精霊の守り人シーズン2悲しき破壊神、原作小説あらすじ感想と整理メモ

※チャグムの船旅物語『蒼路の旅人』ページもまとめました~。

シーズン2は、どんな物語?小説を原作に映像化される女用心棒バルサのドラマが、約9ヶ月半ぶりに再開♪『精霊の守り人シーズン2 悲しき破壊神』が2017年1月21日(土)スタートします。

今回の私のお楽しみポイントのひとつは、王族イーハンを演じるディーン・フジオカさんの出演ですが、もちろん原作ストーリーも面白く、神秘的で恐ろしいビジュアルが映像化されるのも楽しみにしています。

小説のあらすじと感想のほか、ドラマ視聴サポート用に、原作の世界設定や聞き慣れない用語を整理してご紹介しますね!

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ドラマ『精霊の守り人シーズン2 悲しき破壊神』原作の設定や用語を確認しよう!

どんな内容?あらすじと感想

何冊かの原作本を元に描かれるシーズン2ですが、「破壊神」というタイトルから察するに『神の守り人』上下巻を中心に構成されそうなので、まずはこの2冊を読んでから他の原作本も読んでみることに。

【参考資料】ドラマシーズン2の原作一覧
『神の守り人(来訪編・帰還編)』『蒼路の旅人』『天と地の守り人(第一部)』ほか

シーズン1のラスト(ヨゴに招待されたカンバル王ログサムを暗殺しようとする)で、すでに原作とは大きく違っている印象を持ちましたが、シーズン2ではなんと暗殺未遂でお尋ね者になり隣国のロタに身を潜めている展開になっている様ですね。

平和に始まった原作では、ヨゴで過ごしていたバルサはタンダと一緒に登場。タンダの用事で立ち寄った宿で隣国ロタの事件に巻き込まれて、というよりは積極的に首を突っ込んで・・・というスタート。

ドラマとはちょっと違うかもしれない原作の「小説」あらすじに感想を交えながら紹介します。

【ドラマのシーズン2原作その1】『神の守り人』上下巻

小説シリーズの5冊目と6冊目にあたる『神の守り人』上下巻。この物語の舞台は、ロタ王国。『精霊の守人』で舞台となった新ヨゴ皇国(ドラマでは新ヨゴ国)の隣国です。(ドラマシーズン1のラストでバルサは、タンダにロタに行くと言っていましたね。)

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ロタでも『精霊の守人』と同様に、この世とダブって存在する(見える人にしか見えない)異界エピソードが登場♪『精霊の守人』の水妖や土属性の怪物とはまた違う危険なものが暴れまくり、恐ろしいけど好奇心と想像力が刺激されてテンションが跳ね上がります。

神秘的なストーリー展開とヒヤヒヤする逃亡劇、RPGゲームのような召喚アクションに加えて、ストーリーの奥でうごめく黒幕の野望がバルサを負かしてしまうんではないか?という緊張感を楽しみました。

じわじわと分かってくる黒幕の正体と、国中を巻き込んだ大きな野望。バルサを含め、登場人物すべてを利用する勢いで目的達成を目指す悪キャラクターは強敵!

『神の守り人』(上下巻)あらすじ

「はるかなる時の果てに、ふたたび、おそろしき神が来臨する」

不穏な序章。ロタ王国の囚人を囲う牢城(ろうじょう)シンタダンで起こった、謎めいた惨殺事件から物語が始まる。切り裂かれた喉と、大きくえぐられた石壁。その惨状は、人や狼の仕業とは思えない強大なパワーを感じるものであった。

そんなシンタダン牢城での事件と似た状況に出くわしたのは、タンダの用事で宿に泊まっていた主人公バルサ。防御しきれない程の大きくて恐ろしい、見えない力がバルサを襲う!

この世のものとは思えない凶暴な力の源は、幼き少女アスラ。神と呼ばれる異界のタルハマヤを小さな体の中に宿していた。

それが原因で、普段は無力で気の優しいアスラは、ロタ王国の暗殺集団カシャルに狙われることに。

アスラに宿る凶暴な力に危険を感じながらも、バルサとタンダは身寄りのないアスラとその兄チサキの命を守ることに決め、アスラを狙うロタ王国の暗殺集団カシャルと敵対しながら、命懸けでロタ王国内を走り回る。

先を読まれ、巧妙な罠に追い込まれるバルサは、少女アスラを守ることが出来るのか?

加熱する国内の対立がロタ王国内にドス黒い混乱と恐怖を生み、アスラに宿る神、タルハマヤは血を求めて暴走したがっている・・・。

【ドラマのシーズン2原作その2】『蒼路の旅人』

『神の守り人』の後に起こる、チャグム皇太子の長旅エピソードが描かれます。詳しくは、別ページにまとめました!

 NEW 『蒼路の旅人』あらすじと感想

 NEW 『蒼路の旅人』登場キャラまとめ

タルハマヤって何?

