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「ヤタガラス」の結末
再評価
有名な科学雑誌の最新号には「自動走行制御システムの徹底比較」が特集で掲載されていた。
テスト項目は20以上で「ランドクロウ」が圧勝。更にトラブルが多発しているダーウィンについても書かれていたが、現状はまだまだダーウィンの人気に押されていた。
リコール
トラブルが続出しているダーウィンは、リコールの決断を迫られていたが、不具合の原因を突き止めることが出来なかった。そこでギアゴーストは帝国重工の「ランドクロウ」をリバースエンジニアリング(解体・精査)し、ダーウィンのトランスミッションと比較。
すると遊星ギアの構造が異なることに気づいたが、これは佃製作所が既に特許を取得しており無断でコピーする事はできなかった。
島津の後任としてギアゴーストに入った氷室は逃亡。農機具メーカーのヤマタニからもリコールを検討するよう迫られ、もはや佃製作所に特許使用許可を願い出るしか方法はなかった。
2回目のデモンストレーションの時にシマさんは欠陥に気づいてたってことね。
あれだけは真似されたら困るからってシマさんは特許申請したそうだよ。
拒絶と正義
ギアゴーストの伊丹は佃航平に特許使用の許可を願い出たが、佃本人だけでなく社員も納得がいかないので使用許可を認めることは出来なかった。
ギアゴーストが裁判で負けそうになった時、リバースエンジニアリングを一緒に手伝ったのは他でもない佃製作所である。彼らのサポートが無ければギアゴーストは生き残る事ができなかったが、それをソデにしてダイダロスと手を組んだことは絶対に忘れることが出来ない事実だった。
それを今さら「助けてください」と言われても素直に「はい」とは言えないよね。
佃社長が言ってたよ。下町の技術を世に知らしめたいという考えは正しいのか?てね。
そうね、「無人農業ロボット」を作る理由って、農家の人を助けたいから佃さんや財前さん、そして野木教授が立ち上がったのだから。
その後、伊丹は佃製作所を何度も訪れたが、佃航平は首を縦に振ることはなかった。
しかし、ダーウィンのトラブルで作業がストップした農家の人を見た時、ギアゴーストを見捨てるということは、農家を助けないと言うことと同じだと気づいた佃航平。
その光景を見ていた佃製作所の社員たちも社長に賛同し、ギアゴーストに手を差し伸べることになったのです。
一方、農業法人に加入するしないでゴタゴタがあった殿村と稲本の続報は、トラブル続きのダーウィンで稲の刈り取り作業が間に合わず、稲本がトラクターを貸してほしいと殿村家に泣きついたとか。
的場さんが関わったことで一時はどうなるかと思ったけど、全ての問題が解決したね。
「勝ち負け」じゃなくて「日本の農業を救うため」・・・かぁ。最高の終わり方だと思う。やっぱり池井戸さんって凄いなぁ。
あっ、そう言えばまだ続きがあって、帝国重工が小型トランスミッションを開発して第三者機関に評価を依頼したんだ。
うんうん、それでそれで?
テスト結果は「C」だって。笑っちゃうよ(笑)。しかも評価者が、島津さんに相談すれば改善方法が見つかるかもしれませんよ、ってアドバイスしたらしい。
え~~~!!帝国重工のメンツ丸つぶれじゃん(笑)