2016年2月6日から登場予定の田村宜は千代の学友で
あさを尊敬してやまない志の高い女の子。
ドラマでは無愛想という設定ですが、決してそんな人ではありません。
言葉遣いも丁寧で知識欲もあり、この子の成長を暖かく見守っていたのがあさでした。
ということで今回は朝ドラに登場する実は超有名な人物を徹底紹介したいと思います♪
もくじ (文字クリックでジャンプ出来ます)
井上秀と広岡浅子の出会い
娘・亀子の学友ですから二人が出会うのは必然といえば必然。
女子大設立で奔走していた浅子は無理がたたったのか寝込んでしまい、
見舞いに来てくれたのが井上秀ちゃんだったのです。
「おばさま、お具合はよろしいのですか?」
明るく丁寧で歯切れのよい言葉遣いに初対面で好印象を与えた彼女。
現在の日本の女性のあり方に疑問を抱いているらしく
”女性は我慢しなければいけない”という考え方が美徳とされるのは間違いだ、と話すのです。
そんな女性の生き方や人権について真剣に向き合う彼女を見て
浅子はえらく気に入ったようで、その後は親子以上に交流を深めていくようになったのです。
また、自分の向上のために本を沢山読んで知識を深めたいと語る秀に対して
浅子は本だけでは世の中から遠ざかる、本の虫になったらあかん、
生きた学問を学び、知識をしまい込まずに社会に役立てなアカンで、と教えるのです。
素直に耳を傾ける真っ直ぐな秀に芯の強さを感じていたことでしょう。
その横でボーとしている亀子を見て
「亀子はアカンな~・・。」
と、うちの子は表舞台で活躍するような人間ではなく、
主婦向きなのだろうと感じていたのに対して
自分の主張と似ている秀子を育ててみたいと感じたようです。
住み込みで教育を受けることになった井上秀
両親の許可得を得て、加島屋に住み込みで教育を受けることになった秀。
浅子の仕事を手伝ったり行儀作法を学んだり、
自身が望んだ炭鉱の見学など学校では教えてくれない経済を学んでいったのです。
明治34年に無事、女子大学が創設されると、
浅子は婦人問題を考える研究会を開き、多くの女性が参加しましたが
その中にもちろん秀の姿もあったのです。
見聞を広めるために世界へ
秀は浅子が設立した女子大の一期生として卒業し、
3年後にはコロンビア大学で家政婦学、翌年にはシカゴ大など
婦人問題に関する様々な研究をし、アメリカだけでなく
世界を回り見聞を広めていったのです。
帰国後は日本女子大で家政婦学を教える教授になり、
のちに第4代学長に就任するに至るのです。
(出典:日本女子大HPより)
ちなみに第3代学長は以前ご紹介した浅子の師の渋沢栄一なんです。
浅子の最期を看取った秀
医者からはそう長くないと言われた浅子。
大同生命ビルの竣工式には出席することが出来て
何事も無く無事終わり、ほっと胸をなでおろしたのは本人ではなく家族でした。
しかし会場の控室で意識を失い、病院に緊急入院することになったのです。
もう長くない・・・・、
娘の亀子は浅子が可愛がっていた井上秀を呼んで、
最期を皆で看取ったのです。
「日本女子大学校のことは心配ありません、秀がきっと守ってみせます。」(引用:「土佐堀川」)
そんな力強い言葉を聞いて浅子は安心したことでしょう。
その言葉通り、大学の学長にまでなったわけですから
十分恩返し出来たのではないでしょうか。