝心のガウディ計画はどうだろうか。
歴史が浅い大学、そして中小企業が開発する医療機器に
認可が下りるのは非常に厳しく、更に追い打ちをかけるように
貴船教授に水を差され、資金面でもサクラダの離脱が濃厚だったのです。
万事休すか。
そんな時に佃製作所が開発した画期的な製品が誕生したのです。
視点を変えたというその製品はシュレッダーで
バルブシステムでどうしても発生する異物は出さないと考えるより
出るものと考え、出るならセンサーで察知して除去すればよいではないか。
そんな発送で生まれたのです。
全く新しいアイデアに帝国も共同開発に乗り気だったけど
そこはビジネスとして佃は条件を提示。
「ガウディ計画に参加しませんか?」
帝国という大手が参入すればどれほど心強いことか。
人工弁開発は苦難の末、見事認可されることになったのです。
今回、佃製作所の若手技術社員の涙ぐましい努力が功を奏し
佃品質と呼ぶにふさわしい人工弁が出来上がったのは言うまでもありませんが
中小企業という理由で理不尽な扱いを受けながらも
”決して諦めない精神”でギリギリまで努力して品質を高めていく
というプロ意識に今回も感動してしまいました。