ドラマシーズン1ではヨゴの先住民ヤクーが伝承する水の精霊や土の怪物などが登場しましたが、シーズン2ではロタ王国で信仰される神が登場。

タルハマヤとは、神の名前。

ロタで言い伝えられている異界、ノユークから来臨する神様タルハマヤ。(言い方が違うだけで、ヤクー伝承のナユグと同じ世界の様です。)

来臨するきっかけは、ノユークの川の存在と、異能者アスラの召喚。

その姿は?

ノユークとタルハマヤを一番はっきり見ることが出来る異能者、アスラが見た姿が下巻に描かれていたので抜粋引用して紹介します。

  • 鱗を光らせて闇を泳ぐ
  • 鋭い牙を光らせ

召喚条件に「川」というものもありますが、この姿は水属性ですよね。ドラマシーズン1で登場した幻想的な水の世界の映像化が、また見れそうです。

血の匂いが好きなタルハマヤ

喉など急所を狙っているように見えるタルハマヤ。しかし、バルサの体験によると、血がたくさん集まる部分を狙っている様です。

ということは、タルハマヤは血を食べたいのかしら?ノユークの川の増水とともに活動範囲を広げて、アスラという出入口を使って狩りとお食事をしてるのかな、と想像しちゃいました。

バルサが今回守るのは?

今回、主人公の女用心棒バルサが守るのは、異界から訪れる「神」の強大な力を宿した小さな女の子。

またもやバルサは、チャグムの精霊の卵の時の様に「いずれ災いの種になるから、生かしておかない方がいい」と言われる少女に関わり、その命を守ることになります。

保護者不在の「幼い子供」が「不思議な力を持った(神と呼ばれる)異界の存在を身に宿す」運命に翻弄され、ほっとけない「バルサが、その子の命を守ろうと命懸けで戦う」

この『神の守り人』のシチュエーションは、精霊の卵物語と似ているので色々とイメージしやすくて読みやすい印象。(だからドラマでは小説とは違う順番で、このエピソードを選択したのかな?ドラマシーズン1と似てるので、久しぶりの放映シーズン2でもバルサの心境を理解しやすい気がします。)

続いては、シーンやセリフについての感想アラカルト。

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少女アスラとバルサ(感想)

危害を加える相手が憎い!親のかたきが憎い!という根深い憎しみの感情に身を任せて、凶暴な異界の力の行使に酔いしれるアスラ。無力だからこそ、圧倒的な仕返しの喜びに溺れるのでしょうか。

そんなアスラのダークな心境は、バルサの生い立ちと重なります。

全体的には神秘的なアクションや逃亡劇が目立ちますが、アスラの物語を通してバルサがどんな人物なのかを再確認する作業も楽しめました。

著者あとがきに書かれたバルサの説明文に感銘を受けたので、一部をご紹介♪

「己の歩幅で進み、そこから物を考える人」
「我が身ひとつを頼りに生きてきたプロフェッショナル」

出典:『神の守り人』下巻 文庫本あとがき

大人の事情を優先しない!アスラのことを第一に考えるバルサ

子供の頃から命を狙われ続ける人生を歩んできたバルサだからこそ、命を扱う家業だからこそ、誰よりも親身にアスラとチキサの心境を察して動けるのでしょう。

癒し系タンダとはまた違う、バルサの真っ直ぐな心と頼れる優しさに惚れちゃいます!ときおり、ちょっと突き離す教育方法も素敵。これはジグロの影響なのかな。

バルサとタンダ(感想)

今回も、まるでバルサとタンダは、逃亡する子供達の母親と父親みたい。家族との暮らしを営む二人を脳内再生するとニヤケちゃいます~。

これ以外にも二人の強い絆を感じるエピソードは幾つかありますが、離ればなれになってしまった二人がお互いの生存を心配して思い合うシーンが特に心に響きました。

タンダと少年チキサ(感想)

アスラの兄チキサは14歳。まだまだ子供だけど、ちょっぴり大人の考え方をするお年頃のようで、人の命を簡単に奪える「カミサマ」を正当化するアスラに道徳心を投げかけたり、生活やお金のことを心配したり。

どんなに追い詰められても気真面目な考え方を捨てないのは彼の父親に似てるのかもしれないけど、穏やかなタンダの弟子にピッタリな気がしちゃう私です。将来が楽しみ。

そんな少年チキサとタンダのやりとりで特に好きなのは、まるで父親が言いそうなタンダのセリフ。

お金を持っていないチキサがタンダ達に世話になった宿代と治療費を心配するシーンで、単に宿代を施すのではなく、「きみが大人になったら稼いで返せばいい」と言うタンダ。相手の不安と気兼ねの負担をサラッと減らすのがニクイ♪

バルサと同じく、タンダも読むたびに好きになるキャラです。

続いてのページでは、『神の守り人』の登場キャラを紹介!